ヒトには本能と誘因があるようだ。本能が生まれながらにして備わる先天的な機能であるのに対して、誘因は周辺から齎される情報によって左右される後天的かつ不安定なものらしい。だから「人は騙されやすい」というが、はて？？
かつて、TV番組の中で、こんな実験をしていた。食べ比べである。数ある食品の中でどれが一番かを決めてもらおうというのだ。
先ずは餃子『５品』が登場する。それも、宇都宮、浜松、宮崎など、いずれも日本一を謳い文句にするものばかり。勿論、地域名は明かしていない。でも選考は意外な結末に。なんと、数合わせの意味で加えただけの、コンビニ餃子が選ばれたのだ。
理由は言うまでもない。少量多品種を旨とする業態にあって客離れを招くような商品の取り扱いだけは絶対に許されない。激しい過当競争にも晒されている。そう『消費者の好み』にそぐわない商品ば淘汰される運命にあるのだ。結果として売れ筋だけが勝ち残ってゆく。だから「コンビニが一番」も「あって当然」といったところか。
（画像はネット（日経）から借用）
次は牛肉である。こちらは、アメリカ産、オーストラリア産、そして国産和牛の３品のステーキを試食し、どれが美味しかったかを選ぶものだ。今度は産地を表記している。結果は明白で、ほぼ全数が国産和牛に集中。だがここで大きな落とし穴が。予め、国産とオーストラリア産の名札を入れ替えていたのだ。外国産とはいえスーパーに並ぶようなものではない。高級品ではあるが、それでも国産の響き（誘因）は五感をも凌駕したようだ。
長年、我々は『国産が一番』と教えられて来た。家電や通信機器などは最たるものであろう。それが今、大きな曲がり角を迎えようとしている。一昔前、誰が『Made in China』や『Made in korea』を買おうと思っただろうか。それも今は昔。気が付けば、どもかしこも『Made in○○○○』ばかり。『国産』とはいえ、その多くは『OEM』であり、純然たる『Made in Japan』なんて化石の如くでしかない。
◆〈コロナワクチン陰謀論の出所は極右団体〉
（日経紙より）
一方、こうした現実も・・。コロナ禍では、ナチスを崇拝する極右団体の戦略もあって、「外国製ワクチンは危険」といった情報で溢れた。一般人だけではない。一部とはいえ医師までが陰謀論を信じた。カプセルを埋め込まれるといった内容からも覚えている方は多いと思う。そこで登場したのが国産待望論である。しかしここでも意外な展開に。
この10月から始まった接種では、明治製菓ファルマで開発された『レプリコンワクチン』が、どこの国でも承認されていないことを理由に拒否組が相次いでいるとか。それも、このワクチンを接種した場合、『入店お断り』のお触れを出した商業施設まであるというから驚く。これも某組織の陰謀なのか、そうでないのかは不明ながら、これからは『国産だから安心』すら昔話になってしまうのではなかろうか。もしや、五感が失せ科学の力で補うことでしか生きられない人類こそ、この世で『一番』に退化した生命体なのかも知れない。
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《余談》
【太陽フレア再び】
（画像はNASAより）
また規模の大きな太陽フレアが発生した模様だ。情報通信研究機構(NICT)によると、この9日（午前10時56分）、太陽面中央付近の黒点群で大規模な太陽フレアの発生が確認されたとのこと。この余波で、人工衛星の障害や衛星利用測位システム(GPS)を用いた高精度測位に誤差が生じるなど、様々な障害が出る恐れがあるとして注意を呼び掛けている。
《参考／太陽フレアと・・》
https://ameblo.jp/rohitigu11/entry-12852053156.html
（2024.05.17）
問題は、こうした事象だけでとどまるか否か。過去には地象や気象にも大きな影響を及ぼしているように見える。様々な自然災害とも時を同じくしているのだ。因果関係は不明ながら念のため。