Fragments of Unbecoming | これを聴いて死ねっ

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「The Art of Coming Apart」 2012

ドイツのデスメタル/メロデスバンドFragments of Unbecomingの4thアルバム。
既に中堅クラスのキャリアを持ちながら未だ知名度が低いのはこの覚えにくいバンド名のせいに違いない。
自らの音楽性をスウェディッシュデスメタル(サイトを開くとすぐ書いてある)と公言しており、そのスタイルをブレずに長年貫いている漢らしさが大変好ましい人達。ただこれまでは気概に対して作品のクオリティはもひとつ止まりで、はっきり言えばB級だったのですが(それが良くもありました)、バンド史上初となるメンバーチェンジを経て制作されたこの4作目においてようやく一皮むけたように思います。
籠り気味だった音質が抜けの良いクリアなものに変わった事で曲が鋭角的に響くようになり、実際に曲調自体もこれまでになくタイトでアグレッシブ。特にヴォーカルの働きは素晴らしく、高低巧みに使い分けたドスの利いたデス声はPeter Tägtgrenに匹敵するドギツさ。また、妙にポコポコした野暮ったいブラストを聴かせていたドラムも激烈と言えるレベルまで成長し、音の雰囲気としてはVomitoryとかUnleashedに近しいモノを感じます。
激しさと引き換えにメロディックな部分はやや控え目となってはいるものの、彼らの持ち味である漢の哀愁漂う旋律は今回も健在で、特に静から動へ、メロデスの肝心要である初期衝動を炸裂させた6曲目など名曲と言って良い素晴らしさ。デスラッシーに突き進みつつダークなリフをキメる9曲目もグッド。
個人的に痒いところに手が届くバンドとして長年応援してきただけに今作の成長ぶりは嬉しい限り。次作への期待も高まります。