感染列島。 | Recover my heart, change the world.

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日々の思想、小説、詩、エッセイ、悟り、妄想、体験、揺れる気持ち、音楽など、私の表現です。


海外渡航歴が一度も無いにも関わらず、海外で流行中の伝染病を国内にて発症した高校生に始まり、

発症確認からまだ一週間も経っていないのにも関わらず、

感染者は200人を超える。

そして本日、列島の中心都市に住む高校生に感染が確認される。

この伝染病における新型ウイルスに挙げられる特徴はこうだ。


・ストレスを抱えている者程、発症しやすい

・伝染経路は空気感染を遥かに凌駕する、空間感染

・感染スピードは光の早さと同等

・生きとし生けるもの全てに感染する

・全くの新型であるため、免疫は現段階では未完成

・発症してから、早ければ3日以内に死に至らしめる


環境問題や経済危機、終わらない戦争や選挙、

何も変わることの出来ない繰り返しな毎日を繰り返し、

じわりと、破滅に向かって歩み続けてきた我々の歴史が、

この突如やってきた病原体によって滅亡の危機に直面している。

かつてヨーロッパで猛威を振るったペスト菌の様に、

全人口の半分以上を失うことになるかもしれない。

そうすれば、人口の均衡バランスが取れて、

世界に再び平和が訪れるのだ。


そんな思想を持つ輩、団体、狂人が、

発明したウイルスをばらまいたのかもしれなかった。

もしかしたら、地球の外から見ていた宇宙人が、

我々人類を苦しめる為に、ウイルス(もしくはエイリアン)を送り込んだのかもしれなかった。

もしくは、大自然の母なる地球が、人類の横行に嫌気が差し、

これ以上環境破壊を続けるならば、と、

地球内部のコアより、マグマや地層を通過させ、土から植物へ、

植物より微生物へ、微生物から動物へと、ウイルスを運び込んできたのかもしれなかった。

色々な可能性が考えられてしまうので、おちおち夜も眠れない始末。

朝起きて感染していたらどうしよう、という不安を持つ人々が続出し、

不眠症の患者は増大、不安や葛藤により気がおかしくなってしまい、

仕事や学業に支障をきたしはじめる。進行している者は街へ出て踊り狂っていた。

やがて、ライフラインやニュース、街の機能が麻痺しはじめる。

厳戒態勢が敷かれるようになり、自衛隊は完全防護マスクと酸素ボンベ、武器とバファリン携帯。

街では最早ウイルスとストレスによってゾンビの様相へと変わり果てた市民が暴走している。

自衛隊バーサス市民。

史上最強ウイルスの感染力の前には自衛隊の装備など全く役に立たず、

繰り出された兵士達はほぼ全員感染の餌食となった。

日本列島はいよいよ終わりとなる頃には、他の国々においても同じ現状であった。

ミサイルを放って、ウイルスを消滅させるというのが、映画の常套手段。

生き残った上層部が、決断を下そうとした時、

感染は停止、症状は回復へ向かう様になる。

それはたった、最初の国内感染者の確認から僅か3ヶ月のことだった。



※フィクションですが、ウイルスは本当に流行っていますので気をつけてください。