先ずは今回の地震で被害に遭われた地域の皆様には心よりお見舞い申し上げます。

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〈能登半島地震の被害状況〉

(画像はネットから借用)

 またも冬場を襲った大地震。それも正月早々である。この時期にどうして多いのかは不明ながら*下記〈参考〉の如くやはり集中する傾向にある。それだけではない。能登半島の地震は、次々と伝播する大地震の一つと考えられ、それもエルニーニョ現象とも深く関わっているのだ。

*参考/大地震ほど冬場(12月)に発生する不思議
https://ameblo.jp/rohitigu11/entry-12830145582.html

(能登半島を襲った過去の大地震)
(画像はネットから借用)

 直近では、1993年の地震(M6.6)だろうか。この年は北海道南西沖地震(M7.7)の発生年代でもある。この地震では、奥尻島などを大津波が襲い、死者・行方不明者230人といった甚大な被害を出したのは記憶に新しい。そして、翌年の北海道東方沖地震(M8.1の巨大地震)から、翌々年の阪神淡路大震災へと繋がってゆく。

 1892年の場合(M6.4)は更に怖い。前年には日本最大の内陸地震とされる濃尾地震があった。規模はM8.0以上とされ正に有史以来最大規模の巨大地震が内陸直下で起きたことになる。被害も甚大で犠牲者も7000人を超えた。更には、1894年の根室半島沖地(M8.0)、多くの犠牲者を出した庄内地震(M7.0)や明治東京地震、そして1896年の明治三陸地震(M8.2/犠牲者2万人以上)など歴史に残る大地震もこの時期であった。

 では、エルニーニョ現象ではどうだろう。こうした現象の下では冬型の気圧配置も長続きしない。気象庁が発表した長期(12月~来年2月)の予報でも、一時的な寒気の南下で大雪の恐れはあるものの、冬型の気圧配置は平年より弱いことから暖冬傾向で推移し春の訪れも早い、としている。

《以下、一部重複》

 このエルニーニョ、厄介なのは気象変動ばかりではない。過去を遡っても、かなりの確率で大地震と時を同じくしているのだ。先ずは下記を御覧頂きたい。

(エルニーニョ期間//大地震)

 ☆期間内に発生の大地震
 ★該当なし/M6以下は除く

 ☆1951~52/ 1952 十勝沖地震 M8.2
 ☆1953~53/ 1953 房総沖地震 M7.4
 ☆1957~58/ 1958 択捉沖地震 M8.1
 ☆1963~64/ 1964 新潟地震 M7.6
 ☆1965~66/ 1966 与那国島地震M7.3
 ☆1968~69/ 1969 色丹島地震 M7.8
 ☆1972~73/ 1974 伊豆半島地震M6.9
 ☆1976~77/ 1978 伊豆大島近海M7.0
 ☆1982~83/ 1983 日本海中部 M7.7
 ☆1986~87/ 1987 日向灘地震M6.6
 ☆1991~92/ 1994 北海道東方沖M8.2
 ★・・・・/ 1995阪神淡路大震災M7.6
 ☆1997~98/ 1998 石垣島南方 M7.7
 ☆2002~03/ 2004 中越地震 M6.8
 ☆2009~10/ 2011 東日本大震災M9.0
 ☆2014~16/ 2016 熊本地震M7.3
 ★2023〜2x/2024能登半島地震
 
   上記は、1950年以降に発生したエルニーニョ現象の期間と大地震の相関だが、記憶に残る被害地震は2年以内であり、阪神淡路大震災を除けば全て1年以内に発生している。確率は(17分の16で)94%にも達する。偶然といえば偶然だが、こんな偶然はあるだろうか。

 そもそも、エルニーニョ現象とは、南太平洋の東西で気圧がシーソーの如くに作用する南方振動のことだ。海洋では赤道太平洋の海面水温や海流が変動することで知られる。だから、こうした時期には異常気象に連動して様々な異変が見られる。暖冬や大雪も、こうしたことに起因すると考えられている。

 ならば地象への影響だって無縁ではあるまい。エルニーニョの発生期間に大地震が日本列島に集中するのはなぜか。気圧や海流、海水温が変化するなら、プレートや断層にも相応の力が及だろう。トリガーにあるなら、こうした条件でさえ十分に危険ということだ。

〈首都圏では過去最大とされる元禄地震〉
(画像はネットから借用)

 因みに、赤穂浪士の討入りは、元禄15年12月14日(1703年01月30日)とされ、いずれの物語も降り積もる雪景色を背に描かれている。真実の有無はともかく、この年は関東地方に甚大な被害を与えた元禄地震の年でもある。ならば、この年もエルニーニョ現象の只中であり、大雪に元禄地震、宝永地震を経て富士山の大噴火(1707年)に至っていたとしても不思議ではあるまい。

 〈大地震の発生には特質がある〉

(1)エルニーニョ現象の期間に限って多い。

(2)太平洋側に雪が降る年に多い。

(3)黒潮が蛇行するなら更に多い。

(黒潮の大蛇行、そして大地震へ↓)
https://ameblo.jp/rohitigu/entry-12748591738.html

 現在は、これらの全てに該当しそうな雲行きにある。今年は早々に能登半島で発生。昨年来では、トルコ・シリア地震に始まり地球規模で相次いでいる。地震だけではない。火山活動も活発になるばかり。気象にも深刻な影響を及ぼすとされる高度15000mにまで噴煙を上げる噴火さえ目立ち始めた。これでこの先は大丈夫なのだろうか。この17日で阪神淡路大震災から29年。寺田寅彦の名言に従い「天災は・・」にならねば良いが。

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今年🐲も宜しくお願い致します

〈筑波山からみた富士山〉