現在進行中のYZF-R3(&マジェスティ4D9)足回りリフレッシュの件。

分解点検したり部品買ったり、ボチボチ進めているのですが、もちろんそれなりに費用が掛かっています。
ひと月に使える金額には限界があるので、まあ、慌てず急がず冬の間に少しずつ進めて、来年の春くらいにひと通りできてれば良いくらいの目標で。



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YZF-R3の足回りをリフレッシュするにあたり、フロントは最小限の部品交換で進められますが、リヤは主要部分であるショックアブソーバーがアッセンブリになっていて、
まるっと交換するのが普通ですね。


ですが純正リヤショックであっても、ダンパーとシリンダが分解可能な構造であればプロのサスペンション屋さんでオーバーホールを受け付けてくれるそうです。


特にYZF-R3純正サスの性能に不満がない私としては、新品買うよりは安くなると聞き、さっそく某ヤマショーさんに相談してみたところ「最初にオーバーホール可否の判定をしないといけないので、シリンダからロッドが生えてる部分の形状が分かる画像が必要ですヨ」との事。

ふむふむナルホド。
ところが。


YZF-R3のリヤショックはロッド部分にカバーが掛かっているので目視できないの。
(-ω-;)

まあ、別に自分のブツでなくたってwebから画像を拾ってきても同じ事だよね。と、
探してみるも…見つからず。

※R25の純正ダンパー分解「後」の画像が載ってるサスペンション屋さんのサイトは簡単に見つかります。ただしその情報だけでは「オーバーホールは不可能ではない」という事しか分かりません。日本に1台しかないってレベルの特殊な機械を使っているのかもしれませんし。つまりそのサイトを見つけたからと言って某ヤマショーさんの提示した条件は満たせないのです。

やはり自分の手でスプリングを外し、自分のマナコで現物を実際に見てみないとダメってコトですわ。



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リヤサスのスプリングを外すには、単車用のスプリングコンプレッサーが必要です。

こんなの。


 

 

にわかには信じがたいのですが)

これ多くの人が問題なく使っているらしいんですけどね。

 

でも個人的にコレは絶対に使いたくない。
だって円柱状かつ変形スルものを掴むのよ?
この工具では
座屈する危険があるやん。
しかもこの形状だとスプリングの途中に引っかけるのだから掴めるのはいいとこ全長の半分程度だろうて。
R3リヤサスのスプリングレートは16.5kg/mmらしい。それを有効長の半分使って仮に10mm縮めるとなると、単純計算で300kg以上の反力が掛かる(推定)。

そのバリバリテンションが掛かっている状態で、もし、フックが滑ったり外れたりしたらどうなる?


…考えたくないわ。
∑(゚ω゚ノ)ノ
キケンガアブナイ!



だから自作ってみました。
絶対にスプリングがズレないやつ。

 

 

文章で説明できないから絵にしてみませう。


これでなんとなく分かる人は分かると思ふ。

上の金物はガチガチに固定、スプリングを縮めるのはベースプレート下側のナットを均等に締めこむ事でおこないます。
ただまあ、コレ失敗作ですけどね。

 

ベースプレートはコンパネ2枚重ねで製作。

安く軽く瞬殺で加工できてショック本体に傷をつけない素材。剛性もあり、万一壊れるとしても必ずその前兆が出るので安心。

じっさいコイツはミシリとも言わなかったんだけど、問題はボルトとプレート。


もともとはM10ボルトとSS400-4.5tのフラットバー生材を加工して作る予定だった…んだけど、コーナンで材料を物色してたらメッキの穴明けフラットバー3.2tをみっけて「これでいいじゃん」と妥協してもーた。ただしそのフラットバーの穴はM8用の幅でM10は使えない。ならばとボルトもM8に落としたワケ。

サンダーと電ドリしかもってないからね。けっこう加工の手間がウットーシーのよ…

 

それで組んだら見事に金物もボルトも剛性が全く足らなくて、テンション掛けたらひん曲がりやがった上の画像でボルトが花咲くように開いてるのが分かりますかね?

スプリングに傷も入ったし…


それでもいちおう分解(と、再組付)をする目的は果たすことはできたのだけど、ボルトと金物の再使用は無理です。次に使うことがあるなら当初の予定通りM10と4.5tで作りますわ…



…まあとにかくそんなこんなしてシリンダとロッドを確認できる状態になりました。


むう…これは…
カシメ方式なのは分かってたけどツバすら存在しないやん。

某ヤマショーさんにこの画像で確認してもらったところ、サスペンション屋さんにはたぶん断られるし、もし受けてもらえたにしても高確率で工賃がリヤショック新品の価格を超えるだろう、との事でした。



YZF-R3リヤサスオーバーホールについての結論:

現実として、現行車であるYZF-R25/3のリヤショックは難なく新品が入手できますし、ガスの封入されていない単なるオイルダンパーなので決して高性能なパーツでもありません。実際に新品を手配すると3万円でお釣り出るほど安いのです。

それをわざわざ別途の費用掛けてオーバーホールするのは、あまりにも費用対効果が悪い。純正品でも絶版車用とか高価で高性能なブツであれば一考する価値はあるでしょうが、YZF-R25/3のリヤショックの場合は、へたったら交換するしかないでしょう。



とゆーワケで新品買うことにします。
もっとも今すぐは買えませんが。それにどうせ新品を買うしか選択肢がないのならば、もうちょっと予算増やして社外品を視野に入れてみてもいいですねえ。



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オマケ。

せっかくバラしたリヤショックだから
いちおう点検したところ…ダンパー抜け、オイル漏れ、ロッドの傷み、バンプラバーの劣化…などは無いようなので、スラストベアリングを仕込んで使ってみますぅ。

ちなみに私のYZF-R3は2年前にリヤショックは交換していて、今回の作業に使ったのはそのときに外して保管していたブツなのでした。

 

 

再び車体に組み込み。

左の黄色バネの方が今まで付けてたやつね。

どちらを使っても5万㎞経過したポンコツには違いないケド。

 

 

 

ウハウハ言いながら走ってきましたが、いやいやなかなか良いカンジですわ。

 c(´ω`*)