私への仕事のご依頼は、圧倒的に経営者の方が多いのですが、たまに労働者の方からご依頼を受けることがあります。


先日も労働者の方から、「会社と残業代未払いについて話し合いをするので同席してほしい」というご依頼をうけ、お引き受けしました。


話し合いの場には、私とその労働者の方、会社から社長さんと専務さんが出席しました。


話し合いは、その労働者の方が未払い残業代を請求した後、会社批判を始めました。


その批判ですが、理路整然と説明され、その会社の事情をあまり知らない私でも納得できるものでした。


その批判は的を射ていたのでしょう、社長さんも専務さんもタジタジで感情的な反論しかできませんでした。


結局、会社はその方に過去2年分の未払い残業代全額を利息をつけて払うことになり、さらに会社都合退職として本来の額に相当額加算した退職金を支払うことになりました。


私は、この方は常識もあり頭もよく弁も立つので、会社がうまく育てていれば会社にとって大きな戦力になっただろうと思います。


この会社はお金を払ったうえに、おおきな戦力になる可能性のある人材を失い、二重に損をしたことになります。


従業員さんの中には非常識な方もおられるので、そういう方には経営者さんは強く指導しなければなりませんが、多少の感情の行き違いがきっかけで「上手に育てれば大きな戦力になる方」を失わないように注意していただきたいものです。