ブラタモリがレギュラー放送をやめるというニュースに関して
あれは「高齢者が若い女性へ蘊蓄をたれる構図にしか見えない」という批判的意見が出て、
いろいろ言われているが、ヤフコメなどは、
ほぼ「批判への批判」コメントで埋め尽くされているのも面白い。
それだけタモリさんが大衆に受け入れられているということだ。
こういう人も珍しいと思う。
先の批判的意見を書いた方は、タモリに嫉妬しているのではないだろうか。
ご高齢だけれども博学でインテリジェンスとユーモアにあふれ、
しかも芸としてもセンス良くパフォーマンスできる。そんな高齢者はそういない。
タモリさんはすべてにおいてセンスが良いのだ。
批判した人はそういったタモリのセンスの良さも逆に鼻につくのかもしれない。
ということは、ご自身にセンスがないと言うことを分かっているのかもそれないが。
タモリさんと言えば、ブラタモリ以前に「タモリ倶楽部」だ。
数年前に終わったこの長寿番組はタモリさんの感性100%の番組だったと言っても過言ではない。
他のどのタレントでも成立しない、博学でマニアックでユーモアのタモリだからこそ成立し得た番組だ。
当初の構成を担当していた景山民夫のセンスとタモリのセンスで、唯一無二の番組だった。
ブラタモリは、言わばその一分野をNHK的に拡大した番組だ。
ブラタモリ的な企画は、階段、暗渠、河岸段丘、坂道その他の地形や歴史を辿るマニアックな企画を
「タモリ倶楽部」でも散々やっている。
批判された方は多分「タモリ倶楽部」もご覧になったことがないのだろう。
マニアックな蘊蓄を話すときのタモリさんの楽しそうな顔、そして視聴者にも分かるようにかみ砕いて説明できる聡明さ、
さらにそこにユーモアを入れるセンス。
専門家よりタモリが説明する方がずっと分かりやすいのだ。
そういうタモリの面を分かっていたら、
「高齢者が蘊蓄をたれる構図」という見方がいかに的外れなのかが分かるはずだ。
「タモリ倶楽部」の中でも特に楽しそうにされていたのが「タモリ電車倶楽部」だ。
要するにタモリさんの鉄道趣味を番組にした企画だが、
芸能界の鉄道マニア、ダーリンハニーの吉川やホリプロの南田マネージャー、
ななめ45度の岡安、くるりの岸田、六角精児、モデルの市川紗椰(彼女のマニア度は半端ない)、
古くは元カシオペアの向谷実、なくなられた原田芳雄、演歌の徳永ゆうきなどとともに
いろいろな角度から鉄道を楽しむ企画だが、
このときのタモリさんは、特に子供のように楽しそうだった。
比較して悪いが、NHKでたまに放送している「鉄オタ選手権」は、
企画が幼稚なのとセンスが悪すぎて見ていられない。
「タモリ電車倶楽部」とは比較にもならない。
子供も見るから子供騙しの内容にしているのか?
未来ある子供達にあんなにセンスの悪い番組を見せてはいけない。
「鉄オタ選手権」MCの中川家の礼二さんは、本物の鉄道オタクだが、司会が辛そうに見える時がある。
この番組を企画構成している方は鉄道好きではないのではないかと思ったりする。
「タモリ電車倶楽部」は単発番組としてやってほしいくらいだ。
(もうひとつの人気コーナー「空耳アワー」も復活を望む声が芸能界にも多いそうだ)
「鉄オタ選手権」も、ブラタモリのスタッフが手がけたらどうか。