きしにのほ くもたなひくと
  ちうのまの うちとくひなた もくほのにしき

(岸丹の穂 雲棚引くと 宙の間の 打ち解く日向 木母の錦)

解説

丹の穂(にのほ)は「目立って赤いこと。」、棚引くは「雲や霞かすみなどが横に薄く長く引くような形で空にただよう。」、宙(ちゅう)は「大空。天。また、地面から離れた所。空中。空間。 」、打ち解くは「解く。解き放つ。」、日向は「日の当たっている所。」、木母(もくぼ)は「梅の異名。」、錦は「色や模様の美しいもの。」の意味です。

余談

この歌は「大神 五重之音調」の中にある「サクヤ姫のテーマ」を聴きながら、それをモチーフに書いた歌です。

雑感

三千世界一度に開く梅の花

ということで、ミロクの世の到来を言祝ぐ歌です。

歌のイメージとしては、棚引く雲の間から時折日が射すと、岸に咲く梅の木々がさらに照り映えて、まるで錦の織物のように美しいなぁ、というもの。

個人的な解釈を加えれば、「丹の穂」の赤は明るいのアカに通じるので、ここでは明るく照り輝いている、というニュアンスでとりたい。なので、この場面で出て来る梅は紅梅に限らず、白梅も含まれた情景を想像したい。それゆえの「錦」である、と。