躍動する若い力
播州・姫路は球技スポーツセンター。
20年前の2006年「のじぎく兵庫国体」でラグビーの会場になった場所である。当時の「兵庫代表・成年の部」には、神鋼やワールドの現役選手と共に、六甲クラブのメンバーの7人名を連ねて優勝。当時の記念写真が事務所ロビーに飾られている。
毎年春シーズンに行われる姫路市ラグビー協会主催の「第63回姫路7人制大会」。継続している7人制の大会としては、日本最古の歴史を誇っているという。
関西協会理事長でもあり、姫路市ラグビー協会会長も兼任する、六甲クラブ前理事長・中島誠一郎からの「招集指令」(もちろんそんな指令はありません)で、「六甲クラブ」「兵庫国スポ選抜」の2チーム出しで参加させていただいた。
当日参加した20人の選手を二つに分けての参戦。兵庫選抜のキャプテンに回った安にかわり、六甲のキャプテンには岩下が指名された。
岩下は
「両チームとも決勝まで勝ち進んで、六甲が兵庫選抜をやっつけましょう!」と、両チームの集まりで優勝候補の兵庫選抜に挑戦状をたたきつけた。
兵庫選抜1回戦が相手棄権で不戦勝。六甲の初戦は姫路を拠点に活動する「シルビーRFC」。ここ数年、チームの若返りが進んでいると聞く。
キックオフ直後、六甲はいきなりキックチャージを食らって防戦一方になる。この大会は5分ハーフの「超短期集中決戦」。先制トライを奪われると、正直かなり苦しくなる。
ゴールラインを背になんとか盛り返し、ロンスパWTB・脇田にボールが回り、トライかと思われたが、いつもの快足が急にスローモーションになりつかまってしまう。その後なんとか先制トライをあげたが、細かいミスが続いた。
そんな中、流れを変えたのは19歳の若武者・内藤だった。同大2年生でもあり、京田辺から姫路の友人宅に前日入りしてこの試合に臨んだ。停滞した時間、個人技で3人をすり抜けるとポスト真下にトライ。シルビーの勢いを止めた。
もう一人の小兵SH・三木大も負けていない。相手にトライを奪われるかという場面で鋭いタックルでタッチに押し出した。
新人選手の活躍もあり少し余裕が出てきた六甲。最後にPR
木下を投入したが、その10秒後にノーサイドの笛が鳴った。
兵庫セブンズの初戦に相手は川崎重工。余裕あるパス回しで36-5と快勝した。
六甲2戦目はKWO。兵庫リーグやオープン戦などでよく知る選手も多い。
キックオフから六甲はゴールを背に厳しい局面が続いたが、ここでも小兵SH・三木の懸命のタックルで盛り返し、ロンスパWTB脇田も今度は懸命に80㍍を走り抜きトライを上げる。しかし直後のド正面からのコンバージョンを江畑が外す。
さらには内藤も判断良くこの日2個めのトライを決めたが、これまたド正面からのコンバージョンを外してしまう。KWOに1トライ返されて10-7でのハーフタイム。なかなかの緊張感だ。
後半、六甲は鈴木を全面に押し出し敵陣に迫る。WTBのポジションにいた三木にボールが渡りポスト真下まで回り込んだ。ここでまた江畑がド正面のコンバージョンを外す珍プレー。
その後はリザーブメンバーも入れ替え22‐7で何とか勝利、決勝進出を決めた。
兵庫選抜との決勝対決。「一戦ごとに内容もよくなってきている。相手は強いけど、思いっきりやろう!ッ」。(岩下)
ジャイキリを狙ってのキックオフだったが、兵庫選抜はFW井上、SH下村が容赦なく攻め立て序盤からトライを奪われる。六甲は数少ないチャンスから反撃を試みるが、なかなか突破できない。
そうでないと困るが、兵庫選抜はキックパスやチエンジ・オブ・ペースでトライを上げていく。だがこのままやられていては面白くない。六甲はなんとか一矢を報いたいところ。
最後は内藤がゴロキックの競り合いに勝って意地のトライ。7-31でのノーサイドとなった。
関西セブンズでの反省を生かしたり、慣れないセブンズでコミュニケーションで苦労する場面もあったが、新人選手が躍動して味方のピンチを再三救ってくれるなど収穫も多かった。
「セブンズは、わずかなミスで一気にトライに持ち込まれることが多い。(今季はセブンズの)大会が続くけど、15人制と同じように、楽しむ中でしっかりと意識づけたプレーをしていこう!」
と全体を安主将がまとめた。
黄金週間最後の休日。厳しい人数の中でも勝利を目指して戦いあった。クラブとしても思い出深いピッチで、最高の時間を楽しむことができた。
参加したチームの皆さん、ご準備いただいた姫路市ラグビー協会関係者の皆様、本当にありがとうございました。