仲間のためにできること
1月7日、2017年初練習として、六甲は紅白戦を行った。
全国大会初戦のメンバー入りへ最後のアピールチャンス。
A・Bチームというわけでなく、ほぼ均等に戦力を分けてのキックオフ。
チームレッドは谷主将、チームホワイトは玉川副将がゲームキャプテンを務めた。
「このチーム全員がそのまま全国メンバーに選ばれるくらいアピールしよう」
「初めの10分、集中して流れをつかもう」
両チームとも円陣で気合を高めていく。そしてともに共通したことは
「絶対にトイメンには負けない!」
ということだった。
試合はキックオフから激しい攻防が続いた。久々に来た選手も遠慮なしにブレイクダウンで果敢にファイトしていく。
前半はほぼ五分五分。後半は少し点差が離れた感もあったが、この時期に紅白戦ができたことはチームに大きな財産となった。
ノーサイド後、紅白入り混じっての円陣で、谷主将はあえてやや厳しい言葉を並べた。
「紅白戦できたことはすごくいいことだと思う。だけど、これに備えて(気持など)どれだけ準備してきた人がいたか?それがチョット残念です。」
谷主将は続ける。
「全国大会初戦、(三鷹オールカマーズかREDWING)どっちが勝ち上がってきても、トップリーガーも多く、接点は激しく重い。経験値もある。そんな相手にどこまで体を張れるか」
試合に出る23人は、クラブの誇り、歴史そして試合に出られない仲間たちの思いをしっかり背負って戦わなければならない、と試合のたびに主将は話す。
「きょうも普段は試合に出られてない選手がものすごいタックルを見せていた。全国に出るメンバーは、それをしっかり受け止めて仲間のために体を張らなければいけない。仕事も忙しいけど、(今季の)この態勢でラグビーができるのもあと1か月ちょっとなんだから…」
と、待ちわびた全国大会を前に、もう一度気持ちの引き締めを伝えていく。
仲間のために何ができるか?
チームのために何ができるか?
1月22日、初戦の相手は三鷹オールカマーズと決まった。
その大一番まで、あと10日ー。
(三宮清純)