今年も報道の自由度ランキングが発表された。調査方法を含めて、どこか納得できない点は多いものの、まだまだ成熟した国家として認められていない証なのだろうか。何せ、日本の前後に位置するのは、あまり聞き慣れない国ばかりなのだ。先ずはこれを御覧頂きたい。


《報道の自由度ランキング2024》


1位 ノルウェー 91.89 

2位 デンマーク 89.6 

3位 スウェーデン 88.32 

4位 オランダ 87.73 

5位 フィンランド 86.55

6位 エストニア 86.44 

7位 ポルトガル 85.9 

8位 アイルランド 85.59 

9位 スイス 84.01 

10位 ドイツ 83.84


《以下省略》


68位 東カリブ海諸国機構 62.83 

69位 コンゴ-ブラザビル 62.57 

70位 日本 62.12

71位 コモロ 61.47 

72位 アンドラ 61.44 

73位 マルタ 60.96 

74位 ネパール 60.52 

75位 コソボ 60.19

76位 中央アフリカ共和国 60.12 

77位 ガイアナ 60.15


 このように、69位コンゴ-プラザビル、70位日本、71位コロモ、72位アンドラ、73位マルタと続く。これが正しいか否かはともかく意外に感じるのは愚生だけではないと思う。長い間、様々な分野で『日本(人)は世界で一番』と教えられて来たのに。


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《以下、一部記事重複》


 古来より伝わる各国共通の自慢話をご存知だろうか。それは「〇〇人(民俗)は世界一手先が器用だ」ということらしい。古来より、木工や石材のみならず、彫刻、彫金、研磨など、手作業だけで近代文明にも劣らぬ高い精度を達成してきただけあって、自負心たるや人一倍のようだ。

 我々だって同じだ。常々、日本人は世界で一番手先が器用だ、と教えられてきた。これとて誰もが信じて疑わないだろう。でも実際はどうか。身の回りは全て既製品で済ませてしまう。だから鉛筆も満足に削れない。パソコンやスマホの入力作業にせよ、タイプライターによって培われ、変換のない言語を有する民俗には到底敵わない。箸で豆を摘むのさえ初心者の外国人にも劣り、今や「日本人は手先が不器用」が定番になりつつあるというから情けない。

 食の安全も然り。安全安心では世界一の国産に反して不安の代表格たる外国産の食材。ではどうして日本産は海外で受け入れられないのか。価格や311の風評を理由にするが、これだけではない。諸外国はポスト・ハーベスト(残留農薬)や添加材の基準に厳しい。国内で認可されている食品添加材であっても、発ガン物質であることを理由に、禁止薬物として規制する国も多いのだ。先進各国の中で、ガンの発症率は、どうして日本だけが増え続けるのか。これとて因果関係は否定できまい。

 かつて流通業界を視察にいった時のことだが、大手の全国チェーンであれ、賞味期限ほどいい加減なものはなかった。消費期限は厳守しても、こと“賞味”に関しては売らんかな主義に徹し、早めに棄てさせることを念頭に極めてずさんな管理が行われていた。何が世界一なのだろう。いい加減さでも世界一でないかと思ったものだ。

 先日、ベトナム人による強盗事件が大きなニュースになった。これとて安全世界一からすれば由々しき事態であろう。だが内実はどうなのか。彼等だって日本(の高賃金)に“騙されて来日”した被害者なのも知れない。増えたといえ入国数も急増している。犯罪件数は、52万154人の入国に対して、1908件(0.36%)なのだ。日本人のそれと比較して頂きたい。


 ◆(月収30万円の謳い文句で来日すれば実際は時給700円から必要経費を差し引かれてタダ同然で働かされることさえ珍しくない。しかも転職が認められないことから一度辞めれば入管送りにされてしまう(法改正でやや緩和されたものの未だ浸透には程遠い)残忍な実態。加えて、数百万円とされる支度金の返済を迫られ、万引きまで強要される哀れな日々。これって、どちらが犯罪なのやら)


(画像はネットから借用)

 警察庁のデータによると、日本では2023年、人口1億2千389万人に対して刑法犯の認知件数は、70万3351件である。2002年に至っては、1億2千6百万人に対して364万件も発生していた。人口比では約3%にも達する。これまでにも、イランや中国、そして日系ブラジル人と犯罪の巣窟である如くに見られてきたが、こうした逆境にあって尚且つ日本人の平均値よりも遥かに健全なのだ。日本のメディアはどうして真相を報道しないのだろうか 。 


 国際社会では一国の論理だけがまかり通る。〇〇〇〇が悪の枢軸と名指しすれば、全マスコミが追随して、○○の報道を流し続ける。かつて、イランやイラクは異教徒を抹殺し、サッカーでさえ負ければ百叩きの刑が待ち受けると書き立てていた。ところが、副大統領(アジズ)はキリスト教徒であり、街中は西側文化で溢れていた。12月24日にはテヘランでさえXマス一色に染まる現実。迫害はあったにせよ自由だったのだ。


《報道の自由度/G7比較》


(画像はネットから借)

《G7(主要七カ国)に於けるランキング》

10位 ドイツ 83.84 
14位 カナダ 81.7 
21位 フランス 78.65 
23位 イギリス 77.51 
46位 イタリア 69.8 
55位 アメリカ 66.59 
70位 日本 62.12

 報道の自由度ランキングで日本は、2015年の61位から2024年には70位と下がり続ける。曖昧な選定基準もあって一概に信用出来るものでもないが一理あることも確かだ。

 コメンテーターも記者も自らの言葉で語り書いているのではない。あくまで(TV)局の方針であり(新聞)社の考えを代弁しているに過ぎない。その証拠に、辛辣な体制批判を繰り返していた者が、ある日突然、体制派の与党議員になっていることからもお気付きと思う。 


  見えざる意図によって支配される報道の世界。誰もが自由に見たままに発信しているのではない。局や社のみならず、上層部の顔色を伺いつつ、これらの意向に沿ったものだけが我々のもとに届けられる。そこに真相はない。真偽のほどは自らが判断するしかないということか。


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《ブルーな現実》



『これって巨像? それとも虚像??』