記録的な猛暑で終えた7月。連日の灼熱地獄はゲンナリ以外の何物でもない。この先(8月)はどうなるのだろうか。長期予報では、まだまだ暑いとはいえ、これまでなら年間を通して(平年より)2度も3度も高いことはない。どこかで調整機能が働くもの。台風の動向次第では反転さえ有り得るのではなかろうか。でないと地球温暖化どころではない。この日本から四季が消え、人も消え、熱帯樹林が生い茂る絶海の孤島になってしまうかも知れないのだ。暑い中、ゾッとするには格好の話題ではあるが、さて・・。
古来より『お化け屋敷』は夏場には欠かせない出し物の定番であった。怖さに身を置いて涼をとるのが目的でもある。だが最近は少し様子が違う。お化けが登場するや、誰もが怖さから「ギャー!」と大声を出すかと思いきや、そうでもないらしい。「キャー」に続いて「かわいい!」と叫ぶお化けマニアが急増しているとか。幽霊や妖怪は恐いものではなく、身近に存在する仲間として描くアニメの影響とはいえ、これには”本物“だってびっくり仰天ではなかろうか。
こうした漫画(アニメ)は当初、気色悪いや教育上好ましくないとして排除されることさえ珍しくなかったものの、今や町おこしに活用されるなど国民的ヒーローにある。
そもそも日本のお化け文化は異質だ。世界広しといえど“和製”の幽霊だけに足がない。そして、お化けのQ太郎(は足あり)よろしく宙を舞う。どうして足がないのかは、「お香で霞んだから」や「恐さの表現」など諸説紛々だが、やはり生命ある人間との差別化を計ったのが真相のようだ。
もうひとつある。人魂(火の玉)も日本固有のものだ。江戸初期から怪談では必ず怨霊の露払い役として先陣を切る。一説では人体から抜け出た燐の発光現象とするものの、これも怪しい。土葬(だったの)は日本だけではない。今でも世界の主流を占める。ならば、どうして日本だけに、、の疑問が残る。
では何故、人魂が現れるのか。今でこそ我が国の墓地は共同形式になったが、かつては一族か集落単位だけであった。それも豊作を見守り祈願する如くに田畑や高台の傍らに造られていた。これからの季節、ホタルが飛び交う。清流に満ちた墓場周辺は格好の住み処なのだ。自然溢れた時代なら尚のことだろう。
怪談話が涼を求める夏場の習わしであるなら墓場に群れ光るホタルを霊の分身と見間違えても不思議ではあるまい。暗がりに、ゆらゆらと忍び寄る一筋の明かりは人魂そのものではないか。盛夏の、お盆の頃合いに多く語られ冬場に聞かないことから、ほぼ間違いない。だが近頃は永田町や霞ヶ関にも次から次と出没するというから恐ろしい。但し、こちらは幽霊でも人魂でもなく、あくまで権力と名誉に飢えた妖怪ではあるが・・。
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《おまけ》
▶本当は怖〜い?浦島太郎(re)
「あれれっ! 亀の方が先に玉手箱を開けてしまったぞ! 」
「どうしよう? ストーリーを変えなくっちゃ」
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「昔々、玉手箱を開けた亀は、瞬く間におじいちゃんカメになってしもうてな」
「浦島太郎に背負われて、やっとのことで竜宮城に辿り着いたそーな」
「・・・・・🐢🐢」
『やーめた!』😩




