リュウセイの情熱
一見、あごひげは生やしているが,中学生とも見間違え兼ねない童顔と身長には、人一倍の負けん気が詰まっている。
伊藤瑠生、23歳。バックスリーダーとして昨年以上の貢献を誓う。
初めて六甲に顔を出したのは龍大4年のシーズンオフ。関西大学リーグ入替戦が終わって間もない芦屋中央公園グラウンドだった。
「六甲クラブって元社会人やトップでプレーしていた選手ばっかりかと思ってたんですが、実際入ってみると、高校出たばかりの人やおっちゃんみたいな選手もいて、スタッフやマネジャー問わず本当にラグビー好きな人達が集まってるなと感じました」。
大学時代はSOだったが、昨季は主にSHとして激戦の近畿リーグで奮闘した。「昨年はBKリーダーとして、何をする必要があるのか、明確な目標を持って活動ができてませんでした」と振り返る。同期以外に周囲は皆、年上ばかり。礼儀正しい男だから、遠慮して発言も少なかったように思える。
1月の全国大会。緊張からか、いつもの動きができず点差を広げられたまま交代、チームも1点差で初戦敗退の憂き目にあった。
「全国大会出場は本当にうれしかった。だけど、勝ちきれなかったこと、反則が多く、相手にPGを与えすぎてしまったことなど、規律やスキル面で自分もチームもまだまだ全国レベルではないことを実感しました」
新シーズン、練習中の輪の中でも発言することが多くなった。
「安キャプテンから頼られ、キャプテンがいないときでも自発的に行動して、今季のチームが目指すラグビーを体現できたら」と意気込む。
160㌢の小さな身体で素早いパス回しと強気の攻めが身上。
「色々な職業の人や、学生もいて、本当にラグビーが好きな人が集まっています。少しでも興味ある方は、是非一度練習などに気軽に参加して下さい。グラウンドでお待ちしております!」
六甲クラブには、こんな仲間がいます。