年始に故障して不動となっていたmyマジェスティ4D9、やっと新しいYCC-ATモーターが手元に来ました。

…む!

部品番号が変わっています。
注文したのは最終型2016年式(4D97)の「4D9-81101-03ですが、実際届いたのは「4D9-81101-04」でした。
 

発注当時のYAMAHA純正部品webサイトも、実際の伝票も、末尾は03だったので、かなり最近に改良か変更が入ったと思われます。
YCC-ATモーターはリコールこそ掛かっていないものの、何かしらの問題を抱えていた可能性が大きいと私は考えています。初期型の部品番号末尾が00で現在04という事は4回もの変更が掛けられたワケです。


それにしても生産終了後すでに数年経っているにも関わらず、また変更が入った事の妥当な理由はちょっと思いつきません。まあ現時点全ての4D9ユーザーにとって損な話ではないですけどね。

※部品番号の考察は、過去に同じトラブルを経験したのを記事にしているので興味のある方はこちらにどうぞ。

 








では交換します。

マジェスティ4D9のYCC-ATモーターは、メットインBOX内のメンテナンスハッチを開けたら鎮座しているスロットルボディの真下にあります。見たまんまスロットルボディとエアクリーナーBOXを外せば簡単にアクセスできます。
ただし、
モーター本体はボルト3本だけで脱着できますが、ハーネスも一体になっているので、カプラーまでの配線ルートの外装も全部バラさないと交換できません。

またそのハーネスが長いのなんの。70cm以上あります。


作業前。画像の赤丸の場所がカプラーの位置です。


そのカプラーにアクセスするためには…

 

 

なんとここまで外装をバラさねばなりません。



手探りなんかでは絶対にムリですぜ!

 

 


まあ外装さえバラせばあとは簡単。YCC-ATモーターを取り外します。


かなり精度が高い取り付けをされているので、ボルト3本をメガネレンチ8mmでゆるめたら指だけで回せます。
画像のように車体左側からアクセスすると楽です(右利きの人)。

 

 

モーターのおさまる場所は凹状になっているうえ普段は指すら入らないところ。

見ての通り泥・小石・枯葉などが堆積しているのでモーターを外した開口の中に異物が入らないよう気を付けないといけません。エアーコンプレッサーを持っている人は分解前にエアブローしておきませうね。


新旧モーター。


外見は全く同じですが、筒に八桁英数字のゴム印番号が押されています。

新モーター「4D9
043XL」、旧モーター「4D90375C」、ちなみに最初からついていた2012年式のモーターには「4D902***」と打たれていました。

 

この表示から推測すると、最初三桁が車体形式。続く中二桁が部品番号の末尾枝番。後ろの三桁が製造番号ではないかと思われます。ヤフオクなどで中古YCC-ATモーターを入手する際の識別情報になりますね。


ただし私の認識では「YCC-ATモーターの中古品」は全て、使い物になりません。タイヤで例えるなら「スリップサインを過ぎてカーカス出たくらいのレベル」なブツだと思ってください。そういう部品なのです。

そもそもモーターの中古品を使う人は「イチかバチか」でマトモな部品に当たるのを期待して手を出すわけでしょう?であるならば新品と中古のコストと残り寿命を天秤に掛けて判断するワケですね。

中古YCC-ATモーターのヤフオク相場は9,000円くらい、新品が25,410円します。つまり中古2個買って1個が新品同様、もしくは2個とも寿命が半分程度残っている「アタリ」を引かないともうバーストです。でもYCC-ATモーターの残り寿命を知る術は事実上ありません。実際に取り付け、走ってみて、故障するその瞬間まで寿命は分からないのです。しかも単体で動作チェックが通った前提だとしても車載状態で即エラーを吐くブツの可能性のほうが圧倒的に高いのです。

断言しますが、絶対にバーストします。

※ど~うしてもなにがあっても中古を使いたいなら「4D903***」のものであればもしかしたらマトモなものに当たる確率がチョッピリあるかもしれませんけど、新車では2016年式以降にしか搭載されていなかったので出回ることは無いでしょう。


新しいモーターを取り付け、エアークリーナーBOXを組んだ時点でエンジンを掛けて模擬走行してみます。


(先日にプーリーを手で回しているのでエンジンを掛ける前に念のため原点出し調整を行っています)
センタースタンドを立てた状態で120km/hくらい回してみましたがエラーは出ませんでした。


実走でも試運転してきました。


高松から坂出まで慎重に運転して異常なし。

大丈夫でしょう。




瀬戸大橋は遠くから見るより、下から見上げるほうが個人的には好きです。







YCC-ACモーター交換

2024/01/30 ODO:109,589km
(前回 2017/07 ODO:33,000km)
約6年半、7万6千kmで交換。

まあまあ長持ちしたほうだと思います。


ただし、今回故障したのはモーター本体であることは間違いないのですが、それが単に寿命だったのか、もしくは他の原因があったのか、そこまでは調べてないんです。

電気系の故障というのは例えば「バッテリーが上がったから交換する」ケースが典型的なんだけど、実は寿命ではなくレギュレーターやステーターコイルが故障していたから結果的にバッテリーが上がってしまったという事が往々にしてあります。もちろんこの場合新品バッテリーはぐダメになります。

つまり今回YCC-ATモーターが終わってしまった原因が寿命ではなく、
駆動系の機械部分がスムーズに動作せずモーターに過負荷を掛けていた可能性がゼロだとは言いきれないってことなんですね。

だからして後顧の憂いを断つため、交換と同時にプライマリープーリーの分解とグリス入れ替えての再組立くらいはやりたかったんだけど、YAMAHAのサービスマニュアルが難解このうえないゆえ、出張先の限られた条件の中で無事完了出来る自信がなかったので断念しています。

 

(´-ω-`;)ゞ