新リーダー陣に迫る⑤ | ROKKO RUGBYFOOTBALL CLUB OFFICIALBLOG

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 スンギの矜持


2018年の12月23日の芦屋総合公園グラウンドだったと記憶する。

 兵庫県リーグの「4・24クラブvs六甲レッドウイングス」の試合は助っ人の関連で練習試合となった。

 4・24クラブにはその年のシーズンに大学ラグビー界で活躍した4年生選手や、トップリーグ内定選手など10人が入り、六甲また、全国大会前最後の実戦機会とあり、多くのメンバーを入れ替えての一戦となった。

12・23vs424クラブ観戦記 | ROKKO RUGBYFOOTBALL CLUB OFFICIALBLOG (ameblo.jp)

 試合は序盤から激しい攻防で一進一退。兵庫県リーグとは思えない激闘だった。特にスクラムの駆け引きは熱く、スクラムから湯気が沸き立つ攻防だった。

 その4・24クラブの左PRにいたのが、法大でのシーズンを終えたばかりの李承記だった。

 (ちなみにこの試合のボールボーイを務めてくれたのが、当時大阪朝髙3年で、現在神戸スティ―ラーズで大活躍する承信さんだった)



 それから5年ー。スンギは六甲クラブのジャージーを着て昨年、名古屋クラブとの定期戦に助っ人参加する。

  大阪朝髙の後輩でもあるLO安から熱心に誘われたからだ。

リザーブがほとんどいないギリギリの人数で、厳しい試合内容が予想されたが、スンギはスクラムで圧倒、ラインアウトからのモールの中心となって2トライを記録。勝利の立役者となった。

 「遠征の時のチームの雰囲気がよかったんで入りました。六甲クラブは伝統あるチームなんで、入る前は不安もありましたが、チーム全体の通じてアットホームな雰囲気の中で、ラグビーに対してしっかりと熱量を感じたので、良いチームだなと思いました」



 昨年の近畿リーグ、ドローの試合も含め厳しい戦いが続いた中、出た試合は最後まで泥くさく、チームに貢献した。全てを出し尽くしたからか、試合後、全身がつり、父・東慶さんの肩を借りて帰ることもあった。

 「昨シーズンは初戦で負けはしましたが、全国大会の雰囲気をしれたのはポジティブな面だと思います。

 だけどコンタクト面でどの試合でもプレッシャーを受ける場面が多かったのでチーム全体を通して改善していけば、もっと良いパフォーマンスにつながると思います」。

 



新シーズン、サンデ主将の願いもあり、FWリーダーに就任した。この4月には韓国スーパーリーグにも参戦、自身のパフォーマンス向上、鍛錬にも務めた。

 「(サンデ主将は)高校の後輩としてよく知っている中なので、主将としてはとても適任な人間だと思います。

 今シーズンもサンデを通して、練習からみな良いモチベーションで始動しているので、皆が頭の中で同じ絵を描き、チームの為に自主的に動ける様な、そんなチームになればな、と思います」

  



色々な面でクセが強すぎる?六甲フロントロー陣の中で、いつもニコニコした笑顔でチームに貢献する。日本一有名な『ラグビー三兄弟』の長兄であるが、クラブ内でもアニキ的な存在になりつつある。

 『復活』を目指す六甲FWの中心には、この男は欠かせない。

(三宮清純)