6/4vs摂南大観戦記 | ROKKO RUGBYFOOTBALL CLUB OFFICIALBLOG

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悔しさをENERGYに



台風2号が過ぎ去った後の近畿地方は朝から真夏を思わせる太陽が照りつけた。

 関西大学ラグビー界でも屈指の設備と環境を誇る摂南大学で、練習試合を組んでもらう機会に恵まれた。

 毎日の鍛錬で日々精進、前進を続ける学生選手に自分たちがどれだけ通用するか?

 「しつこく。何事にもしつこくチャレンジしましょ。」

 勤務先の東京から深夜バスで駆けつけた岡田主将が円陣で言った。各選手ポイントをポイントを確認する。

 「去年も勝ち切れてないし、学生に、勝ちたいなあ~。勝とうよ!」

  51歳でも出場するチャンスをうかがうWTB井上ペーウーの声にさらに集中が高まり「3,2,1 ROKKOッ!」のかけ声とともに試合に臨んだ。



 六甲のキックオフ。摂南大はテンポの早いアタックで左右に振りながら攻め込んでくる。少しでも防御の隙ができると一気に前進してくるが、六甲も必死のデフェンスで対抗する。

 



前半8分、敵陣中央での反則を得た六甲はタッチキックでエリアを取り、ラインアウトからモールを押し込む。まだモールドライブに粗さが目立つが、ゴール左隅になだれ込みトライ。ゴールは失敗したが、六甲が5-0と先制する。

 



続く17分にはフェイズを重ねて大きく前進、ゴールポスト前まで迫り、局地戦を制してポスト真下にねじ込んでトライ。ゴールも決まって12ー0と差を広げる。

 摂南大も黙っていない。ペナルティからの速攻ですぐさま反撃、六甲陣に攻め込んでくるが、こぼれ球をSH谷が素早く拾ってピンチを脱出するなど、ゴールラインを割らせない。

 だが鋭く早い摂南大の連続攻撃に、六甲は反則を繰り返し、左中間に1トライを返されてしまう。





 気を取り直すべく六甲は敵陣右中間から逆サイドへ。WTB三木がつかみ所のないランでゴール前に迫る。フォローに入ったナンバー8三﨑が飛び込みグラウンデイングしたかに見えたが、トライは認められずインゴールラインアウトに。これが後に大きく響いてくる。

 猛暑の中、両軍何度も給水を行い激戦を重ねる。若さあふれる学生のアタックをなんとかしのぎ、12-5でのハーフタイムとなった。

 



ハーフタイム。火照った身体を氷でクールダウンさせながら、やれている点、課題を確認していく。



 後半も序盤にラインアウトからモールでトライを奪い、17ー5とリードを広げるが、摂南大は次々とフレッシュな選手を投入して逆転をしかけていく。

 目標に掲げていたしつこいデフェンスもこのあたりから淡泊になり始めた。やっと手にしたチャンスもセットプレーが不安定になる悪循環。波に乗られた摂南大に3トライを返され17ー24とされてしまう。


ラスト3分、総力戦の六甲は最後の攻撃に出る。フェイズを重ねて敵陣へ、左右に揺さぶりWTBへのラストパスを放ったが痛恨のインターセプトを許し、そのままゴールまで走りきられ17ー31での試合終了となった。

 チャレンジできた部分、課題となった部分、どちらもよくあった。しつこく粘りを見せて相手のミスを誘った場面もよくあった。だが、こちらもトライを取りどころでのミスも目立ち、タイトな試合では細かなミスが命取りになることを改めて思い知らされた。


勝ちたかった、勝てなかった。自分のプレーに満足がいかないのか、涙を流す選手もいた。その悔しさ、熱さを是非次に繋げてほしい。

タイトな試合で激しさと厳しさと悔しさを身体に染みこませ、それが血となり骨となっていく。

 強くなりたい。もっと自分たちに情熱を

 もっと自分たちにエナジーを。

(三宮清純)