対話を通して身につく力
先日の5校合同授業で自己肯定感を扱った時の板書です
発表や対話を聞きながら思ったことをメモしていきました
対話をするために大切なのが話の展開力です
まず相手の話を聞く力がなければ、展開など不可能でしょう
人の話を聞いてそれを整理する力が大切になります
また、発展させていくためには、話の方向性を考えたり、他者が何について話をしてくれそうかを考えながら質問をする力が求められます
他者から話を引き出す際に大切なことが相づちと共感です
相づちが上手な人と話していると、もっともっと話をしたいと思わされますよね
整理をしたり、展開をしたりする際に意識をすると良いのが具体と抽象の往復です
他者の具体的な話を抽象化して整理したり、抽象的な話に対して具体化を求める質問をしたり、自分自身の体験を話したりすることで対話は展開されます
そして様々な整理の軸があることで話がまとまりやすく展開もしやすくなるでしょう
時間軸や空間軸、つまり昔との比較や未来予想、そして海外との比較や他地方との比較などはその典型でしょう
共通点を見つけたり、相違点を指摘するなど、思考の軸があることで話は展開がしやすくなります
自己肯定感について
日本の高校生は人の目や人の評価を気にする割合が非常に高いと思います
特に黒髪で日本人の肌の色が大多数の日本社会において、他者と異なることが非常に目立つ文化だからです
人と違うということをどう捉えるか
アメリカなどでは人と違うことがまず大前提であるため、違って当然でどう違うか、どう自分の強みを活かしていくかが問われます
そして違うことが当たり前のため、どんどん考えや意見は言葉で伝えないと分かり合えないということも特徴の一つかと思います
そんな日本の社会で、人と違うことが一種の「隠したいこと」のように働く中で自己肯定感を高めるのは難しいことなのかもしれません
自己効力感
自己肯定感は高くなくても自己効力感が高い、ということもあるでしょう
自分は肯定的に捉えられないけど、自分はこういうことはできる、と感じることです
いずれにせよ、自己理解は必要不可欠だと思います
日本社会でどう生きていくか、どう自分らしくあるかはそれぞれの価値観によるものですが、自分が何ができるか、どう他者と異なるかを知ることは間違いなく大切なことでしょう
自己肯定感は高くなくても良い
どこかで我々教育関係者や保護者の皆様も自己肯定感が高いことが良いこと、と無意識で思ってしまっているのかもしれません
子どもたちは自我が芽生え、自分とは何者だ、と苦しさも伴いながら模索している最中でしょう
自己肯定感が低くても、自己効力感が低くても、自分自身が大切な存在であり生きていることに意味があるのだ、と思えるようにこれからの教師としての在り方を考えさせられる時間となりました