コート・ド・ブールのワイン地図-1
コート・ド・ブールのワイン地図 1
Cotes de Bourg
ジロンド河右岸、メドックの対岸に位置し、ドルドーニュ河とガロンヌ河の合流地点にあり、河はジロンド河と名称が変わります。
ブール~Bourg が中心であり下記の15のコミューンで形成されています。ブールの2009年に於ける人口は2,209人とされており、ワイン・錫・石材の交易、漁業で栄えた港町と言われ、村といった感覚と思われます。
葡萄栽培は、メドック地区よりも古くボルドーワインの発祥地とされ15世紀には大いに栄えました。このためかブールの生産者は誇り高くボルドーを名乗ることを潔しとしない風潮があるとか。この点がAOCコート・ド・ボルドーに名を連ねなかった要因なのかも。
自然条件としては河の大量の水の影響で夏の酷暑も緩和されると言われます。白ワインも生産されていますが産出量は極僅か(栽培面積約21ha)。
品種としてはメルロ種が主体であり、色合いが濃く、ブライに比べ、ボディーもしっかりしており、タンニンが強く熟成の可能性を持つと言われますが、飲み頃は3年から8年程度とされているようです。熟成後は力強く、洗練された香りが現れるとも。
コート・ド・ブール全体の植栽比率としては、メルロー65%、カベソー20%、カベフラ 5%、マルベック10%であり、マルベックの比率が最も高いAOCと言われています。2007年以降マルベックバイオタイプの「コート・ド・ブール」と呼ばれる品種が注目を集めています。
土壌の基盤は多孔性の石灰岩であり水捌けに優れており、表層部は堆積した砂礫と赤褐色の泥灰土とされています。栽培面積は約3,920ha、生産量約19万hlとされます。
コート・ド・ブールは小規模の生産者が多く葡萄栽培者は550名にも及びますが、プライベート・セラーズは半数の314程度とされています。
協同組合は4つ程あるようです。
ユニオン・デ・プロディクチュール・ド・ピュニャック
Union Des Producteurs De Pugnac(組合員67名)
ユニオン・デ・プロディクチュール・ア・サン・ジェルヴェ
Union Des Producteurs a Saint Gervais
カーブ・ド・ブール・トリアック
Cave de Bourg Tauriac(組合員146名)
コーペラティブ・ヴィティクル・ド・リクセンサート・ヴィニフェラ
Cooperative Viticole de Rixensart Vinifera
AOCとしては赤が1936年、白は1941年に認定を受けているようです。
葡萄品種 カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン、
メルロー、マルベック
収 量 54Hl/ha(地区により最大65hl/haまで)
植栽密度 4,500本/ha以上
アルコール度数 10.5%以上
コート・ド・ブールのコミューン(全15)
1. ヴイルヌーヴ~Villeneuve
2. サン・シェ・ド・カネス~Saint Ciers De Canesse
3. ゴリアック~Gauriac
4. コン~Comps
5. バイヨン・シュル・ジロンド Bayon Sur Gironde
6. サン・トロジャン~Saint Trojan
7. サモナック~Samonac
8. サン・スラン・ド・ブール~Saint Seurin De Bourg
9. トゥイヤック~Teuillac
10.モンブリエ~Mombrier
11.ランサック~Lansac
12.ブール~Bourg
13.ピュニャック~Pugnac の一部
14.トリアック~Tauriac
15.プリニャック・エ・マルカン~Prignac et Marcamps
コート・ド・ブールのエチケットに多数登場する紋章。ブールの紋章は右側。描かれているのは聖母マリアに抱かれたフルール・ドゥ・リス~ユリの花~正確にはユリ目アヤメ科アヤメ属のアヤメ。
フランス王家が1370年代(シャルル5世)から3つのフルール・ドゥ・リスを王家の紋章として使い始めたようであり、ボルドーがイギリスと関係が深かった(100年戦争)のとは対照的にフランスとの関係が強かったのかも。前述のAOCコート・ド・ボルドーに名を連ねなかった理由の一端を垣間見るような。
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