しきのかの はとはにしふき
とふとりの めあきてしむる むけのまにかな
(思議の我の 波止場に飛沫 飛ぶ鳥の 目明きて占むる 無碍の摩尼かな)
(中に間の 煙る無始出来 天の理と 太き俯視には 永久の彼の岸)
解説
思議(しぎ)というのは「思いはかること。考えめぐらすこと。」という意味で、我というのは「われ。自分。自我。」「自分の意志や考えを言い張って、人の言葉に従わないこと。わがまま。」「仏語。人間の個体そのもの。また、その個体の中心生命。」という意味で、波止場というのは「港で,波止(はと)のある所。埠頭(ふとう)。また,港のこと。」という意味で、飛沫というのは「細かな粒となって飛び散る水。」という意味で、占むというのは「ある才能・性質などを備える。」という意味で、無碍(むげ)というのは「何ものにも妨げられないこと。何の障害もないこと。また,そのさま。」という意味で、摩尼(まに)というのは「玉。神秘的な力をもつ玉。摩尼珠。摩尼宝珠。」「竜王あるいは摩竭魚(まかつぎよ)の脳中にあるとも,仏の骨の変化したものともいわれる玉。これを得ればどんな願いもかなうという。如意宝珠。」という意味で、煙るというのは「火がよく燃えずに煙ばかりが盛んに出る。くすぶる。」「煙が立ちこめたようにかすんで見える。」という意味で、無始(むし)というのは「ある時点から始まったのではなく,永遠の過去から存在すること。」「転じて,遠い昔。大昔。」という意味で、俯視というのは「上から見おろすこと。」という意味で、永久(とわ)というのは「いつまでも変わらない・こと(さま)。永久(えいきゆう)。永遠。」という意味で、彼の岸(かのきし)というのは「迷いを脱し,生死を超越した理想の境地。悟りの境地。涅槃(ねはん)。」という意味です。
余談
この歌はアルバム「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX O.S.T.2」の中にある「Cyberbird」を聴きながら、それをモチーフに書いた歌です。
※回文歌は、上から読んでも下から読んでも同じ言葉になる歌ですが、この歌は上から読んでも下から読んでも、歌として成り立つように作った歌です。