【認知症は高齢者だけの問題ではありません】
認知症は高齢者だけの問題かと思いきや、そうでもないらしい。情報機器の使い過ぎや、使えなくなった失望感から発症する若者の認知症も急増しているようだ。一般的にはデジタル認知症と言われるが、これがまた恐ろしい。
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《《寓話》》
【デジタル認知症の果てに】
コロナ渦で一気に浸透したテレワークにオンライン授業。在宅で出来るならこれほど便利なものはありません。しかし大きな問題も。情報化社会とはいえ、この国は未だにIT後進国なのです。マイナンバーカードでさえトラブルが絶えないんですから。これで本当に大丈夫なんでしょうか。もしもの場合、想像を絶する悲劇が待ち受けるかも知れません。



これは、ある日突然、情報化社会が崩壊した時の物語です。
今や、ネットで始まりネットで終える毎日。これが使えないのですから、どこもかしこも大混乱。何せ「伝達はメールで」が当たり前の世の中。退化した言葉では会話が成り立たず、その真相を知ろうにも、親愛なるスマホやパソコン様はお疲れで休眠状態でした。
こうしてIT機器が取り上げられるや、パニック症候群は、たちどころに無気力症候群に変異しました。それも放心状態を伴うのですから、もう重症でしかありません。
勤労意欲の低下で生産現場は何処も一時操業停止に。学校や塾に至っては更に深刻で、生徒の思考力停止から、どこもかしこも開店休業の有り様でした。それも、情報通信網の混乱による生産性の低下ではなく、唯一の“親友”を失った精神的ショックによるものというのですから、世の中、どうなっているのでしょうか。
原因不明のまま、この混乱はしばらく続きました。すると今度は新たな難題が浮かび上がりました。それは無気力症候群の進行に加えて物忘れ症候群が蔓延し始めたことです。それも若者ほど深刻でした。
しばらくすると、老人ホームやデーサービスは介護を受ける若者で一杯になっていました。それもそのはずで、政府は老人の定義を改訂し、若者であれ物忘れ症候群にかかった者は老人として認定する新たな介護保険制度を策定したからです。
その点、元祖老人は元気ハツラツでした。何せ、ナットだか、パンソコだかは元より縁がありません。それどころか老化著しい若者を介護支援するための「青少年ホーム」や「ヤングデーサービス」を立ち上げる元気さでした。
では、介護支援を受けた若者はその後、快方に向かったのでしょうか。
老化した若者は老人から手厚く介護されました。そして、感情豊かに語る紙芝居にCGにはない人間性を見出だし、手紙は自筆でこそ真心が伝わるのだということを知りました。さらには、過去の遺物としか見ていなかった義理や人情が、世間との関わりにどれだけ大切なのかを思い知らされました。真の人としての生き方に気付いたのです。
さよならスマホ、さよならパソコン。復旧の見込みのない情報通信機器に見切りを付けた人々はあの昭和に戻っていました。そこには、垣根のない我が家に温もり溢れる社会、豊かな感情での会話と、あの懐かしい時代がありました。
こうした中、ピーピーガーガーの雑音だけだったテレビ画像に突然ニュース速報が流れました。それは「長年続いた情報配信の完全停止にも復旧の見通しが立った」とか。原因は、太陽フレアや気象変動、機器の不具合でもなく、なんと「ネズミにメインコンピューターの心臓部を齧られただけ」というから、もう呆れるばかり。億単位の人間がネズミ一匹に敗北するんですから・・トホホ!
(窮鼠猫を噛む、でなく、ケーブルを齧る)


程なく、すべての通信機器は回復しました。ネズミにも劣るITなんてもうこりごりかと思いきや、なんと街中には、歩きスマホやネットカフェに夢中になる高齢者が多いことか。聞けば、高齢者ほど免疫がなく、簡単にITの魔力に取り付かれてしまうんだとか。なるほど、オレオレ詐欺だって引っ掛かるのは高齢者ばかりだもんね・・ん!?
これでは先々、この社会はどうなってしまうのでしょうか。
心配いりませんよ。だって、高齢者のデジタル依存症を戒める若者が、すぐそこにいるではありませんか。ガクッ🤣!!
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(デジタル認知症とは)
スマホやPC等に過度に依存すると、記憶力や集中力、注意力、計算能力等が著しく低下し、ちょっとしたことが覚えられなったり、人の名前をすぐに忘れる、道に迷うなど、生活に支障をきたしてしまう。これは高齢者の症状と変わらない。若者を中心に(年齢18~39)脳を調べたところ、14%の人に記憶力低下がみられたそうだ。
(認知症〈高齢者〉の現状と予測)
厚労省の調査によると、65才以上の約16%に認知症(の疑い)があり、総数では750万人に達すると見られている。若者と比較して頂きたい。18から39才でも14%なのだ。一説では、18才以下であれ、あまり変わらないといった見方も。ならばこの先はどうなってしまうのだろうか。
《参考》
【デジタル認知症の症状】
(1)記憶力が弱くなり、仕事や生活に支障が出る。
(2)記憶力が十分に訓練・刺激されずに怠けた状態が続き、集中力の欠如が起きる。
(3)電子機器への過度な依存により、大量の情報が脳に流れ込み、必要な情報に対する処理能力を低下させる。
(4)電子機器を長時間使用することで、睡眠不足や不眠症を引き起こす。
そう、これまでになく「ウッカリ」が増えたなら、そこの貴方にも忍び寄っているかも知れない。
どうか皆様も『お大事に』、いや『御注意』を。
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《余談》
【プロ野球交流戦の惨状】
今年も始まったプロ野球のセ・パ交流戦。だが不思議なことも。リーグ戦(下表/5月28日現在)より不入りなのだ。それも対巨人や対阪神といった人気カードに限って・・。ロッテvs巨人(千葉マリン/5月30日)の開幕戦はが20.258人、第二戦(同31日)は18.382人だった。西武vs阪神(西武ドーム)は18.610人、第二戦は17,479人である。ことにロッテが寂しい。リーグ戦では、首位を走る好成績に加え佐々木朗希人気もあって平日でさえ2万人半ばを下らない活況を呈していたのに、それがどうだ。巨人を迎えた途端に、ガラガラではないか。
《交流戦前の平均観客数》
◉球団別入場者 試合数 1試合平均
☆オリックス、27試合、24,640人
☆福岡ソフト、21試合、34,810人
☆埼玉西武L、24試合、20,018人
☆東北楽天E、24試合、18,606人
☆千葉ロッテ、19試合、24.991人
☆日本ハムF、26試合、23,480人
そもそも、交流戦は、パ・リーグ救済が目的だった。巨人や阪神が相手なら満員になると考えたのだろう。だが、それも束ノ間、近年では『お荷物』でしかない。今や、不動の人気を誇る阪神はともかく、対巨人戦の集客力だるや目を覆うばかりにある。成績低迷なのか、スキャンダルが原因なのかはともかく、やはり球界の盟主でなくなったことだけは確かなようだ。最早、交流戦は、パ・リーグ救済ではなく、パ・リーグによる巨人救済なのだろうか。