名曲百選第二章(43)抜けるような青空と青い海、そしてペパーミントな風~大瀧詠一 | 日々の生活(くらし)に音楽を♪

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皆様、暑中お見舞い申し上げます。

ジャン・コクトーの有名な詩に

私の耳は貝の殻 海の響きを懐かしむ

というのがありますが、人は何故か海に惹かれます。
地球の7割を締める海、生命の源でもある海。
全ての生物の故郷が海であるから、人も故郷である海に惹かれるのかもしれません。
海から感じる大きな自然エネルギー、そして波の波動は、        人の心や身体に心地良い共鳴を与えてくれます。
それはきっと海が、生命の母であるからなのでしょう。

私が住んでいる所は、海から遠く離れた所ですが、ジャン・コクトーの詩のように海を思うと懐かしい気持ちになります。
打ち寄せる波の音が蘇り、遠い故郷である事を思い出させてくれるのかもしれません。

ペパーミント・ブルー/大瀧詠一


陽、ブロンズ色、南、海、ブルー、貝殻、沖、客船、波・・・・、             
南の海のリゾート地を彷彿させるような言葉が多数散りばめられた歌詞、心地良い風が吹きぬけるようなクリアーでカラフルなサウンド、そしてボーカル、リゾートソングの良い手本のような曲で、私の大好きな曲です。 

                                           
眠るような陽を浴びて、君はブロンズ色 
                                           
歌い出しからいきなり、松本隆さんならではのフレーズ。
温かい陽、優しい陽、目映い陽・・・・、陽という言葉を使った色んな表現のしかたがあると思いますが、 ”眠るような陽” と表現したのは、おそらく松本さんが、日本で最初だと思います。

”眠るような陽” というのは、黄昏時の赤く染まり始めた頃の陽の事なのでしょう。
彼女の焼けた肌と赤く染まり始めた陽が重なって、彼女をブロンズ色に染めて見せたのでしょう。
短いフレーズですが、とてもロマンチックで素敵ですね。

波は時を砂に変え
寄せる・・・やさしく・・・

そんな風にぼくたちも
愛せたらいいのに
水のような透明な
心ならいいのに


砂浜に幾度となく優しく打ち寄せる波で、穏やかに流れる時を表現し、そんな風に優しく穏やかに愛しあえたなら、と歌った、大人の洒落たラブソングです。

松本隆さんのとても優れた歌詞、そして幾重にも音を重ねた分厚いサウンドなのに、まったく重くならいゴージャスな音の万華鏡、ナイアガラサウンドが、ペパーミントのような爽やかな一陣の風を運んでくれます。

ペパーミント・ブルー

作詞 松本隆
作曲 大瀧詠一

眠るような陽を浴びて、君はブロンズ色
南向きのベランダで                                  海を眺めている

やわらかな前髪のカール
憂いがちな眼を隠す
風はペパーミント                                   ブルーのソーダが 指先に揺れている
斜め横の椅子を選ぶのは
この角度からの君が とても綺麗だから


黙り込んだ貝殻が 深みできらめくよ
そう 大事なこと ぼくはまだ
話し忘れてたよ

沖をゆく客船の汽笛 旅に誘っても
ここは動かない
風はペパーミント
想い出の日々が グラスからはじけてる
旧い歌の低いハミングに
口笛でハーモニー 重なる音が溶けて消える


波は時を砂に変え
寄せる・・・やさしく・・・

そんな風にぼくたちも
愛せたらいいのに
水のような透明な
心ならいいのに

抱きしめた両手から逃げる
灼きすぎて痛いわって

風はペパーミント                                   ブルーのソーダが 指先に揺れている
空も海も遠のいてゆくよ
君のはにかんだ 笑顔だけ残して



今回は、大瀧詠一さんの 『ペパーミント・ブルー』 をお届けいたしました。
いよいよ8月、夏真っ盛り、蝉時雨が暑さに拍車をかけます。
しかし、この暑さも寒い冬が来れば、懐かしく思うもの・・・
短い夏を楽しみましょう。