動画でよがる ~ 年末年始、寝正月?いや、起き正月ですな、どちらかというと。編⑤ ~ | つっちーの“ひとりでよがって”

つっちーの“ひとりでよがって”

つっちーがひとりでアレコレとよがってます。
よかったらあなたもよがってね。

第5位:チマチョゴリ、第4位:サリー、第3位:アオザイ、第2位:浴衣。
そして栄光の第1位に輝いたのは_。
チャイナドレス、文句なし!

唐突にランキング形式で始まりました第5回目の今回は、聞こえてくる最終回の足音に一抹の寂しさを覚えずにはいられない、というコアなつっちーファンの皆様の思いが伝わってきそうな、恒例の香港その他中華圏映画特集です。
泣いても笑っても残すところあと2回、どうか最後まで辛抱強くお付き合いくださいませ。

さて、冒頭のランキングは一体なんなのかと申しますと、わたくしの独断と偏見による『女性の美を引き立てる、世界の伝統衣装ランキング』でした。
ちょっと前から魅力を感じ始めたアオザイ(ベトナム)が急上昇の3位ランクイン、しかし不動の2強を脅かすまでには至らず。
で、「文句なし」と言いつつも、浴衣とチャイナドレスは正直甲乙つけがたく、中華圏映画特集特別ルールに則りチャイナドレスを1位とした次第です。
それにしても、アジア勢強し、ですなー。

ランキングといえば、香港・中華圏の俳優が出演している映画の鑑賞事績として個人的に管理している『香港映画でよがる』によると、現時点で最も出演作品が多い俳優さんはジャッキー・チェンで82作品。
超有名だし、昔の香港映画はもとよりハリウッド映画にもたくさん出演されていますから、至極納得の結果ですね。
そして、そのジャッキーと並んで1位タイの俳優さんがおられます。
その名はラム・シューさん・・・って、誰やそれ!?

という人も多いと思われますが、彼は中華圏映画だけでジャッキーと同数の出演を誇り、主演作はほぼない、いわゆる名バイプレイヤー。
主要キャストに名前がないことも多く、思いがけず登場するたびに「あ、また出てるやん!」と笑ってしまいます。

それでは、そんな彼がハマり役で出演した映画からご紹介することにしましょう。
ネタバレもたくさん登場しますぞー。

○『映画 真・三國無双』(香港・中国・日本/ネットフリックス)
世事に疎いわたしでも、名前くらいは知っている有名なゲームが元ネタの映画です。
なかなか豪華なキャストの中、ラム・シューが演じるのは董卓。
わたくし、正史の三国志は存じませんが、三国志演義の中で描かれる董卓といえば序盤における悪役の一人で、暴虐非道の限りを尽くした男。
そしてかなりの肥満体だったそうですが、演じるラム・シューは、
①見慣れれば愛嬌たっぷりだけど、パッと見は強面の悪人面
②彼の足元に寝ころんで見上げたとしたら、でっぷりした腹の肉にさえぎられて顔が見えないであろう
という点で、うってつけの配役と言えるでしょう。
その董卓の配下で、本作では主人公的な位置づけとなっている呂布役のルイス・クーは、『香港映画でよがる』における出演作品数が8位タイの43本、その多くが主演という有名な俳優さんです。
一方、董卓の専横に終止符を打つべく、重要な役割を果たした絶世の美女、貂蝉。
彼女は演義には登場しますが、正史には名前が見られないことから架空の人物と言われているにも関わらず、楊貴妃など実在の人物と並んで古代中国の四大美女に数えられているとのこと。
その貂蝉を演じる女優、グーリーナーザーさんも目の覚めるような美女で、これまた適役でした。
彼女のことは本作で認知したのですが、他の出演作を確認したところ、以前鑑賞した『ポリス・ストーリー レジェンド』に出演しているとか。
同作が運よくプライムビデオで配信されていたので確認したところ、出てました出てました、この役の女優さんだったのかー。
不幸な境遇を演じているため影がある役ではありますが、やはり美しい。
活躍の場は主にドラマのようですが、これから注目したいと思います。
なお、ゲームの実写化ということから、各キャラの専用武器獲得や必殺技の演出など、原作ファンもそれなりに楽しめるものと思われますので、ぜひご覧ください。

○『ブラインド・ウォー 盲目の戦士』(中国/ゲオオンラインでレンタル)
香港の俳優、アンディ・オン主演の映画。
彼も中華圏映画に数多く出演しており、『香港国際警察 NEW POLICE STORY』でジャッキーと互角のタイマン勝負を繰り広げたことが印象深い、イケメンアクション俳優です。
彼が演じる役は悪事・裏切り専売特許というイメージが強く、存在するかどうかはわからない香港版悪役商会にでも所属しているのではないか、と思うくらい。
8割方は悪役のような気がする・・・。
そこで『香港映画でよがる』を確認したところ、出演作品数は男優の中で18位タイの30本。
ですが、以外にも悪役という悪役は12~13本で4割ちょっとでした。
その4割にかなりゲスい役がいくつか含まれているので、その印象が強く残っているものと思われます。
で、本作の役はというと、一人娘を育てる父子家庭の良きパパで、警察の特殊部隊員。
しかし悪人カップルとの銃撃戦の中で両目の視力を失ってしまい、任務遂行が困難になったことから退職に追い込まれます。
その後、愛娘が人身売買組織に拉致されたため救いに行くのですが、高い格闘力と超人的な聴覚で悪者どもをなぎ倒す姿は、マーベルヒーローのデアデビルのようでカッコいい。
一方、悪人カップルのうち、男はアンディとの戦いで死亡しますが、生き残った女は逮捕されるも逃走。
復讐に燃える女ですが、目が見えないアンディを仕留めるチャンスは多々あったものの、共通の敵である組織のボスを倒すために共闘。
組織をつぶし、アンディが娘を救い出した後、二人に決着の時が訪れます。
アンディが悪者ではなかったことに安心するとともに、なかなか楽しめた映画でした。

○『レイジング・ファイア』(香港・中国/ゲオオンラインでレンタル)
ドニー・イェン主演映画のうち、レンタル可能な最新作。
共演はニコラス・ツェーということで、これは見逃せません。
二人の共演は『かちこみ! ドラゴン・タイガー・ゲート』以来と思われますが、念のため『香港映画でよがる』を確認したところ、間違いなさそう。
ちなみに、ドニーは43本の出演でルイス・クーと並んで8位タイ、ニコラスはアンディ・オンと同じく30本で18位タイでした。
さて、大変期待を持って鑑賞に臨んだ本作ですが、ストーリーについては、気のせいか別の映画で同じような内容があったように思えて、まったくのめり込めず。
とはいえ、二人ともハイレベルな格闘アクションができる人なので、アクションシーンには燃えました。
ただ、「ラスト15分、アクション映画史上最も苛烈で壮絶な死闘が勃発!」というキャッチコピーは、いくらなんでも誇大広告。
ドニー映画だけで考えても、『SPL 狼よ静かに死ね』のウー・ジン、サモ・ハンとの連続バトルや、『導火線 FLASH POINT』でのコリン・チョウとのガチバトルなど、凄まじい死闘は多々あります。
そんなわけで、期待したほどには面白いと思いませんでしたが、なんちゃってドニー一派としてはアラ還(アラウンド還暦)になってもまだまだ衰えていないドニーを拝めただけで満足です。
ところで、キアヌ・リーブス主演のシリーズ最新作で、ドニーが出演している『ジョン・ウィック コンセクエンス』が1月22日からネトフリで配信開始。
ドニーは『ブラインド・ウォー盲目の戦士』のアンディ・オン同様、盲目ながらガッツリ活躍しておりました!
また、1月5日からはプロデュース・監督・主演を務めたというドニー最新作『シャクラ』も上映開始、こちらにも期待しましょう。
一方、ニコラスも出演予定映画がいくつかあるようですので、今後が楽しみです。
なお、本作の監督であるベニー・チャンさんは、残念ながら本作が遺作となってしまいました。
彼のその他の作品中、『香港国際警察 NEW POLICE STORY』『インビジブル・ターゲット』『コネクテッド』『新少林寺/SHAOLIN』は、わたしが大好きな映画です。
素敵な映画の数々、ありがとうございました。
今更ながら、ご冥福をお祈りいたします。

今回はここまで。
次回は最終回、引き続き中華圏映画三連発でフィナーレです。