こんにちは、呂芸です。
今回は江戸時代の夏着物や古布、刺繍裂をご紹介したいと思います。
まずはこちら。
麻地の着物です。
花筏文様の刺繍が施された麻地の着物です。
花筏文様には桜が用いられることが多く、時期的にも初夏を迎える時期にぴったり。
水の流れを感じさせるところも憎い演出です。
全体的に透け感があり実に涼しげな着物ではないでしょうか。
同じ麻地の着物ですがこちらは白地の着物となります。
夏らしい菖蒲の花なども見られます。
着物全体に刺繍が施された総模様の着物で大変豪華な作行きです。
金駒繍など手の込んだ手法も取られ、涼しさの中に華やかさが感じられます。
こちらも江戸時代の麻地になります。
白地を基調に涼しげな藍を散りばめ清涼感を感じさせる作りとなっています。
桜の花も濃淡それぞれの藍で染め、花の奥行きを表現しているかのようです。それに対し桃色の刺繍で表現された桜の花は立体的で手前にあるかのように感じ取ることができます。
燕も手描きと刺繡の2パターンで表現されています。
こちらも初夏にかけての着物に似合う絵柄かと思います。
麻地に藍ですと茶屋辻も有名です。
茶屋辻は家屋をはじめ流水や草花、建物、橋となど水辺のモチーフが用いられる模様で江戸時代には武家の女性の夏用着物に多く見られます。
夏用の着物には春や秋を感じ少しでも涼を感じる模様や絵柄が好まれて用いられます。
最後となります、こちらは絽の刺繍裂になります。
絽は夏の布地の代表格ですが、文様や色味は完全に秋を先取りしたものです。
森林を感じさせる涼しげな緑地に秋の花の代表、菊が施されております。
薄い藍と紫という色味も用いられ、夏の残暑の中で一息ついて落ち着いた雰囲気を感じさせます。
夏着物は初夏と残暑のころでは文様が異なる傾向にあります。
6月ごろにはまだ春を感じさせる装い、そして残暑には秋を先取りする装いで涼を感じる、現代のコーディネートにも活かせたら素敵かもしれませんね。
ご紹介しました着物や刺繍裂はいずれも店頭にてご案内しております。
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