※今回、能書きは後にしてタイトルの内容を先に載せます。

【診断モード移行手順】
《原点出し・エラー解除共通手順》

  • 1.イグニッションOFFエンジンストップスイッチを×にする。
  • 2.SELECT・RESETボタン同時押ししながらイグニッションONイグニッションは短押し。
  • 3.SELECT・RESETボタン同時押しのまま8秒以上保持する。
  • 4.メーターパネル右下にdIAGの表示が出たらボタンから手を放す。
  • 5.そのままもう一度、SELECT・RESETボタン同時押し2秒以上保持する。
  • 6.液晶表示がdIAGからd**:**に変わったら手を放す。**には数字が表示される。


【原点出し手順】

  • 1.診断モードに移行する。
  • 2.d78:**の表示に変わるまで、SELECT・RESETボタンのどちらか短押しを繰り返す。**の部分は数字が表示される。手順自体に関連は無い。
  • 3.エンジンストップスイッチをにする。原点出し作業が自動的に行われ、正常に終了すればエンジン警告灯が点灯する。点灯ではなく点滅した場合は正常ではないので、作業を見直すか、諦めてプロに依頼する。
  • 4.イグニッションOFF


【エラー解除手順】

  • 1.診断モードに移行する。
  • 2.d63:**の表示に変わるまで、SELECT・RESETボタンのどちらか短押しを繰り返す**の部分にはその時点で記憶されているエラーの個数が表示される。
  • 3.エンジンストップスイッチをにする。エラーが2個以上ある場合は×→○を繰り返し、エラー個数が0になる事を確認する。
  • 4.イグニッションOFF







なんで先に手順を書いたのかと言えば、この記事に限ってはおそらく「web検索」でやってきて「方法のみを知りたい」人が多いハズ…だからです。

それにズバリ該当する人は以下の文章を読む必要はないです。追加の情報はありません。







で、これ以降がいつも読んでいる人向けの記事デス。



マジェスティ4D9をセルフメンテしている人のうち、サービスマニュアルを持っていない人が例外なくブチ当たる課題が「診断モード」です。
※マジェスティに限らず現代のインジェクション車であれば、何らかの自己診断モード機能を持っていると思うのですが、ここではマジェスティ4D9に限ったハナシをします。

マジェスティ4D9の「診断モード」に関する情報は、車体購入時に付属している取扱説明書には一切載っていません。言い換えれば、取扱説明書に記載されている以上のメンテナンスを行うにはサービスマニュアルが必須と言う事です。


私も4D9のサービスマニュアルは持っています。


ただ、サービスマニュアルは数千円から1万円以上する冊子なので「たかだか本1冊にそんな金払えるかい」とゆー負の心理が働く人がとっても多いんですね。

かくいう私もそういう人だったので実際にマニュアル買ったのは車体を入手して6年も過ぎた2020年です。

 


というワケで、

マジェスティ4D9の「診断モード」の情報が欲しいのならばとっととマニュアル買え!以上!
…と言いたいところですが、エンドユーザーが実際に必要な情報は「エラー解除方法」と「Vベルト交換時の原点出し方法」の2つくらいでしょう。

Vベルトはスクーターであれば当たり前の消耗品であり、交換に必要な情報は公開されて然るべきだと思いますし、エラー解除は緊急時に車体を自走可能に復帰できる可能性があるので、できれば広く知られていたほうがいいと思います。

 

そしてこの2つの情報は既にwebで拡散されていてちょっと探せばHITします。ただ、マニュアルを持っている人ならそんな情報を探す必要がそもそもないです。ところが今回の私の場合、マニュアルは所有していても手元に無かったワケです。出張中だからね。で、故障原因絞り込みのためにエラー解除を試しておきたかったので、その方法をweb検索せざるを得なかったんですが…

そしたらまあ、出るわ出るわ。
トンチンカンな情報が。
Googleで「マジェスティ4D9 エラー解除」のワードでかるく検索して見つかるのは、しょうじき全部ガセネタでした。

5~6年前に検索した時は正しい情報が簡単に見つかってたんですけどねえ…悪貨は良貨を駆逐するってヤツ?

 

現在、ガセネタがたらふく出回っている理由は、ようするに

「マニュアルを持っていない」

「なんならマジェスティオーナーですらない」

「検証を全くしないで間違った情報を間違ったまま転載して気付いていない」

「もしかしたら妄想で書いてるかもしれん」

そんなレベルでwebサイトに載せている奴がうじゃるほどいる、そうゆう事ですよ。

このテのガセネタサイトがよくやらかしている間違いが、エラーコードと診断モードを混同している事です。だから意味不明になる。両者の数字に関連はありません。例えばエラーコードが75だから診断モードで75を参照するっていう意味ではないんですよ。

ついでに言うと「診断モード」「ダイアグモード」など複数の呼び名が存在してて混乱しますが、これはマニュアル内でも同様でYAMAHA自身が呼称の統一をしていません。実際は同じ意味です。

ちなみにVベルト交換時の原点出しについては正しい情報のほうが多いです。これは「実際にその作業を経験した人」が拡散しているからでしょうね。

〆(・ω・`*)