主翼切断は噂だった | スピリチュアルな日々

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飛行機のお話で恐縮です。

 

九州の知覧特攻平和会館で展示されている旧陸軍の「キー84疾風」という戦闘機があります。

世界で唯一の実存機で、戦中にアメリカが手に入れ試験などしてから民間に払い下げられ飛行可能だったものを日本の個人が購入しました。

日本でも一度だけ飛行しましたが、所有者が亡くなってから所有が転々として現在知覧にあるのです。

博物館など転々とする間に、建物に入らないので主翼を切断したとする話があり、飛行機ファンとしてひどく残念でございまいました。

飛行機など興味のない所有者は残酷なことをするものだと嘆いたものであります。

 

この機体に調査が入いり、どうやら主翼切断は噂だけだったとわかりました。

劣化が進んでいるので再整備で飛行は困難かもしれませんが、是非ともその域まで復元してもらいたいものです。

 

ちなみに疾風は中島飛行機(現スバル)が設計製造したもので、日本で唯一時速600㎞を超える戦闘機として期待されたのですが、無理なエンジン設計や材料の悪化、整備に対する思想が消極的だったことや、ガソリンやオイルなどの品質が悪かったことで期待された性能が発揮できずに敗戦を迎えてしまいました。

そもそもパイロットすら使い捨てだったのですからお話になりません。

アメリカの評価はすこぶる高かったのですが、P‐51の敵ではないと結論していたと思います。

また飛んでくれるとうれしいのですが…。

 

疾風と同じエンジンハー45、海軍では「誉」と呼ばれていました。

零式艦上戦闘機初期型である21型14気筒940馬力と同じくらいの直径で18気筒2000馬力という驚異のエンジンです。

ご覧のように隙間がないので整備しにくい。空冷面積を増やすように設計されていますが、冷却に問題がありました。

可動できれば素晴らしいエンジンです。