8月も終わりに近づき、殺人的だった猛暑はどっかに行ってしまいました。

今年の私の夏は経済的にも体力的にも余裕がなかったので遠出はしなかったのですが、まあそれなりに走り回ってはおります。それはぼちぼちネタにしていきます。

いちおう自身としては平和な日々を過ごしているのですが、8月最後の日曜日、交通事故現場に遭遇してしまいました。


この時の様子と思った事を書いてみましょう。



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8/28 日曜日。
この日は午前中にいろいろ雑用を片付け、昼前からマジェスティで走りに出ました。


暑さのピークを過ぎているとは言え、まだまだ日中はキツイです。市街地をチンタラ走る気分にはなれません。やっぱり走るなら山しかないってことで石鎚山に向かいます。


松山からはR494黒森峠を経由。

そのまま石鎚スカイラインを上り、土小屋からUFOラインへ行くつもり。このルートは私にとって定番と言ってもいいくらいに新鮮味はないですが、楽しい道なのは確か。もしも道中で他の車や単車があまりに多くて走りにくいようなら長沢へ降りる事もできるし。

…と、石スカをのんびり走って約5km地点を過ぎたあたりで自転車(ロードバイク)に乗った人がスピードダウンのジェスチャーをしているのが見えました。


何かあったなと注意すると、すぐ先の右カーブの左車線を塞ぐ形で単車が転がり、4~5人ほどが立っていました。

まさに事故りたてホヤホヤってカンジ。コトが起こっておそらく数十秒、1分も経ってはいないでしょう。

 



 

それを見た私は最初、てっきり「ああ~?さてはリヤが滑ってスッテンコロリンしやがったんだな。んでたまたま通りかかった自転車集団が手助けで単車を起こしてんだ。若い若い♪」とか思って自分も手伝ってやるかなとマジェスティを降りて近寄ったのですが…

なんと!?


引き起こした単車の前に、人と自転車が横たわっているではないですか!

単車の単独転倒だと思っていたのが、単車と自転車の衝突事故だった。


倒れた人物からは、うーんうーんという唸り声が聞こえるので生きてはいますが問いかけに答える様子が無い。

うわ~かなりやばいんじゃないの。


単車(1コ前の型のMT-09)のほうはヘッドライト周りが大破していましたがライダー自身に大きなダメージはないようです。

事故の瞬間を直接見たワケではないので推測となりますが、おそらく単車のほうは常識的にスピードを落とした状態で上り右カーブを通過していたところに、対向車線の下り直線を勢いよく走ってきた自転車がセンターを割ってしまって衝突したのではないかと。だとするとライダー側で何らかの回避行動ができる余地はほぼ無かったでしょう。

 

ようはニュースなんかだと「下りのロードバイクがカーブを曲がり切れずに外側にはらみ、反対車線のオートバイに衝突」って記事になるパターンなのですが、単車が転がってた地点から逆算すると自転車のほうはカーブにアプローチする時点で既にコントロールを失っており、外にはらむどころかほとんど曲がれない直進の状態で飛び出したんだろうと個人的には考えてます

この状況でケガを別にして不幸中の幸いだったのは、互いにソロではなかったことです。

自転車のグループは知人同士、単車は2人連れでした。
※単車の相方はかなり先行していたようでその場にはいませんでしたが戻ってきました。

すなわち、あまり深く考えずに単車を降りてしまった完全部外者の私がそこに居る必然性は無くなった…のですが…成り行きで「上から下りてくる車に、カーブから離れた場所で合図を送る役目」をすることになります。

なので、その後の詳しい経過は聞けてもいないし見えてもいないのですが、しばらくしてケガした人が支えられながらも上体を起こしたのはチラッと見えたので、少なくとも意識はある程度回復したのだと思います。良かった。

結局、救急車が撤収し、現場検証するパトカーが到着するまで私はそこにいました(ミニパトのお巡りさんは救急車より先に来ています)。

ちなみに。最後に立ち去る際に、残った人達に挨拶をしたその時まで、実は私が「事故に全く関係のない第三者」だったとはその場にいた全員が思ってもいなかったらしくて、まあ…複雑な表情をしていましたねえ。

でも、ただの野次馬根性だけでそこに居たワケじゃないですよ?タイミング的にたった数十秒の違いで当事者になっていたのは私だったかもしれないのですから。

そう考えると、いくら他人事とは言えあっさり無視して立ち去る事はできなかったんです。



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ところで私がこの件で現場にいたのは約1時間とちょっとってトコですが、つまりその間に通報・出動・救急車に収容して搬送開始までが行われたワケです。事故現場が「石鎚スカイライン」である事を考慮すれば、これは相当迅速に対処されたと言えます。

しかし、コトはそれだけでは終わらない。

救急車は通常、搬送先が決まってから現場を離れます。この時も患者を車内に収容してからかなりの時間をそこに留まったままでした。

だからこそ撤収した後は、やれやれこれで一安心だなとか思ったのですが…残った人達の会話を聞いていたら、実はどうも救急車が撤収した時点でも、まだ搬送先が確定していなかったようなのです。

しつこいようですが私は部外者ですので詳細を聞くことはしなかったんですが、ドクターヘリがどうとか聞こえたので、とりあえず救急車は山を下りるけど、どこかの拠点で待機する必要があったのだと思います。

コロナの影響で医療現場に混乱が出ている話はもちろん知っていますが、その現実を目の当たりにしたのは初めてです。
助かっていると良いのですが。



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前々から石スカの下りは自転車でも相当スピード出せるからミスをしたら単車並みにドエライ目に遭うだろうなって事は分かってたし、単車乗りから見たら避けようのない貰い事故ってのはやっぱあるワケだし。いろいろ考える事や言いたい事はあるんだけども、もう起こってしまったものだけはどうしようもないんです。


ほんと皆さんくれぐれも事故には気を付けてください。

…私が言ってもイマイチ説得力はないでしょうけど、事故に対する認識はかなり強く持っていますよ。