紅葉の季節も束の間、長い長い夏が終わったかと思いきや、もう冬近しの様相である。これでは春夏秋冬どころではない。日本列島から四季が消え失せニ季になっているかのようだ。だが心配なことも。如何に地球温暖化とはいえ一気に2度も3度も上昇るわけではない。上がった以上は反作用が働く。そして徐々に温暖化してゆく。ならばどこかで揺り戻しがなくてはならない。そう『厳冬』の可能性だって否定出来ないのだ。

 こうした中、怖いのはやはり地震であろう。再三記しているように大きな地震ほど特定の時期に集中して発生する傾向にある。月の引力だけではない。そして・・。

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〈月の引力と巨大地震に関する記事〉
(出所、東京大学研究チーム)

《M8.2超の巨大地震12例のうち9例は、こうした条件の下で発生しているという》

 理由は不明ながら月の満ち欠けに起因しているかも知れない。奇しくも11月に続いて12月も『5日』が『満月』である。月の引力であれ『トリガー』には成り得るということだ。

  〈気象庁の3ヶ月予報〉
  (ウェザーニューズより)

 この地震、怖いのは誘発だけではない。大地震は秋から冬にかけてに多い。それも『寒い冬』に連動して発生する傾向にあるのだ。気象庁の3ヶ月予報(11〜1月)では『概ね平年並み』と予測するが・・。ではどんな地震があったのだろうか。先ずは下記をご覧頂きたい。

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☆《寒い冬》

★《大地震》


☆1921~22年

北海道で記録的低温。東日本から北日本各地で歴代最低の平均気温を観測。

★1923年09月01日、関東大震災、M7.9
 死者行方不明10万人を超える日本災害史上最悪の被害。

☆1944~45年
 気象庁の統計開始以来、現在を含めて最も寒い冬。ピーク時は平年を10℃下回る日が続いた。
★1944年12月07日、東南海地震、M8.2
 紀伊から伊豆に津波。犠牲者1223人。1945年の三河地震、1946年には南海地震へと続く。

☆1946~47年
 7月と8月を除き低温。ことに12月と2月は冬の寒さが顕著。英国でも大寒波で政経混乱。
★1948年06月28日、福井地震、M7.1
 福井市を襲った都市型災害。死者行方不明は3769人に達し、この地震を機に震度7を制定。

☆1952~53年
 北日本は戦後一番の厳冬。北海道では平年を3.4℃も下回った。
★1952年03月04日、十勝沖地震、M8.2
 北海道から東北に津波。死者行方不明33人。

☆1962~63年
 西日本中心に大寒波。北陸で大雪(38豪雪)
★1964年06月16日、新潟地震、M7.5
 新潟で液状化被害大。死者26人。

☆1966~67年
 北日本中心に低温。2月には東京で最高気温が―0.2℃と戦後唯一の真冬日に。
★1968年05月16日、十勝沖地震、M8.3
 三陸沿岸で5mの津波、死者行方不明52人。えびの、日向灘と、九州・四国に大地震相次ぐ。

☆1977~78年
 エルニーニョの定説を覆す厳冬。最強の寒波襲来で気温は平年を大きく下回る記録的低温。
★1978年01月14日、伊豆大島近海地震、M7.0
 関東一円を大きく揺らし、死者25人。

☆1983~84年
 気温は平年を大きく下回り、気象庁初の異常気象として認定。各地に大雪(59豪雪)
★1983年05月26日、日本海中部地震、M7.7
 日本海に大津波、死者104人など。

☆1993~94年
《《《特になし》》》
★1993年07月12日、北海道南西沖地震、M7.8
 奥尻島に大津波、死者行方不明230人

☆1995~96年
 殆どが暖冬の90年代にあって唯一の寒冬。各地に記録的な大雪を降らせる。
★1995年01月15日、阪神淡路大震災、M7.2
 最大震度7、死者行方不明6437人。北海道東方沖、三陸はるか沖と大地震が続いていた。

☆2010~11年
 西日本を中心に低温。九州では平年を3℃も下回る1963年以来の大寒波。大雪は平成23年豪雪と称される。
★2011年03月11日、東日本大震災、M9.0
 東日本一帯に未曾有の大災害。津波被害甚大、死者行方不明は約2万2千人。

 このように、100年の歴史の中でも、1993年の北海道南西沖地震を除き全ての大地震が『寒い冬』に関わっているように見える。それも寒冷期間の只中か遅くとも『一年以内』である。周知の通り近年は温暖化著しい。言わば“少数派”に片寄っての発生であり偶然の範疇を完全に凌駕しているのだ。

 地震も規模の大きなものほど秋から春に発生する傾向にある。取り分け11月から3月に多い。南海トラフ型の巨大地震をみても、過去12回の内、8回はこうした冬場に集中している。師走(12月)だけでも5回だ。この冬が『極寒』なら更に『要警戒』なのだが、さて・・。

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《余談》

【プロ野球が消える!?】

〈ドジャース選手の年俸ランキング〉
(画像はネットから借用)

 ドジャースが強い。二連覇を果たした成績だけではない。年俸だって圧倒している。年間売り上げが1500億円超の球団だけに個々の年俸も凄まじい。7000万ドル(108億円)の大谷翔平を筆頭に12位のスミスですら1400万ドル(約21億円)である。これとて中日や西武の総年俸と変わらない。12球団束になってもドジャース1球団にさえ敵わないということだ。 



 1990年代には日本のプロ野球とあまり変わらなかったのにこの差。これも失われた30年を象徴しているのだろうか。全てが違うのだ。今年も村上、岡本、今井、高橋光成など、NPBを代表する選手がMLBを目指している。年俸が一桁違う以上、仕方ない面はあるにせよ、これではプロ野球が空洞化してしまう。底上げするチャンスとはいえ少子化に伴う野球人口の縮小は如何ともし難い。30年後、いや20年後、この国にプロ野球は存在するのだろうか