【奇妙すぎる一致の数々】
今年の6月はとにかく暑い。例年なら長雨の季節であるはずが6月半ばにして猛暑日続出である。やっと梅雨前線が復活したと思いきや、すると今度は尋常でない蒸し暑さに。西日本の各地ではもう梅雨明けが発表されてしまった。一体、どうしたのだろう。やはり地球温暖化に起因しているのだろうか。
こうした暑さは今年に限ったことではない。過去にもあった。主な年代では、2009年〜2011年、2004年〜2005年、そして1944年に1946年といったところか。あくまで東京の平均気温であるが、こうした年代だけが突出して高い様子が見て取れる。
《過去(6月)の平均気温/左から1月〜12月》
〈2004年&2011年〉
★2009年6月、23.6度
★2010年6月、23.6度
★2011年6月、23.6度
★2004年6月、24.4度
★2005年6月、24.4度
★1944年6月、22.3度
★1946年6月、23.3度
直近では2009年から11年にかけてだ。前年(2008年)に比べて0.7度上昇している。そして2011年まで続く。その前が2004年から2005年で、こちらも前年(2003年)より1.1度高くなっていることが分かる。不思議なのは1944年と1946年である。まだまだ涼しかった時代にあって異常なほどの高温を観測しているのだ。80年も前に『地球温暖化』は存在しないはずだが。
ここで何かお気付きだろうか。そう地震のことだ。『2011年』は言うまでもない。『東日本大震災』は高温続き(年代)の只中だった。『2004年』だって然り。『中越地震』は、2年連続して24.4度を観測した、2004年の10月に発生している。上越新幹線の脱線と聞けば覚えている方も多いと思う。
特筆すべきは『1944年』と『1946年』であろう。前述の如く地球温暖化云々には程遠い時代でもある。なのにこれだけの気温を観測するとは。20世紀前半の中でもこの両年だけが突出して『暑い6月』なのだ。これは平均気温だけではない。最高気温まで異例の高さにあるから不思議だ。一体、なぜ?
❋(平均気温だけではない。最高気温(の平均値)でもこの両年(1944と46年)が登場する)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
《備考》
❋(暑い6月は近年だけではない。19世紀にもあった。1894年も暑い6月だったが、ここでも根室半島沖地震 (M8.2)、庄内地震(M7.0)があり、そして前述(6月20日付)の如く『明治東京地震』もこの年であったことに注目して頂きたい)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
しかも、この『1944年』と『1946年』はただ単に暑いだけではない。なんと『南海トラフ型の巨大地震』にも襲われているのだ。
★1944年12月07日、昭和東南海地震、M7.9
(紀伊半島で6~9mの津波。死者行方不明合わせて1223人の他、甚大な被害)
★1946年12月7日、昭和南海地震、M8.0
(九州から房総半島に津波。西日本中心に犠牲者1330人に及ぶ大きな被害)
このように時を同じくして『昭和東南海地震』と『昭和南海地震』に遭遇していることが分かる。それも、M8クラスの巨大地震であり、ふたつの東日本大震災に挟み撃ちにあったようなものだから恐ろしい。偶然なのか、そうでないのかはともかく、やはり『備えあれば…』を徹底すべき時期にあるのは確かかも知れない。
因みに、このところ日本列島が騒がしい。トカラ列島の群発地震では緊急地震速報まで発令されている。鹿児島の桜島や霧島山の新燃岳では火山噴火情報が絶えない。北海道でも根室半島沖を震源に比較的大きな地震が相次いでいる。地球規模でもインドネシアで大きな噴火があったばがりだ。関連性は不明ながら同時多発的に起きているだけに嫌な予感も。人間の営みも自然の一部であることには違いない。不穏な国際情勢が、疫病、震災、大恐慌、戦乱といった、1920年から30年代にかけての負の連鎖を呼び覚まさねば良いが。