5月17日 記念日 その3 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
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柴犬ハルがお伝えします

世界高血圧デー(World Hypertension Day)/高血圧の日。
高血圧とその管理の啓発を目的として、世界高血圧リーグ(WHL)が、高血圧への自覚を高めるために創始し、指定した記念日である。世界高血圧リーグ(WHL)は、国際高血圧学会(ISH)の一部門であり、世界の85の国、地域の高血圧に関する学会や連盟に支えられている。高血圧患者の間で、適切な知識が不足していることから、高血圧を自覚することはとりわけ重要とされる。世界高血圧リーグ(WHL)は、第1回の世界高血圧デーを2005(平成17)年5月14日に実行した。2006(平成18)年以降は、毎年5月17日を世界高血圧デー(World Hypertension Day)としている。因みに、5月17日が世界高血圧デーに選ばれた必然性は特にないようで、世界高血圧リーグ(WHL)の事務局のあるアメリカ合衆国で、5月が高血圧啓蒙月間であったことに由来するという。日本では、2007(平成19)年から「高血圧の日」として実施されている。「高血圧の日」は、東京都文京区本郷に事務局を置く特定非営利活動(NPO)法人日本高血圧学会と、大阪市淀川区西宮原に事務局を置く特定非営利活動(NPO)法人日本高血圧協会が、高血圧の予防等の啓蒙活動を目的に制定した。高血圧とは、血圧が正常範囲を超えて高く維持されている状態で、生活習慣病(生活習慣が発症原因に深く関与していると考えられている疾患の総称)の1つとされる。高血圧自体の自覚症状は何もないことが多いが、狭心症や心筋梗塞等の虚血性心疾患、脳出血(出血性脳血管障害)と脳梗塞(虚血性脳血管障害)の2つに分類される脳卒中、腎不全(腎臓機能が正常時の30%を下回った状態)等の発症原因となるので、臨床的には重大な状態である。収縮期血圧(心臓の収縮期の血圧)が140mmHg以上、又は、拡張期血圧(心臓の拡張期の血圧)が90以上に保たれた状態が高血圧である、とされている。しかし、近年の研究では、血圧は高ければ高いだけ合併症のリスクが高まるため、収縮期血圧で120未満が、生体の血管にとって負担が少ない血圧レベルとされている。注意すべきは、血圧が高い状態が持続することが問題であり、運動時や緊張した場合等の、一過性の高血圧についての言及ではない、ということである。高血圧の診断基準は、数回の測定の平均値を対象としている。運動や精神的な興奮で、一過性に血圧が上がるのは生理的な反応であり、これは、高血圧の概念とはまた違うものである。血圧は、1日の中でも変動している。そのため、計測する時間帯には正常値の基準を満たしているものの、その他の殆どの時間帯には高血圧となっている場合がある。これを仮面高血圧と呼ぶ。また、降圧剤が処方されている場合でも、その効果が切れている時間帯では、安全域を外れている場合もある。この点にも留意する必要がある。逆に、普段は正常血圧なのに、診察室で医師が測定すると血圧が上昇して、高血圧と診断されてしまう場合もあり、白衣高血圧と呼ばれる。食塩の過剰摂取は、血圧の上昇を招き、心臓病や脳卒中のリスクを高める。動物に、食塩を多く含むエサを与えると高血圧になる。日本人の食塩摂取量は、欧米人より多い。日本人の高血圧の発生には、食塩過剰摂取の関与が強いとされる。厚生労働省の栄養所要量によれば、食塩の必要量は1日1.5gであるが、日本人の食塩摂取量は1日平均約11.2gである。海と異なって、陸上には食塩の摂取源が無いが、汗等で失うため、陸上動物は、慢性的な食塩欠乏状態にある。陸上動物の体には、食物に含まれる食塩を大切に保持する仕組みがある。また、食塩を含む食物を、美味しいと感じるように進化している。そのことから、多くの食塩を混入させた加工食品を好ましいと感じて、なかなか排除できない。世界保健機構(WHO)は、高血圧のある人も無い人も、食塩摂取を5g/日以下にすることを強く推奨している。また、肥満、飲酒等も高血圧の発症に関与するとされるが、これも概して、食生活に起因するものである。さらに、ストレスや喫煙等の動脈硬化を促進する生活習慣も、高血圧の発症に関与するとされる。  
パック旅行の日。
1861(文久元)年5月17日、イギリスで世界初のパック旅行が行なわれた。近代的な意味での世界最初の旅行代理店とされるイギリスの旅行代理店グループ、トーマス・クック・グループの創業者で、近代ツーリズムの祖として知られるトーマス・クックが手配した、労働者一行のツアーが、イギリスの首都ロンドンから、フランスの首都パリに向けて出発したという。パック旅行は、パッケージツアー等とも称し、旅行業者が独自の旅を企画・主催してそれに定価を付け、1つの商品として販売する旅行形態である。予めコースを設定して、それに必要とされる交通機関や、宿泊施設等の種々の手配を行ない、日程や人数等を定めて参加を公募する。日本の「旅行業法(昭和27年7月18日法律第239号)」では、「募集型企画旅行」という用語が用いられ、同用語は、旅行契約書等で用いられている。旅行業者が、パンフレットやインターネットサイト等で宣伝して旅行者を募集しているので、それを見た一般人が旅行代理店へ行き、説明を受け、旅行契約書に署名をし、パンフレット等に記載されていた代金を、現金やカード等で一括して払う。後は、指定された日時・場所に集合場所に行き、他の一般の旅行者と共に集団となり、旅行業者の従業員の指示に従って、行程表(スケジュール)通りに移動・宿泊・観光を行ない、解散場所で解散することになる。但し、実施条件として、申込者の下限数が予め設定されていて、それが注意書き等で説明されていることがあり、申込者数がその数を極端に下回ると、旅行は実施されなくなることがある。既に支払った代金は返金はされるが、申込者から見ると、予定がすっかり狂ってしまうことになるので、ある程度注意をする必要がある。元々はもっぱら、集合場所から解散場所まで、全行程に添乗員が同行する形が一般的であった。しかし、1990年代からは、旅行業者の添乗員がおらず、所定の往復の交通と宿泊だけで構成されるフリープランも増えている。フリープランにさまざまなオプショナルツアー(別料金を払うことで追加できる小旅行、体験コース)が用意されていて、旅行者は、好みでそれを選ぶことも可能になっていることも多い。海外旅行のパッケージツアーでは、添乗員(日本人、又は日本語を話せる外国人)では、現地国に駐在して、現地のみ添乗・案内するケースが非常に多くなっている(旅行業者が諸経費を節約するために、こうしたことがよく行なわれている)。この場合は、旅行行程表等に「添乗員は同行しませんが、現地係員がお世話します」等と記載されている。行程表に書かれている日本と海外の往復空路の航空券の手配は、旅行業者が行なってくれるが、日本から飛行機に乗り海外へ行き、海外の指定の宿泊施設にチェックインするまでは、自力で判断して辿り着かなければならないものも増えている。但し、海外旅行のフリープランでも、参加者が犯罪に巻込まれたり、外国語でのコミュニケーションで苦しむことを防止するために、現地空港から宿泊施設までは、現地係員が専用車等で案内し、チェックイン手続を代行してくれるプランもある。他方、価格が高めで、予算に余裕のある団塊の世代や高齢者層を主な対象にした、パッケージツアーを企画している旅行業者もある。そういったタイプのパッケージツアーは、添乗員が同行することが多く、高級志向のホテル・旅館や豪華客船等を利用しているものが多い。パッケージツアーのことを、日本人は短く「ツアー」と呼ぶこともあるが、本来「tour」は、旅・旅行全般を指す言葉で、省略方法としては余り適切ではない。既に旅と判っている場合は、むしろ「package」と略す方が自然である。パッケージツアーに参加している人々を、宿泊施設関係者が「団体さん」と呼ぶことがあるが、こちらは概ね妥当とみられる。