ある労働者さんから相談を受けたお話です。


残業したのに使用者が残業代を払ってくれないので、労働基準監督署に相談したら、監督署の職員の方が会社に電話して、残業代を払うように言ってくれたとのこと。


会社は残業代を払うと約束したようです。


問題は会社の払う残業代と労働者さんが考えていた残業代にかなりの差がありました。


その労働者さんは、再度労働基準監督署を訪れ未払残業代の計算をお願いしたら、断られたそうです。


そんなことは、許されるのかと私に相談がありました。


許されると思います、と私はお返事しました。


労働基準監督署は労働法違反を取り締まる役所ですから、残業代を払わないのは取り締まりの対象になりますが、その金額に関しては労使双方で決めるもの、つまり、民事であり、警察が民事不介入と同じ理屈です。


もちろん、担当する職員の方によっては、計算のアドバイスをしてもらえる場合もあると思いますが、それは労働基準監督署の本来の仕事ではないというです。