「わっ、大丈夫ですか?怪我は無いですか?」


他の先輩も驚いて向きなおしました。

ちりとりを用意して、他の先輩は近寄ってきました。


「先輩??」


先輩4『もういや!!!』



職場で聞く金切り声に皆びっくりして、止まりました。


先輩4はばたっとその場に座り込み、


先輩4『いやいやいやいや!私なんて嫌い!死にたい!』




はい??



他の先輩は、おろおろして、とにかくガラスをはく人、

それと、

先輩4に近寄りなだめる人とさまざまでした。



先輩4『うっ・・うっ・・・グズグズ、うわぁーん!』


大声で泣き出しました。



そして、匙を私に向かって投げつけたのです。



先輩4『なんなのよ!』


「うわっ」


(こっちがなんなのよって感じです!)




先輩4は床を拳で殴りながら泣きじゃくりました。

意味が不明でした。


他の先輩がなだめました。


暫くその状況が続き、


突然、すくっと立ち上がると、私に向かってきました。

そして



がっ!


「いった!」


私の髪を鷲づかみにして、左右に振ったのです。



先輩4『なんなのよ!なんなのよ!ムカツク!』



(いてぇっつんだよ!!!)



私は手を振り払い、下がりました。


先輩4は下がった私に詰め寄り

また掴みました。


『全部持ってくんじゃないよ!』


激しく前後に揺らします。


「いった!何をですか!やめてよ!」


『あんたはいいわよね!』


他の先輩が止めに入りました。


二人を引き離します。


先輩4の手はまだ私の頭から外れません。

他の先輩は「やめなさいよ」と先輩4の腕をタップしました。


が、先輩4はグイっと引っ張りました。


先輩4『ムカツク!』

「いたいっ!」


私は髪を引っ張る先輩の手をつかんで

はじめて化けの皮を剥いでおもいっきりにらみつけました。


「痛いと2回言いましたけど?」


互いに睨みをきかせます。

先輩の手をはずそうとぐりぐり引っ張りながら。


他の先輩「ほら、ほら」

タップしたところで、先輩4は手を弛め

他の先輩方が2人を引き離しました。

離れ際に先輩4は掴んだ私の頭を強く放りました。


私はそれに

カチン

ときて、


詰め寄ろうとしました。


他の先輩の腕が私を止めます。


ガンを飛ばしあう、新人とぐずぐずとなく先輩。


そこで、冷却器の終了時間がきてタイマーが鳴りました。


他の先輩がそちらの作業へ向かいます。




他の先輩が間に入り、

泣きじゃくる先輩4を休憩室へ連れて行き、他の先輩が業務を代行しました。




そして、私に一言

『先輩4さんは、とても気にしぃなんだから、そういうのっていけないと思うけど』


「なにがです?」


『ろっこは残業断らないでしょ?そういうのプレッシャーになるんだよね。

それに、さっきだって”痛いって言った”とかいうじゃん。気にするジャンそういうの。』






「あぁ、そうですか」


その日はそれで終りました。



ペタしてね










他部署の方の業務連絡に先輩4は答えませんでした。



同課の先輩は


あぁ、今日は忙しいから・・


と思っていたようです。




さて。


定時まであと少し、けど今日は残業ガッツリだ、という状況で、

また、急ぎの業務連絡が入りました。



これが、先輩4のゲージをマックスにしました。

爆発までの最後の一押しは、



「あ、どうも、ありがとうございます」


試験品を届けにきたUさんが、試験室の内側からドアを開けてくれたのです。


私は試験室へ入りました。

作業を続けます。



手続きを終えて、Uさんは戻っていきました。



しばらく、先輩4の動きが止まっている事に気づき、?と思いました。



ピピピ・・・


試験中のタイマーがなります。

加熱をとめなければなりません。


しかし、先輩4は動きません。



??


慌てて私は変わりに火を止めました。

そのまま、冷却器にかけます。



「いま、冷却入れました。お願いします。」

タイマーを先輩4へ渡しました。



先輩4「・・・・・」


「?」


他の先輩も、手を止めて横目で様子を見ていました。


すると、突然



ガッシャーン




ガラス器具が先輩4の手から落ちました。








ペタしてね

女は、泣く。



そういう生き物である。


それでも、悔し泣きを必死に堪える、でも流れる


これは大人の女の泣き方だ。



と思う。




それは、奇麗事です。


世の中はそれほどしっかりした人ばかりではないと思います。

思い始めてきました。



仕事で少々、急ぎの業務が立て続けに入りました。

そういう時期は必ずありますよね。


プレッシャーに弱い先輩4は、フラストレーションがたまっていたのでしょう、


かなり機嫌が悪かったのです。




その日。


忙しくて”仕事の合間”が全くできませんでした。


そんな日もあります。

せめて昼休みに廊下でばったり逢って、すれ違い際にすこしお話ができたら、

それなら問題なくお話できそうだ。



でも、一言二言なら・・・・と

仕事中も


Uさんが試験室へ訪れるタイミング、

Uさんがやってきて私との距離や私の様子を伺うしぐさ、


切符を切る先輩4の後姿のオーラでそれらを探っているのはわかっていました。



それはUさんも気づいていたはず。

だから、いつもよりよそよそしかったのだと思います。



午後に、忙しさのピークがやってきました。

今にも爆発しそうな先輩4でした。



しかし

どんなに機嫌が悪くても、業務は業務。


先輩4が席をはずしたときにUさんがやってきたので、

私は手続きを代行しました。

そのときはたまたま他の先輩もいませんでした。


つかの間。


Uさんはいつもどおりフレンドリーに話しかけてくれました。


『今日は忙しいね、そちらもでしょ?』


「えぇ。大変だね」


『もー体がガタガタ。ゆっくりお風呂に入りたいな。』


「そうだねー。んーでも、まだちょっと今日は残ってるね!ガンバレ!」



私は受領書を渡しました。



そのタイミングで先輩4が気づいて隣室から駆けつけました。




互いに笑顔で会話していたところでした。


私たちは笑顔が残る顔で、先輩4を迎えてしまいました。


「あっ、4終了です。受領しました。これになります」


私は慌てて報告しました。



先輩4は答えることなく、試験室の奥へ行きました。



目だけで挨拶し、Uさんはそのまま戻っていきました。




先輩4との二人きりの気まずい空間。


そこに、他の部署の方がいらっしゃいました。


続いて他の先輩も戻ってきました。


他部署の方が先輩4に声をかけました。


『これ、急ぎなんだけど、まだかな?終ったら連絡お願いしますー。』




先輩4は

この言葉にも答えませんでした。





ペタしてね