しらすなに くろまつありて
かひのその ひかてりあつま ろくになすらし
(白砂に 黒松有りて 佳美の苑 日が照り東 陸に鳴すらし)
解説
白砂(しらすな)は「白いすな。はくさ。」、黒松は「マツ科の常緑高木。海岸に多く、庭木にもする。樹皮は黒褐色。針葉が二本ずつつき、長くて硬い。全体に剛強なので雄松(おまつ)ともいう。材は建築・土木・パルプの用材とし、幹からは松脂をとる。」、佳美は「りっぱで美しい・こと(さま)。」、苑(その)は「庭。庭園。また、花・野菜・果樹を栽培する区域。」「(何かの行われる)場所。」、東(あずま)は「東の方。東方。」「‘東琴(あずまごと)’の略。」、陸(ろく)は「きちんとしている・こと(さま)。」「気分がくつろいでいる・こと(さま)。」、鳴す(なす)は「鳴らす。」、らしは「〔原因・理由の推定〕(…であるのは)…であるかららしい。(…しているのは)きっと…というわけだろう。(…ということで)…らしい。▽明らかな事態を表す語に付いて、その原因・理由となる事柄を推定する。」の意味です。
余談
この歌は新日本風土記のテーマ曲「あはがり」を聴きながら、それをモチーフに書いた歌です。「あはがり」は奄美の島言葉で「全てが明るい」という意味だそうです。
雑感
歌の中にある「東」は東の方、または東琴(和琴)という意味で使っているが、東風(こち)という言葉があるように、これは東から吹いてくる風が和琴を鳴らしているように聞こえる、という意味で使われているように思う。
だいたいの訳としては、白砂に青々とした黒松が生えている、この立派で美しい場所が今あるのは、きっと常日頃から太陽が照り渡り、また東からの風が心地好く吹いているからなのだろう、といった感じになるかと思う。