5年くらい前に販売させていただいたミラジーノの修理依頼です
調子も悪く 車検もお願いしたいとの事でお預かりいたしました
アイドリング時にハンチングをしています
エンジンの回転が上がったり下がったりをずっと繰り返しています
よくこれで運転をしていたなぁ と感じるレベルです
正常な状態ではないので点検整備をして行きます
当店ミラジーノ専門店ではありません
趣味の延長でミラジーノが多いだけです(笑)
なので修理だけを希望される方は専門店などにお願いをした方が良いと思います
当店で販売させていただいた車両は責任をもって有料ですがしっかり整備いたします
L700Sでエンジンが調子が悪いのはスロットルボディの下に装着されている
ISCバルブが正常に動いていない可能性が非常に高いです
ISCバルブはアイドリングの回転数を水温に応じて調整する装置です
解りやすいのは寒い冬季にエンジンをかけるとすぐにアイドリングが高回転になりますね
水温を感知して吸入する空気量を増やすのがISCバルブです
なのでここに汚れが蓄積されてしまうと水温が低いからバルブを開けろと
指示が出てもバルブがうまく動かないと調子が悪くなるわけですね
当店の場合 販売車両や車検での入庫や整備の場合
100%実施する 調子が良くなる方法です
ミラジーノだけではなくほとんどの車両でISCバルブは装着されていますので
同じようなクリーニングでかなり改善されると思います
EFエンジンの場合はスロットルボディの下向きの穴にパーツクリーナーのノズルを差し込んで
パーツクリーナーを噴射します
スロットルボディの下にISCバルブが付いているのでそこに向けて噴射です
30秒くらい噴射したらインターバルを置きます
漬け置きが効果的なのでパーツクリーナーを噴射したら5分以上放置です
汚れ方にもよりますが3回以上は行った方が良いのかなぁと
パーツククリーナーってタイプによって目的が変わるようです
ISCバルブなどの洗浄の場合には激安パーツクリーナーではなかなか汚れが落ちません
とにかく強力なタイプで乾くのが遅いタイプを使用することで効果があると思います
ただ 車種によっては問題が発生する可能性もあるのでそこは様子を見ながら行いましょう
少なくともEFエンジンの場合は超強力パーツクリーナーで調子よくなります
洗浄前はこんな感じに汚れが見えています
この汚れはブローバイの残留オイルです
エンジン内部のピストンの裏側から発生するオイルが混じった排気を
もう一度エンジンの中に戻して燃焼をさせる構造になっています
特にダイハツのEFエンジンはこのオイルの量が多いようで
走行距離とともに色々な所に蓄積されてしまいます
そのブローバイの弊害がもう1か所
この負圧の配管も90%は詰まっています(当店調べ)
書類を挟むクリップを伸ばして突っ込みます
丈夫でメッキ処理しているので最高のツールです
殆どの車両がこんな感じで10mm位しか入りません
ここにも強力パーツクリーナーを噴射
ここはかなりしつこくやらないと貫通しません
貫通するとクリップがここまで入ります
2段階の先細り構造なので諦めずに貫通させることです
エンジンオイルのフィラーキャップを取り外して行う事と
エンジンオイル交換は必須です
こんな感じで汚れが落ちました
実はこの車両の車検はお仕事用の車両の絡みでト●タのディーラーで行っていたようです
5年くらい前に販売したままご無沙汰な理由でした
ただ残念なことにこの辺りのクリーニングはしてもらえず
必殺技の負圧ホース抜きをされたまま入庫でしたので
調子も悪く ハンチングを繰り返していた理由です
必殺技を使うと吸入空気に負圧空気をプラスで送り込んで空気量を増やしてとある検査をパスできる可能性があるという噂です(笑)
噂なので詳細は不明という事になりますが
正気を取り戻したミラジーノで車検を継続して納車いたしました