製作:1987
原作:眉村卓
オムニバスのアニメ映画。
今まで知りませんでしたが、まさか全国ロードショーなんてしてませんよね?
実験的、かつマニアックで不思議な味わいのアニメが3本です。
『ラビリンス・ラビリントス』
脚本・監督:りんたろう
キャラクターデザイン・作画監督:福島敦子
原画:大橋 学、栗原玲子、福島敦子
美術監督:石川山子
これから始まる不思議な世界への誘いをするかのように、サチと飼い猫のチチェローネが
ラビリンスへ迷い込んでいくお話。
サーカス、ピエロ、ブリキのおもちゃに、路地裏。
どこか懐かしい日本的ファンタジーに心惹かれます。
こういう世界観って、私が子供の頃はあったのですが、最近無くなりましたよね。
心地よく酔いしれました。
『走る男』
脚本・監督・キャラクターデザイン・作画監督:川尻善昭
メカニックデザイン:渡部 隆、熊谷 聡
原画:大塚伸治、新川信正、河口俊夫、稲垣賢吾
美術監督:青木勝志
うーん、これもストーリーが無きに等しいアニメ。
裏では細かい設定が有るように思わせるところもありますが、なにせオムニバスで
短編なのでそこまでは伝わって来ません。
こういうのを実験的なアニメーションっていうんでしょうね。
車がクラッシュした時の炎が舐めるように飛ぶのって、この頃からなのかな?
今はこういう炎の表現ってするんでしょうか?
レースで走り続ける男を描いてるんですが、超能力を持った男に走らされつづけてるような感じです。
サイコキネシスとかテレパシーっぽい表現があります。
この時代、超能力って大流行でしたよね。
スプーン曲げとか、海外の超能力者がTVに出て日本中の家庭の壊れた時計を動かしたり。
『工事中止命令』
脚本・監督・キャラクターデザイン:大友克洋
作画監督:なかむらたかし
原画:森本晃司、なかむらたかし、大友克洋、桜井邦彦
美術監督:椋尾 篁
ジャングルの奥に崩壊した都市があり、そこでは完全にロボット化された工事現場がある。
工事中止命令を告げに行った杉岡は、狂ったロボットに幽閉されてしまう。
3本の中では一番話の軸がしっかりしていて、終り方もストーリーの広がりを感じさせるものでした。
AKIRAで有名な大友克洋のアニメ監督第一作だそうです。
