ROKKO RUGBYFOOTBALL CLUB OFFICIALBLOG

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ROKKO FIGHTINGBULL / REDWING

【クラブ理念】
ラグビーで地域を元気にする
~「楽しく・強く」をモットーに 生涯にわたりラグビーを楽しめる環境を提供する~
~NO RUGBY, NO LIFE~

【チーム】 (神戸&東京)
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Rokko Rugbyfootbal Club


 

六甲クラブでは、ただ今、新会員募集中です!

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 それでも、前を向く


吉祥院Gに沈みゆく夕陽とともに、雪辱の勝利は消えていった。1年1カ月ぶりの雪辱の舞台。六甲ファイテイングブルはまたもや悔し涙をのんだ。

  昨年以上に激戦が続いた近畿リーグの最終戦。4勝0敗勝ち点「19」の千里馬クラブに3勝1分け勝ち点「15」の六甲が挑む形になった。全国大会出場枠もからみ、条件つきではあるが優勝をかけた大一番。


「なんのために、僕らは六甲でラグビーをしているか?ですよね」

 岡田主将はメンバーに熱い想いをぶつける。

 「相手がどんな凄いメンバーだろうが、最後は気持ち。どれだけ千里馬に勝ちたい思いが強いかだと思うんですよ。よく『最初の10分が大事』とかいうけど、きょうは全員が最初から最後まで80分間全集中で勝ちに行きましょう!」


キックオフ直前の最後の円陣。関西クラブ界『伝統の一戦』にメンバーの気合いと緊張感が一気に高まる。その時「あ、最後にひとつだけいいですか?」と齢51になる先発FL・西谷が切り出した。

 「僕もこの年になっても、まだ緊張するし、怖いです。でも最初のタックル、バチーン!と入れば怖さも吹き飛ぶし思い切りプレー出来る。最初の一発、思い切りやりましょう!」

 この一言で、メンバーの緊張がほぐれ覚悟が決まった。



逆光の中、キックオフ早々、敵陣で小気味よくフェイズを重ね、レフリーからアドバンテージを受けた六甲。FB安部がゴロパントでアタックをしかけ最後はWTB山下が先制のトライをあげる。



 続く7分には自陣から挽回をはかる千里馬のキックをチャージ。再びゴール前に迫る。ジワリジワリとFW前進し、最後は防御のスキをついて、SH伊藤がポスト左に転がり込んだ。

 14ー0。今季一番の立ち上がりに、ピッチに立つメンバー、陣営誰もが「この試合いける!」と思った。

 



だが直後のキックオフでFL西谷が無念の負傷退場となり、重苦しい雰囲気が漂う。千里馬もこの辺りから落ち着きを取り戻し、スクラムでプレッシャーをかけながら力強いアタックで1トライを返してくる。

 気を取り直し敵陣に入る六甲だが、やや安易に突破される場面が目立ち、せっかく奪ったボールも相手に渡してしまうもったいない形で2トライ目を許してしまう。

 千里馬はFL李智栄はじめ、個々が力強くなかなか倒れない。一方の六甲はSO中村が負傷退場、我慢の時間帯が続く。ゴール前密集のピンチでは岡田主将が値千金のジャッカルを決めてピンチをしのぐ。だが千里馬に2つのPGを決められ14ー16と逆転を許してしまう。なんとか盛り返したい六甲。前半終了間際に敵陣でPGのチャンスを得る。FB安部が落ち着いて決めて再び逆転。17ー16でのハーフタイムとなった。



負傷交代選手が続いた動揺、早い時間帯で2トライ取ったことでの「ゆるみ」…。修正点を確認し合い、勝負の後半に出た。


後半4分、中央付近での反則から六甲はPGを選択。FB安部が40メートルを蹴り抜き20ー16と点差を広げる。

 



千里馬の反則もあり敵陣に入ってアタックを繰り返す六甲だったが、肝心な場面でミスが続く。16分、アタックから左に展開したところで球がもたつき、千里馬に渡ってしまい、そのまま一気に70メートル近くを走りきられトライ。ゴールも決まって20ー23と再び逆転されてしまう。

 



 その後も一進一退の攻防が続いたが、点を取りたくて焦る六甲と、自陣で反則、ミスが続いてもけっしてあさらない千里馬の「精度の差」を感じた。

 去年、そして夏の練習試合と同様、千里馬は最後まで慌てることなく、またピンチになった時の修正能力も高かった。安定したスクラム、個々の強さ、セットプレーの安定。相手の力を引き出しながらも最後はしっかり勝つ『横綱相撲』をされた感が強かった。 



 六甲は途中負傷者が出てコントロールが難しい中で最後まで必死に戦った。だがチャンピオンチームの力はまだまだ上だった。



「悔しいけど、、、やっぱり完敗でしたね」岡田主将は必死に涙をこらえながら唇をかみしめた。

 これで近畿リーグは準優勝。2年ぶり29回目の出場となる全国大会には関西第4代表として出場することになる。

 負けたといえるのは挑戦した証。

 課題と同時に、手応えを感じたプレーも多かった。

 まだ終わりじゃない。いや、全国へは本当の戦いはここからなのだ。




 負けた悔しさ、己の弱さ、共に強敵に立ち向かう仲間の絆の深さ、暖かさ・・・。色々なものが入り混じった試合後の円陣。

 まだまだ俺たちは強くなりたい、強くなるんだ。

 ほろ苦さを十二分に噛みし六甲ファイテイングブル。

 今はただ走り抜けるのだー。

 (三宮清純)

 

★本日の試合結果★
11月26日(日)晴れ
15:00KO【吉祥院G】
〜近畿リーグ最終戦〜



六甲F 20➖37千里馬

前17➖16
後3➖21
⚫︎六甲FBメンバー
1李→安福
2北村→山田
3加村→新井
4市村
5木曽
6岡田(主将)
7西谷→山本
8三﨑
9伊藤→谷
10中村→北畑→藤井悠
11山下
12藤井延
13亀谷
14江本→江畑
15安部

16安福
17新井
18山田
19山本
20江畑
21谷
22北畑
23藤井悠

代表・高鷲、交代指示・榎村
記録・占部、SA・矢田
給水・安、拝原、藤田
ボール・藤﨑、吉田

ベンチ・竹中、中野
ビデオ・二宮
カメラ・安くんパパ
応援・多くの六甲ファミリー
ケガ人が出ながらも、チャンピオンチームに一丸となってチャレンジしました。後半途中までリードしてましたが流れを取り戻すことができませんでした。
 千里馬クラブの皆さんありがとうございました。近畿リーグ連覇おめでとうございます❗️
 レフリーの皆さん、近畿リーグ、サポートチームの皆さんありがとうございました。
 
 これにより、六甲ファイティングブルは関西第4代表として、全国クラブ大会に出場することになりました。
 全国大会初戦は
 1月7日(日) 北九州・本城陸上競技場で九州第3代表と対戦致します。
  本日の一戦の成果と反省との課題を活かして、全国大会までさらに精進してまいります。
 今後とも六甲ファイティングブルに熱い声援をよろしくお願い致します❗️
 

さあ,伝統の一戦❗️いざ出陣の時❗️

 平素は六甲クラブ・六甲ファイティングブルに多大なるご声援を賜り誠にありがとうございます。

 チームは明日の近畿リーグ最終戦に向け、神大深江グラウンドで練習、最終確認を行いました。

 明日の相手は千里馬クラブ。昨年度優勝、全国大会準優勝、今季最強のクラブです。

 六甲はピッチに立つ選手だけでなく、若手からベテラン、多くのスタッフが一丸となってチャンピオンチームにチャレンジします。

 激戦が続いた近畿リーグの優勝が決まる一戦、力の限り戦う六甲ファイティングブルに、熱いご声援をよろしくお願い致します❗️



 吉祥院グラウンドを走り抜けろ!

 六甲ファイティングブル❗️

【11月26日(日)】

15:00キックオフ 吉祥院公園球技場

千里馬クラブ🆚六甲ファイティングブル

 『伝統の一戦』いざ!

 image平素は六甲クラブ・六甲ファイティングブルに多大なるご声援を賜り誠に有難うございます。

 『戦国リーグ』と呼ばれた近畿リーグも今週末が最終戦となります。

 最終戦の相手は千里馬クラブ。昨年度リーグ優勝、そして全国大会準優勝チームです。

 千里馬クラブと六甲クラブは90年代の関西クラブAリーグ時代から激戦を通じて互いに切磋琢磨してまいりました。

 

 昨年10月30日、鶴見緑地競技場で敗れ、メンバーはとても悔しい思いをしました。あれから1年、その雪辱を期してメンバースタッフ一丸で挑戦します

 今季のリーグ戦、昨年以上に厳しい戦いを乗り越えてきました、14人で戦う試合もありました。最後の最後でドローに追いついたり、ロスタイムに勝利をつかんだ試合もありました。一戦一戦積み重ねた者を信じ、仲間を信じ、近畿リーグ優勝をかけて戦います。

 是非、会場で関西クラブ界「伝統の一戦」をお楽しみ頂き、六甲ファイティングブルに熱いご声援をよろしくお願いいたします。

image・11月26日(日)

 15時キックオフ

~近畿リーグ最終戦~

 千里馬クラブvs六甲ファイティングブル

 【京都・吉祥院球技場】

 「伝統の一戦」に燃えろ!六甲ファイテイングブル!

★本日の試合結果★
11月19日(日)晴れ
11:30KO 【日岡山G】
・35分❌2
・ノンコンテストスクラム
・入れ替え自由



①本目

六甲RW 0対0  SCIXノンベーズ連合
②本目
六甲RW 7対14 KWO

・メンバー
1李
2木下
3山田→榎村
4市村
5藤原→西原
6北村→山田
7西谷
8岩下
9江畑
10藤井悠
11イーライ
12亀谷
13山本将
14井上ペーウー(主将)
15吉田→北村

16榎村
17西原

・代表〜高鷲
・SA〜矢田
・ベンチ〜竹中



 19から54歳まで様々な世代のメンバーで戦いました。ギリギリのメンバーでしたが、最後の最後にイーライのトライを全員で演出しました。
 SCIX.ノンベーズ、KWOのみなさん、レフリーのみなさん、兵庫県クラブ連盟のみなさんありがとうございました❗️
 

 経験を力に


前半を終わって3ー24。

 こんな重苦しい雰囲気のハーフタイムは経験したことがなかった。どうすればいい?どうしたらいいんだ?


 近畿リーグ第4戦の相手はPA・くすのきクラブ。文の里クラブの流れをもつ「パフォーマンス・アカデミークラブ(PA)」と、「くすのきクラブ」が合体、昨季のBリーグと入替戦を圧倒的なパワーで勝ち上がってきたチームだ。

 これまでの勝ち点は六甲が「11」PAくすのきが「9」。全国大会に向けて互いに譲れない戦いだ。

 「相手にどれだけ強い選手がいるとか、元リーグワンの選手がいるとか、そんなん関係ないですよ。僕らは自分自身にフォーカスしましょう。苦しいときは互いに支えてエナジーを爆発させましょう!」

  岡田主将のかけ声のもと,大一番に臨んだ。


 六甲のキックオフ。敵陣に入ろうとした六甲だったが、キック処理にもたつき、自陣での試合展開となる。前半2分、早くも先制PGを許し、6分過ぎには左展開からあっさりトライを奪われ、いきなり0ー10のビハインドとなる。

 強豪クラブ同士が合体、さらにリーグワンOB選手が加わったPAくすのきの圧力は戦前の予想以上だった。


 鋭く重いタックルとブレイクダウン。接点ではボールに巧みに絡まれる。元近鉄LO尾上を中心としたセットプレー、元織機№8竹内の豪快なペネトレイト、元マツダSO後藤のゲームメイク、そして主将でもあるFB佐々木の俊敏かつトリッキーなランに、六甲は前半あまりいいところがなく、攻め込んでも要所でのミスが続き、FB安部のPGで3点を返すのがやっとの苦しい戦いが続く。さらに27分、WTB藤田がシンビン一時退場で14人となり、PAくすのきに余裕を持ってフェイズを重ねてトライを許してしまう。必死に盛り返そうと敵陣に入るが、焦りからミスも目立ち、ついには前半終了間際のペナルティで一瞬のスキをつかれ、大きなダメージとなる3トライ目を喫した。


 その差は21点。あふれる汗と不安を、マネジャーが用意してくれた氷と冷たいタオルで落ち着かせながら、全員で懸命に打開策を探る。

 「こんなの六甲じゃないですよ!全然楽しくないっすもん!」岡田主将は努めて笑顔で、ハドルを組んだ仲間を見渡した。

 修正ポイントをまとめ、「やり返しましょう!楽しみましょう!」とチームを鼓舞して後半のピッチに立った。


 後半の最初にどちらが得点を挙げるか。六甲は立ち上がりから積極的にしかけていく。連続攻撃からWTBタリグが右中間をすり抜けて前進。フォローするCTB藤井延へラストパスの瞬間にPAくすのきがインテションナルノックオン。シンビンで一時退場となる。

 後半10分が経過して、六甲はSH谷とSO北畑を投入して流れを変えにかかる。


六甲にチャンスが巡ってきたのは15分過ぎ。キックの蹴り合いからカウンター攻撃。WTB藤田→FB安部→SO中村とボールが渡り、中村が相手タックルをこらえてFB安部に再び繋ぎPAくすのき防御を突破して大きく前進、フォローしてきたSO北畑がゴールポスト真下にタッチダウン。ゴールも決まって10ー24とする。



ここから反撃モードに入るかと思われたが、直後のキックオフでLO安がキャッチの瞬間にタックルにはいられ、本人もチームにも痛すぎる負傷交代。またもや六甲に暗雲が立ちこめる。

 「六甲、ハドルを組もう!」

 誰からともなく仲間が集まり気持ちを一つにする。

 今、一番悔しく苦しい思いをしているのは安だ。安のためにもー。自分たちがやるべきことを確かめあう。


 20分にはラックの連取からSO北畑が左に展開。中村が巧みに防御をすり抜け、FB安部につなぐ。最後はWTBに回った藤井延が左隅にトライ。ゴールも決まって17ー24と追い上げる。この時PAくすのきのノーボールタックルで、2人目のシンビンとなった。

 相手人数が少ないうちにスコアを重ねたかったがPAくすのきも接点の強みと意地を見せ、しばらく膠着状態が続く。互いにリザーブ選手を入れ替え総力戦の様相になってきた。

 後半40分、SOからCTBに変わった中村健が右中間にトライ。ついに六甲が24ー24の同点に追いついた。

 「まだ同点や!」「気抜くなよ!」「全国行こうよ!」

 選手から、ベンチから声が飛び交う。試合はロスタイムに入りクライマックスに達した。

 15人に戻ったPAくすのきが六甲陣に入り、猛攻を仕掛ける。盛り返す六甲。互いのプライドをかけたギリギリの攻防が続く。

 何度もボールが入れ替わりPAくすのきが最後の波状攻撃。ラックから左へパスが回ったその時ー。

 DFからせり上がインターセプトインターセプト!

  その瞬間、中村にはゴールラインしか見えてなかった。「行けーっ」「走れーっ」仲間の夢と声援を受け65メートルを走り抜き、ポスト真下に飛び込む決勝トライ。

 もがき、苦しみ抜いて21点差をひっくり返した六甲FBが最後の最後で勝利をつかんだ。


 「ハーッ、めっちゃシンドかったです」。

 岡田主将は大きく安堵のため息をついた。

 「選手、スタッフみんなの力で勝つことができました。本当に主将をやらせてもらってホンマに良かったと思える瞬間でした」。

 21点差。見ている側からは正直、厳しいと感じる場面もあった。

 「今季のリーグ戦の経験が生きたと思います。レッドカードが出て14人で戦い抜いた試合もあった。(初戦のvs東大阪KINDAI)最後の最後でドローに追いついた試合もあった(vs京都アパッチ)苦しいとき、上手くいかない時に互いを励まし合ってきたからこそ、この試合も僕たちは最後まで諦めなかった」(岡田主将)。

 今の六甲には、かつてほど経験豊富な選手や、秀でた素質の選手がいるわけではない。まだ経験が浅くこれからの選手も多い。厳しい状況を仲間とともに乗り越えつかんだ勝利は自分に、そしてチームにかけがえのない自信と財産になり、やがて六甲クラブの歴史につながっていく。


 これでリーグ戦の成績は3勝0敗1分の勝ち点「15」となった。

 26日の近畿リーグ最終戦、優勝をかけて千里馬クラブに全てをぶつける。

 

 六甲ファイティングブル。

 今はただ走り抜けるのだー。

(三宮清純) 

  

 

★本日の試合結果★



・11月5日(日)晴れ11:40KO

【加古川・日岡山G】
〜近畿リーグ第4戦〜
六甲FB 31➖24PAくすのき
前3➖24
後28➖0
六甲
前1PG、後4T4G
PAくすのき
前3T 3G1PG   後0



★メンバー★
1李
2梅田→北村
3加村→新井
4安→市村
5木曽
6岡田→西谷
7西原
8三﨑
9伊藤→谷
10中村
11藤田タリグ
12藤井延→吉田
13鈴木→藤井悠
14山下→北畑
15安部

Re
16北村🅿️
17新井🅿️
18市村
19西谷🅿️
20谷
21吉田
22北畑
23藤井悠

・代表、交代指示〜榎村
・記録〜占部
・SA〜矢田
・給水〜山田、岩下、藤田
・ボール〜井上、高鷲
・ビデオ〜江森
・ベンチ〜竹中、中野

 本当に苦しい戦いでしたが、最後まで選手、スタッフが諦めずに戦い抜いたことが逆転勝利に繋がりました。
 レフリーの皆様、近畿リーグ関係者の皆様、兵庫県協会の皆様ありがとうございました。
 PAくすのきさん,ありがとうございました。

 『楽しむ」想い


六甲クラブは2つのチームを持つ。

 ・近畿リーグに所属する「六甲ファイティングブル」

 ・兵庫県リーグに所属する「六甲レッドウイングス」

  レッドウイングスはクラブのモットーでもある「楽しく、強く」の『楽しく』を前面に押し出している。選手層も様々で10代~50代中盤世代が世代が同じピッチで戦う。「クラブチームのひとつの理想」を追求するチームだ。

  



だが、今季のレッドウイング開幕戦となるはずだった伊丹シティハンマーズ戦だったが、相手人数が揃わない状況となった。

 試合中止となってもおかしくはなかったが、なんとか試合はやりたい。各方面との調整の結果、『練習試合扱い・13対13』での試合となった。

 六甲・ハンマーズ一緒にして、戦力的に均等となるように二つに分け、それぞれにゲームキャプテンを指名。六甲ジャージは「チーム山田」ハンマーズジャージは「チーム北畑」としてキックオフとなった。


練習試合とはいえ、随所に選手たちの懸命なプレーが見える。

普段は近畿リーグでサポートに入ることが多いメンバーがアピールする。19歳のFL山本将は懸命に走り、ラインアウトでは刷ろーワーも志願。トライを上げる活躍をみせた。

 



もう一人の19歳WTB・岩下もキック処理はややおぼつかなかったが、ランプレーには光るものがあった。試合中、他の先輩メンバーとのコミュニケーションでラグビーに対する意識を深めていく。



  一方のベテランメンバーも負けてはいない。50歳のカッチカチおじさんFL西谷は変わらず思い突進と痛い当たりを繰り返し、99年度の日本一メンバーでもある53歳LO藤原も身体の強さをみせ、49歳となったGM榎村もFLで出場。往年と変わらぬ汗の多さで最後まで奮闘した。

 



ハンマーズメンバーも随所に素晴らしいプレーを見せる。元六甲メンバーでもあるHO加来もゴール前ラックの密集から相手ボールをさらう十八番「スイカ泥棒トライ」を決めた。

 



「チーム北畑」のゴールキッカーを務めたのは安。8つのコンバージョンを全てしっかり決めていた。

 最終的には少し点差が開いたが、両チームとも即席チームながら最後まで奮闘した。普段近畿リーグに出ているメンバーが、タッチジャッジ、ビデオなどサポートに回った。

 



35分ハーフの70分。ほぼケガ人なく全員が70分戦い抜いた。「ラグビーを楽しむ」思いはチームの壁を越える。またサポートをすること、されることで互いに支え合う絆が深まっていく。次戦の近畿リーグPAくすのき戦に向けて、チーム力がまた一つあがった一日だった。

 (三宮清純)

★本日の試合結果
10月29日(日)晴れ13:40KO
〜練習試合13対13〜
〜途中から12対12〜
チーム北畑56➖31チーム山田
前半28対19
後半28対12
★メンバー
⚫︎チーム北畑
1北村
2加来(ハンマーズ)
3永田
4橋本(ハンマーズ)
5市村
6山本
7安
8福地
9小楠(ハンマーズ)
10北畑〜途中退出
11渡邉(ハンマーズ)
12山下
13江畑

⚫︎チーム山田
1李
2山田〜途中退出
3中野(ハンマーズ)
4藤原
5辻川(ハンマーズ)
6西谷
7榎村
8岩下
9藤﨑
10池内→北畑
11ルーク
12亀谷
13岩切
・交代指示
・SA〜藤田、矢田
・給水〜中野、占部、上田
・タッチジャッジ〜加村、三﨑
・ボール係〜ハンマーズスタッフ
・ビデオ〜梅田


予定されていた兵庫県リーグは相手チーム事情により、練習試合に変更となりました。

 19歳選手から54歳のベテラン選手まで多様な世代の選手がラグビーを楽しみました。
 原レフリー、兵庫県クラブ連盟の皆さん、ハンマーズの皆さんありがとうございました❗️

 

ENERGYを爆発させよ

ここ数日ですっかり秋らしくなってきた関西。早朝の加古川・日岡山グラウンドに、必勝を期した六甲FBメンバー、スタッフが集まった。

 

 「トライやナイスプレーした時はみんなで喜びましょう!」

 岡田主将が呼びかける。

 「(今のチームは)ミスが続くと静かになったり、落ち込んだり、雰囲気悪くなっちゃったりしている。そうじゃなしに、みんなでフォローしてみんなで盛り上げる。みんなで勝ちに行きましょう!」

 32ー32のドローで終わった京都アパッチ戦から2週間。もう一度自分たちを見つめ直して練習に励んだ。アパッチ戦のモヤモヤを晴らす時がやってきた。

 3戦目の相手は芦屋クラブ。同じ兵庫県で競い合うライバルチームだ。リーグ戦序盤は連敗と厳しい船出だったが、前節では六甲が苦戦した東大阪KINDAIクラブに42ー7で大勝。勢いを取り戻して六甲との激突になった。

 

 六甲のキックオフで始まった。この試合にかける芦屋の執念は凄まじく、六甲のアタックからいきなり激しいタックルでターンオーバー。六甲陣に攻め込んでくる。リアクションも例年以上に鋭い。



試合が動いたのは前半8分。互いにキックの蹴り合いが数回続くき、六甲FB安部がスペースを見つけて絶妙なキック。相手キック処理がもたつく間に、チェイスして自らチャージ。インゴールにこぼれたボールをそのまま押さえ込んだ。ゴールも決まって7-0。六甲が欲しかった先制点をあげる。

 

 だが芦屋もすぐさま反撃。素早い連続攻撃で六甲陣に攻め込み左隅にトライ。難しい位置からのゴールも決めて7-7の振り出しに戻る。さらにラインアウトからモールを押し込みトライ。7ー12と逆転されてしまう。

 六甲はお返しとばかりにモールで攻め込むが、芦屋の巧みなボールへのからみもあってトライに結びつくことが出来ない。

 28分、六甲は敵陣ラインアウトから左に展開、LO木曽の重たい突進でアドバンテージを得ると波状攻撃を仕掛け、最後はCTB鈴木が芦屋防御を切り裂き左中間にトライを上げた。ゴールは決まらなかったものの、再び12ー12の振り出しに戻った。

 

 

 序盤の激闘から落ち着きを取り戻した六甲は芦屋の猛攻にもジャッカルで反則を奪い、焦らず試合を進めていく。33分には安部がPGを成功させ15ー12と勝ち越しに成功する。

 さらにシンビンで相手が少ない時間帯を生かし、前半終了間際にCTB藤井延がトライを上げて、22ー12での折り返しとなった。

 後半早々、芦屋がさらにギアを上げて攻め込んでくるが、六甲はラインアウトをスティ―ルするなど懸命に盛り返していく。

 

 後半8分あたりか。敵陣左より15㍍付近でハイタックルの反則をもらった六甲は、FB安部が左サイドにタッチを蹴り出すと思いきや、くるりと向きを変えて右インゴールに大きなキックパス。右サイドを駆け上がってきたCTB藤井延が巧みにキャッチしてタッチダウン。ゴールも決まって29ー12となった。

 芦屋の一瞬のスキを見逃さなかった安部と藤井延。「前半、ハイタックルで反則してしまった分、なんとか取り返そうと」(藤井延)味方を大きく勢いづかせるトライとなった。 

 その後、芦屋にPGを決められた後は、しばらくは膠着状態が続く。六甲は芦屋の鋭い出足を必死に止め続け、敵陣で有利にプレーしていく。28分、スクラムからラッシュをかけて、FL岡田主将が防御網をすり抜けてトライ。36-15となった。

 時間が経過するにつれてセットプレーも安定してきた六甲、攻め込まれてもジャッカルが決まり、試合の流れをガッチリつかんで離さない。交代していく試合メンバーもそれぞれに長所を発揮。特に谷、北畑のHB団が試合を落ち着かせゲームコントロールしたのが大きかった。SH谷は自らもトライをあげた。

 

 最後は岡田主将が自ら持ち込みトライを決めたと思ったが、ボールが腕からこぼれ落ちグラウンディングが認められなかった。

 41ー15。

 アパッチ戦の反省をしっかり生かし、難敵・芦屋クラブの猛攻をしのぎ、今季リーグ戦初の「勝ち点5」をつかみ取った。

 苦しい時間帯は皆で支え合い、若手とベテランがかみ合って、岡田主将が試合前に口にしていたとおり、常にポジティブにゲームを進めることができた。

 勝利、それは同時に支えてくれた試合スタッフへの感謝にも直結する。この日も試合に出られない悔しさをこらえてサポートに回ったメンバーがいた。いつも献身的に支えてくれるトレーナー、マネージャーもいる。

 

 試合で戦っているのは選手だけではない、六甲クラブ全体で戦っているということを、改めて感じた。 

 リーグ戦も残り2試合。ここからが全国へ「本当の勝負」が続く。クラブのため、チームのため、仲間のため、そして六甲クラブでプレーする自分の誇りのため。

 

 もっと強くなりたい。

 もっと情熱を!

 もっとENERGYを!

 

 六甲ファイティングブル。

 今はただ走り抜けるのだー。(三宮清純)