〈新緑の季節に突出して高い離職率の不思議〉


(指導、虐め、それとも🤔??)

 この数年、新社会人の“たちまち離職”が急増中とか。桜の季節に入って新緑の季節には辞めていることから、これを配属ガチャや若葉枯れとも言うらしい。また、一年未満で転職する者も多く、こちらは配属先の不満よりパワハラに起因するようだ。そもそも“パワハラ”って何だろう。叱られたことのない世代だけに些細なことにも過敏に反応してしまうのだろうか。はて??


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 不祥事に揺れる大相撲。今度は二所ノ関部屋である。大の里を含めた力士による未成年への飲酒強要とか。大の里は、アマチュア横綱から角界入りした期待の和製大器であり、しかも師匠はあの稀勢の里(二所ノ関親方)だ。イジメ(パワハラ)の本質は根が深い。宮城野部屋が閉鎖に追い込まれていることからも厳重注意だけで済むか否か。過去(3月30日)記事↓の懸念が現実にならねば良いが。 


 〈次は稀勢の里(二所ノ関部屋)が標的にされる〉
https://ameblo.jp/rohitigu11/entry-12846266993.html


◆◇パワハラに怯える社会◇◆


 パワハラが後を絶たない。スポーツ界のみならず一般社会でも次々と告発されている。どうして? といった懐疑的なものも中にはあるが、古来からの「我こそはお前達の支配者(管理職)だ」「命令に従わないヤツは絶体に許さん」とする縦社会の弊害が一気に炙り出されているのではなかろうか。

《ハラスメントの主な種類と代表的な例》
〈画像はネット(厚労省の広報誌)から借用〉

 だが不思議なことも。こうした威圧にも屈せず我が道を歩んだ者に限って大成しているといった事実だ。日本の社会は何よりも先ず協調性を重んずる。過度の独創性は危険分子とさえ見なされかねない。そこで職場は、イエスマンの養成機関を兼ね、従順な部下の育成に重きを置く。パワハラもその一環なのだろうか。でもその結末が面白い。

 長いこと日本の社会は、経営家族主義の下で終身雇用、年功序列が基本であった。成果主義など最近のことかと思いきや、そうでもない。営業(個人顧客を対象としたセールス)に関しては元より成果主義が基本であった。

 指導は、あくまで精神論である。汗を流せ、足で稼げ、諦めるなの「3あ主義」に徹した。だが、これぼどの非効率はない。靴底を磨り減らして働いたところで一向に成績は上がらない。激しく罵倒される。文字通りパワハラ以外の何物でもない。しかし、こうした中でも抜群の成績を上げる者がいた。それも上司の命令には従わない。サボってばかりで働かない。言わば(植木等の)無責任節や釣りバカ日誌の世界から飛び出した(ハマちゃん)ような人物ばかりだった。

 車の販売なら、日中は喫茶店や遊技場で時間を潰し、夕方だけ自動車教習所の前で名刺を配っていた。これだけで桁違いの営業成績だったというから驚く。ミシンなら洋裁学校の出入口、生命保険なら結婚式場、住宅なら書店で住まいに関する情報誌の定期講読者をターゲットにした営業活動と、どれを取っても的を射て無駄がないのだ。しかも、ノウハウは非公開らしく誰も知らない。各社共に「なんでアイツが!」と呆然としたそうだ。

 これは日本がまだ豊かでない高度成長期の逸話だ。でも基本的には今も昔も同じではなかろうか。如何に進化したところで、ハイテク機器に全脳の神は期待出来ない。効率的かつ的を射た手法でなければ成果は上がらないもの。パワハラに従い、意味のない業務に追われたところで、それこそ無駄であり時間の浪費でしかないのだ。

 スポーツ界とて例外ではない。規律の厳しい柔道界にあって、ピアス姿でサーフィンに興じ、オリンピックで金メダルを獲得した猛者までいる。関係者からすれば稽古嫌いの厄介者だったであろうに。大学の体育会係に属しながら(同じくピアス姿を押し通し)世界陸上で日本人初の2大会連続銅メダルを獲得したハードラーも含めて、その陰で行っていた血の滲む努力など知る由もない。協会の指導方針に沿った練習だったらどうなっていたやら。

 目的達成の過程に正解はない。人によっても其々違う。成果第一主義なら、それを逆手にとって、『あっち向いてホイ』でも良いではないか。元より豊かな個性に優るスキルはない。失われた30年も欧米の(職務遂行)マニュアルに支配された時期と重なる。模倣からは何も生まれない。個を磨こう。独創性を身に着けよう。異端であれ、結果さえ残せば、パワハラ上官だってぐうの音も出ないのだから。

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《余談》

〈噴火したルアング火山〉
(画像はロイターより)

 インドネシアのスラウェシ島沖に位置するルアング火山でまた噴火が始まった。気象衛星ひまわり9号の観測によると噴煙は高度約19000mにも達しているとか。文字通り稀に見る大噴火である。インドネシアは世界屈指の火山地帯とはいえ、こうした噴火は怖い。津波や火砕流といった直接の被害だけではない。地球規模の鳴動にも深く関わるからだ。 

 《インドネシアに於ける近年の大規模噴火》

 ◆2010/10/26:Merapi(インドネシア・ジャワ)火砕流の被害大
 ◆2010/08/30:Sinabung(インドネシア・スマトラ)400年ぶりの噴火

 直近では2010年↑の′噴火だろうか。言うまでもない。東日本大震災はこの数ヶ月後に発生している。偶然かも知れない。だが歴史に残る地震の多くが時を同じく(別記)しているのも事実だ。例年になく緊急地震速報が相次ぐ日本列島。何やら嫌な予感も。杞憂であれは何よりだが。