任意的記載事項とは、法律に反しない限り、使用者が自由に規定できる事項です。


「会社を守る」立場からすれば、この部分をいかに充実させるかが、最も重要です。


就業規則の価値はこの任意的記載事項で決まるといっても過言ではありません。


例えば、「服務規程」です。


よくあるパターンは

「従業員は、職務上の責任を自覚し、誠実に職務を遂行するとともに、会社の指示命令に従い、職場秩序の維持に努めなければならない」

という抽象的な規定をおいて、具体的な遵守事項を10~20くらい並べたものです。


でも、実際に労働トラブルになった場合に、これくらいの規定で会社が守れるでしょうか?


大切なことなので、もう一度かきます。

「任意的記載事項とは、法律に反しない限り、使用者が自由に規定できる事項です。」


経営者が従業員に求めることは全て具体的に記載すべきだと思います。


例えば、

「業務の指示を受けたときは、報告、連絡、相談及び確認を確実に行うこと」


「顧客、取引先及び他の従業員に対して元気で明るい挨拶を行うこと」


「業務に関わる記録、書類、備品等又はそれらの複写物を会社の許可なく秘匿、会社内からの持ち出し又は他人への開示又は貸与をしないこと」


「管理職は、部下の業務状況、勤務態度及び技能等に常に意識を傾け、部下を正しく評価できるようにし、適宜取締役に報告すること」


等々いくらでもあります。


私が依頼を受けて就業規則を作る場合、もちろん経営者さんの思いを最大限に尊重して作りますが、服務規程だけで100項目以上になります。


任意的記載事項は「服務規程」だけでなく、「人事制度」や「休職制度」、「コストリスク規定」や「競業避止」「機密保持」「損害賠償」などにも及ぼすことができます。


会社を守るためには、任意的記載事項の充実が不可欠です。