『シャトー・ラリヴェ・オー・ブリオン詳解』

　シャトー・ラリヴェ・オー・ブリオン

　　　　　　Chateau Larrivet Haut Brion

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　AOC Pessac Leognan

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Commune Leognan　　

セカンド　　　　　レ・ドモワゼル・ド・ラリヴェ・オー・ブリオン

　　　　　　　　　　　　　Les Demoiselles de Larrivet Haut Brion

　　　　　　　　　　ドメーヌ・ド・ラリヴェ

　　　　　　　　　　　　　Domaine de Larrivet

畑　面　積　　　赤　６１ha　　白　１１ha

年間生産量　　１８万本

隣　接　畑　　　シャトー・オー・バイイ
オーナー　　　ゲルヴェゾン家　 Gervoson　(１９８７年取得)　

コンサルタント　ミシェル・ロラン(１９９６年)

作付割合　　　カベソー４０％メルロー５５％　カベフラ　５％　

平均樹齢　　　２５年

植栽密度　　　７，７００本/ha

収　　　量　　　４５hl/ha

収　　　穫　　　手　摘。

土　　　壌　　　砂利質、石灰砂質土壌

発酵・マセレーション　　２１から２８日間　

新　樽　率　　　７０％

樽　熟　成　　　１５ケ月～１８ケ月、新樽と粘土アンフォラ瓶（２４個）

コラージュ　　　しない。

濾　　　過　　　す　る。

アッサンブラージュ　　　

　　　　　　２０００年　カベソー３５％メルロー６５％

　　　　　　２００１年　カベソー４０％メルロー６０％　

　　　　　　２００２年　カベソー４０％メルロー６０％

　　　　　　２００３年　カベソー３５％メルロー６５％　

　　　　　　２００４年　カベソー４０％メルロー６０％　

　　　　　　２００５年　カベソー４５％メルロー５５％　

　　　　　　２００６年　カベソー６０％メルロー４０％　
　　　　　　２００７年　カベソー５５％メルロー４３％　カベフラ　２％

　　　　　　２００８年　カベソー３０％メルロー６５％　カベフラ　５％　

　　　　　　２００９年　カベソー６５％メルロー３５％　
　　　　　　２０１０年　カベソー４５％メルロー５５％　　
　　　　　　２０１１年　カベソー３７％メルロー５９％　カベフラ　４％　
　　　　　　２０１２年　カベソー５６％メルロー３６％　カベフラ　８％　
　　　　　　２０１３年　カベソー５６％メルロー３５％　カベフラ　９％　

　　　　　　２０１６年　カベソー６２％メルロー３０％　カベフラ　８％　　

飲み頃の続く期間/　収穫後８年から２０年

　飲む時期、予想される成熟度、デカンティング‎‎時間

　シャトー・ラヴェル・オー・ブリオンは、１時間から２時間程度のデカンティングで若いうちから楽しめるワインです。これにより、ワインは香料を柔らかく開きます。‎

‎古いヴィンテージは、堆積物を取り除くのに十分なデカンティングをほとんど必要としないでしょう。シャトー・ラヴェル・オー・ブリオンは、通常、５年から７年のセラーリングをお勧めします。もちろん、それはヴィンテージのキャラクターによって少し異なる場合があります。シャトー・ラヴェル・オー・ブリオンは８年から１８年の間に成熟のピークを迎えるでしょう。‎

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　The Wine Cellar Insider　転載

評　価　ボルドー第４版より　重要なヴィンテージ

古いヴィンテージ

　１９９６年以前に生産されたワインは事実上全て７０点台前半から８０点台前半だったし、テイスティングノートも同様に印象的とは言えないものだった。ラリヴェ・オー・ブリオンがペサック・レオニャンで最も興奮させられるワインの一つにまで昇進したのは間違いなくオーナーのクリスティーヌ＆フィリップ・ジェルヴォゾンと醸造スタッフの努力のおかげである。彼らは、今ではこの見事なリッチの畑の潜在能力を十分に活用している。１９８０年代、１９７０年代、１９６０年代のヴィンテージに近づこうとするなら相当注意すべきだろう。　　

○　１９９６年　PP８７

　１９９６年のラリヴェ・オー・ブリオンにはたぶらかされてしまった。発電所のように精力的なワインではないが、ミディアムボディで、表情豊かな煙草の色合いがあるブラックカラントの果実味があり、汁気が多く、ビロードのような舌触りをしており、スモーキーな、表情豊かな香りや風味がある。スタイリッシュな、成長したワインだ。

　予想される飲み頃　２００７年まで　

○　１９９７年　PP８６

　スパイシーな、胡椒のような、プロヴァンスのガリグの、スモーキーなアロマ、甘い果実味、魅力的な葡萄の完熟感、弱い酸、上質な凝縮感が特徴の、穏やかな、暗いルビー色をしたワインだ。

　予想される飲み頃　２００５年まで　

○　１９９８年　PP８８

　スモーキーな煙草、葉巻入れ、日に焼けた土、ブラックカラント、チェリーの古典的な香りが鮮烈に見られる、強烈なアロマがある。口に含むと、ミディアムボディで、スパイシーで、柔らかで、表情豊か。エレガントな美酒だ。

　予想される飲み頃　２０１５年まで　

○　１９９９年　PP８９

　日に焼けた土、プロヴァンスのガリグの趣、ブラックチェリーの複雑なアロマが、この香り高い、セクシーな作品を支配している。ミディアムボディで、本格的な凝縮感があり、タンニンはほどほどで、余韻の長いフィニッシュがある。プラム/ガーネット色をワインは、向こう１年から２年セラーで寝かせると恩恵を受けるはずである。最終試飲２００２年３月

　予想される飲み頃　２０１５年まで　

○　２０００年　PP９０

　深みのあるルビー/紫色をした２０００年の、リッチで、複雑な芳香はココア、ブラックチェリーリキュール、溶けた甘草、日に焼けた土、エスプレッソ、新樽のアロマを見せる。リッチで、引き締まった、タニックな、凝縮感のある、フルボディのワインだ。果実味の甘さは称賛に値する。見事な作品。

　予想される飲み頃　２０２０年まで　

○　２００１年　PP９０　Wine Advocate June 2004

　このヴィンテージの掘り出し物であり、非の打ちどころのなく経営されているシャトーの手による、しなやかな舌触りをした、複雑な２００１年だ。乾燥させたプロヴァンスのハーブ、高品質な葉巻の煙、ブラックカラント、プラム、お香、アジアのスパイスの趣がある。ミディアムボディで、硬い角はない。広がりのある、甘いタンニンや、たっぷりのスパイスやブラックカラントやチェリーの果実味が感じられる。

　予想される飲み頃　２０１８年まで　

○　２００２年　PP８７～８８　Wine Advocate October 2003

　深みのあるルビー/紫色をした、まろやかな、甘美な、ミディアムボディのワインだ。モカ、チョコレート、エスプレッソ、熟したベリー/チェリーの果実の趣を感じさせる。樽香が心持ち突出しているが、優良な凝縮感や力強さ、全体的な調和を見せている。

　予想される飲み頃　２０１８年まで　

○　２００３年　PP８７～８９　このシャトーは最近のヴィンテージでは一貫して秀逸なワインを造ってきたが、その連鎖はこの年も続いている。２０００年や１９９８年のようなヴィンテージより成長しているので、最初の８年から１０年で飲みたい。複雑な、魅惑的な香りは木の煙、ヒッコリー、バーベキュー・スパイス、プラム、チェリーの香りを思わせる。プラム/ルビー色をした、やわらかい、穏やかな、ミディアムボディの、まろやかなワインだ。極めて酸が弱く、おいしい、しなやかな舌触りをしている。　👇追加

○　２００３年　PP８６　 Wine Advocate April 2006

　２００３年のヴィンテージは、このよく実行ペサックレオニャンのシャトーの高水準にアップしているようには見えません。無駄のない素朴で、タバコ、杉、黒チェリーのノートを持つこの暗い梅/ルビーは、減衰、つままれた、狭いミッド口蓋と仕上げを持っています。　予想される飲み頃　２０１７年まで　

○　２００４年　PP８９　Wine Advocate june 2007
　‎大豆、杉、アンダーブラシ、甘いカラント、サクランの古典的な香りと煙/燃える残り火のヒントが続き、優れた果物、ミディアムボディ、甘いタンニン、魅惑的で緑豊かな個性を持つワインが続きます。‎　予想される飲み頃　２００９年から２０２２年　

○　２００５年　PP９０　Wine Advocate April 2008

　‎スモーキー、火山、焦土、ハーブ、チョコレート、ブラックチェリーの古典的なグレイブスの香りを展示し、Larrivet Haut Brionの濃密なルビー/紫色の００５年は素晴らしい深さを持っており、絹のような豊富なタンニン。挑発的なブーケを展示する優れた努力です。‎　予想される飲み頃　現在から２０２３年　

○　２００６年　PP８９　Wine Advocate February 2009

　‎魅力的な、スモーキー、スパイシー、燃える残り火の香りは、この素朴な、ミディアムボディ、教科書ペサックレオニャンでクリーミーなブラックカラントとアンダーブラシの香りを伴っています。適度な濃度、例外的な芳香表示、および仕上げの軽いタンニンが示唆する。‎　予想される飲み頃　現在から２０１９年　

○　２００７年　PP８８　Wine Advocate April 2010

　‎ジューシー、プラム、赤と黒のカラント、杉、湿った土の香りは、このスパイシーな、熟した、ミディアムボディのガラスから飛び降りる.シルキーな質感と丸くてふっくらした頭のいい仕上がりのクラシックなグラーヴ。‎　予想される飲み頃　２０１８年まで　

○　２００８年　PP９０

○　２００９年　PP９１　Wine Advocate February 2012

　炭、グラファイト、ローストハーブ、トリュフ、スパイスボックス、豪華な量のブラックカラントとブラックチェリーフルーツのノートがあります。フルボディ、印象的に恵まれています。そして、ほとんどの消費者のためのレーダーの下で、この優れたワインはヴィンテージの枕木であり、購入する価値があります。‎
　予想される飲み頃　現在から２０２７年　

○　２０１０年　PP９１　Wine Advocate #205 Feb 2013

　‎レーダーエステートの下からヴィンテージの記念碑的ワイン、これは深いルビー紫色の色、キャラメリゼされたキャラクター、しなやかなタンニン、風味豊かで広大なミッド口当たりと仕上げ、甘いタンニンと混ざった赤と黒の果物の負荷を持つワインの複雑な、香り、セクシーなスタイルです。私はこのワインが樽から示したよりも非常に愛らしいとボトルからはるかに優れていることがわかりました。‎

　予想される飲み頃　２０１５年から２０３５年　👇追加

○　２０１０年　PP９０　Lisa Perrotti-Brown Wine Advocate Mar 2020

‎　色の深いガーネット、焼き梅とカシスコーディアルのコアの上にエスプレッソ、タール、甘草の香りで開きます。フルボディの口当たりは、焼いたブラックベリーとフルーツケーキの口いっぱいのノートを頑丈で歯ごたえのあるタンニンと十分な新鮮さで提供し、少し暖かく素朴な仕上げを行います。

　予想される飲み頃　２０２０年から２０２８年　

○　２０１１年　PP９０　Wine Advocate April 2014

　‎セクシーでオープンなニット２０１１年、Larrivet Haut Brionは、チェリー、カシス、スモーキーなスパイシーなノートだけでなく、優れた質感、ミディアムからフルボディ、ハードエッジのない肉質の魅惑的なスタイルをたくさん展示しています。すでに良いパフォーマンス、この肉質の努力。‎‎ ‎‎ ‎‎ ‎‎ ‎‎予想される飲み頃　２０１７年から２０３４年　

○　２０１２年　PP８９～９１　Wine Advocate April 2013

　‎ヴィンテージのスリーパーであるこの２０１２年は、スモークミート、シャルキュトリー、バルサムウッド、ブラックカラント、スモークシガータバコの香りをジューシーで魅力的で、ミディアムボディ、よく作られた緑豊かなスタイルで提供しています。‎

　予想される飲み頃　現在から２０２５年　👇追加

○　２０１２年　PP９０　Neal Martin　eRobert Parker.com Oct 2016

　グラスの中で強度を得たミュート、素朴で革張りの花束、期待に追いつくために走っている赤いベリーフルーツを表示しました。口当たりは、細かいタンニンとよく判断された酸味でミディアムボディです。それは口の中で非常に新鮮に感じ、それはいくつかの持続性を欠いているかもしれませんが、これは１０年分の飲酒喜びを与えることを保証するのに十分なバランスと魅力があります。

　予想される飲み頃　２０１９年から２０３２年　

○　２０１３年　PP８５～ＰＰ８７　Wine Advocate August 2014

　‎この魅力的な、フルーツフォワード、さわやかな２０１３年には表面性に向かう傾向があります。植生特性や厳格なタンニンがないこの媒体は、体を変え、前進し、進化し、梅/ガーネットを着色しました。‎　予想される飲み頃　現在から２０２１年　

○　２０１４年　PP８６～８８　Neal Martin　eRobert Parker.com April 2015

‎　ノーズに少し泥だらけに見え、おそらく９月の雨の影響を受けた仲間の果物の強さを欠いていました。口当たりは柔らかい暗い梅と杉の果実でミディアムボディですが、仕上げは汚れた感じ、より多くの線引きと持続性が必要です‎

○　２０１５年　PP９２～９４　eRobert Parker com # 224 Apr 2016　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　２０１５年 Larrivet Haut Brionは、彼らの名前に「オーブリオン」を持つ他の驚くべき他の２０１５年代に見落とされるかもしれません。それはよく定義され、非常にうまく集中している明るく、ふさふさした尾の赤い果物をたっぷり使った発信ブーケを持っています。新しいオークはここで慎重に使用され、それに本当のリフトを与えます。口当たりは細かい穀物タンニンでミディアムボディ、さわやかな酸味ときれいに構成された、軽くスパイス仕上げで口の中で肉質です。これは優れたペサック・レオニョンであり、うまくいけば十分に価格設定されます。‎‎ ‎‎ ‎‎ ‎‎ ‎‎ ‎

○　２０１６年　PP９２　Wine Advocate

‎　深いガーネット紫色の媒体、暖かいカシスとブラックベリーコンポートのコアの上に砕いた岩、耕された土壌、真菌と苔むした樹皮の概念を持つ偽装、素朴/トリュフレースの鼻を明らかにします。ミディアムからフルボディの口当たりは、柔らかくきめ細かいタンニンとシームレスな新鮮さでエレガントに作られ、風味豊かなニュアンスの静かな強さで仕上げられています‎。

○　２０１７年　PP９２　Wine Advocate

　‎色の深いガーネットパープル、キルシュ、暖かいブルーベリーと黒いプラムに加えて、地球、ハーブ、杉のワフトとタールのタッチで飛躍します。ミディアムボディの口あたりは細かく、新鮮で繊細に表現でき、長くて風味豊かな仕上がりです。‎

○　２０１８年　PP９１～ＰＰ９３　Lisa Perrotti-Brown　Wine Advocate Apr 2019

　‎深いガーネットパープル、焼いた梅、煮込みチェリー、暖かいカシスのノートを、しおれたバラ、ブーケガルニ、レーズンケーキのヒントで提供しています。スパイシーな焼きベリーの風味の良い量でミディアムボディ、口当たりはハーブリフトで仕上げ、柔らかいタンニンと素敵な新鮮さの巧妙な構造を持っています‎

○　２０１８年　PP９１　Lisa Perrotti-Brown　Wine Advocate Apr 2021

‎色の深いガーネットパープルにミディアム、キルシュ、レッドカラントゼリー、黒い森のケーキの非常にかわいいノーズを明らかにし、続いて新興カシス、アニス、ブーケガルニ、樹皮のノートを明らかにします。ミディアムボディの口あたりは、柔らかい赤と黒の果物とハーブのアクセントで繊細に再生され、しっかりとしたきめ細かいタンニンと新鮮さの負荷で囲まれ、長く仕上げ、持ち上げられます。‎

○　２０１９年　PP９２～ＰＰ９４＋　Lisa Perrotti-Brown Wine Advocate

　‎不透明な紫色の黒い色、ブラックラズベリー、モレロチェリー、ワイルドブルーベリーの素晴らしく香りの香りとブラックカラントパスティーユ、砂糖漬けのスミレ、チョコレートミント、森林の床の提案でゲートから充電します。ミディアムからフルボディの口当たりは、赤と黒のフルーツ層が詰め込まれ、しっかりとした、絶妙に熟した、ビロードのようなタンニンと大胆な新鮮さで囲まれ、長くて香りの良い仕上げです。ただ素晴らしい‎

○　２０２０年　PP９１～ＰＰ９３　Barrel Sample　Wine Advocate

　深いガーネットパープルの色とキルシュ、ブラックチェリープリザーブ、煮込み梅と暖かいカシスの活気に満ちた香りに加えて、シナモンスティックとしおれたバラのワフトと挽いたクローブのヒントを表示します。ミディアムからフルボディの口当たりは、赤と黒のフルーツプリザーブでいっぱいで、豪華なタンニンと十分な新鮮さで囲まれ、長くてスパイシーに仕上がっています。‎

　　価　格　　Chateau　Larrivet Haut Brion　

　　　２０００年　£４９　　　　　　　２００８年　£３２　　　　２０１６年　£３８　

　　　２００１年　£４４　　　　　　　２００９年　£５１　　　　２０１７年　£３７　　

　　　２００２年　£２７　　　　　　　２０１０年　£４６　　　　２０１８年　£３８　　　

　　　２００３年　£２４　　　　　　　２０１１年　£３１　　　　２０１９年　£２９　　　

　　　２００４年　£３０　　　　　　　２０１２年　£３３　　　　２０２０年　£２６　　

　　　２００５年　£３６　　　　　　　２０１３年　£２６　　　　２０２１年　£　　　

　　　２００６年　£３４　　　　　　　２０１４年　£３７　　　　　　　　

　　　２００７年　£２９　　　　　　　２０１５年　£３６

　　　　WINE SEARCHER　２０２１．１１．１１記

　ラリヴェ・オー・ブリオンは、ヨーロッパのワイン関係者の間では名高いが、米国では最近あまり見かけることがなかった。レオニャンに近いグラーヴ南部に位置する葡萄畑は、このシャトーよりも知名度の高いオー・バイィに隣接している。木陰の多い、大庭園のような零囲気の木々の間に魅力的な塔が立つこの美しいシャトーは、ここ５年ほどの間に劇的によくなった。リブヌルの有名なエノロジスト、ミシェル・ローランが招かれて、収穫を遅らせるとともに厳格な選別を実施したため、私が味わったラリヴェ・オー・ブリオンの中で最上のワインが生み出された。葡萄畑はかなりの樹齢に達しており、また土壌も純粋な砂利質であるため、このシャトーは途方もなく向上する可能性を秘めている。

　一般的な評価

　ラリヴェ・オー・ブリオンの所有者、クリスティーヌとフィリップ・ジェルヴォゾンは、この美しいシャトーをボルドーの本格的な生産者の一員に復活させるのに、大変な努力をした。マラルティック・ラグラヴィエール、オー・ベルジェイ、ビック・カイユーと同様、ペサック・レオニャンのこのシャトーも品質に再びこだわりを見せるようになった。その結果、長い凡庸の期間を経てかなりよくなった。１９９８年以降のすべてのヴィンテージが注目に値する。

　１９８７年ジェルヴォゾン家が取得しますが、シャトー名は変遷があった様で、かってシャトー・オーブリオン・ラリヴェと名乗っていた（１８７４年から１９４９年）ようですが、現シャトー名、シャトー・ラリヴェ・オーブリオンは１９４９年(シャトー・オーブリオンとの争いから。１９２９年説も)からの様です。歴史的には２００年の伝統を誇るとか。