6月29日報道ステーションより
小川:
先週お伝えした再稼動撤退を求める官邸前のデモなんですけれども、
再稼働を明後日に控えた今日も行われました。
これまでで最大規模となりました。
原発の再稼働に反対する声がさらい大きくなった。
ツイッターなどで呼びかけられて、毎週金曜日に行われている総理官邸前での抗議活動。
今や歩道から人があふれ、車道にまで何重にも列をなしている。
その列は総理官邸前から霞ヶ関駅まで延び、
先週までは見られなかった国会議事堂方面まで続いていた。
大飯原発3号機の再稼働はすぐ目の前に迫っている。
初めて参加した女性(29):
友人がツイッターで参加しているのを知って始めてきました。
やっぱりここで声を挙げないと。
人ごみの中には政治家の姿もある。
田中康夫代表(新党日本):
一国民として参加してますから。
再稼働反対 再稼働反対
松本謙公代表代行(新党大地・真民主):
34年間、私、永田町にいるけれども、こんなの初めて。
やっぱりね、心配があるんですよ国民が。
参加者が掲げる手作りのプラカード
それぞれの思いが込められている。
家族でデモに参加した会社員(42)
茨城県の方で、いわゆるホットスポットというところに自宅の方が入りまして、
人ごとではないなというところで、こういう機会を逃す手はないなと思って駆けつけました。
デモに参加した主婦(24)
みんなで声を挙げて一緒にやる事で何か伝わるものがあるのかなと。
国会で野田さんが、デモの声がよく聞こえていると言っていたので、
今度はよく聞いてもらって、原発止めてもらえたらなと思いました。
デモの参加者が増え始めた午後7時ごろ
野田総理は官邸の外の音にこう話したという。
「大きい音だね」
ーーー
古舘:鳥越さんどう思われます?
鳥越:
あの、古舘さん今ね、映像を見ていて何か気がついたことありませんん?
普通ね、これまでの日本のデモと言いますとね、
大体、組合の旗、もしくは大学の学生運動の旗、があるはずなんですよ。
ないんです。
これは全く生粋の市民のデモなんだ。
これはね、日本で初めてですよ。
初めてとは言いません、
私が経験した52年前、1960年安保の時は市民が街へ出ました。
それ以来52年絶えて久しかった市民のデモが復活した日なんです。これは。
だから僕はすごい感慨深い思いで見ていました。
組合の旗が無い。
市民だ。
みんながプラカード持っている。
で、これはですね、おそらくフェイスブックであるとか、
ツイッターとか、そういう市民相互のコミニケーションツールというのが普及したので、
それでみんなが呼び掛けて集まっている。
声は実はもう外国では、ウォール街でそういう事があったし、アラブの春はそうだったし、
というふうに、世界的にはそういうふうになりかけている。
日本が遅かった。
ようやく原発という、原子力発電所という危機がみんなの目の前にドーン強調文と来た時に、日本の市民は初めて、
「これはいかんぞ」と。
「自分たちが立ち上がらないとダメだぞ」というふうに、
初めて、みんな、昭和生まれや平成生まれの人達でしょうけれども、
デモなんかにはおそらく今まで参加したことが無い人たちですよね、この人達は。
こういうなんか、日本にちょっと新しい波が来たなっていう感じで受けています。
これはまだ4万とか4,5万とかいう程度かもしれませんけれども、おそらく今後もっと増えるという気がしますね。
古舘:
中にはというか、かなりの割合で、さっきの話もそうだったこの原発も
利権構造に対してNOだと。
もういい加減にしてくれという思いで立ち上がった方も多いような気がするんですけれど、
鳥越:
その人たちがほとんどじゃないですか?
だって、あの人達は何ら利権に関係のない人たちです、市民の方は。
どっちかというと消費税を上げられて困る人たち。
ね、いろんな意味で、どっちかというと被害者の立場ですよ。
いまの政治家とか官僚のやることについては
「ちょっとやめてよ」っていう感じ、被害の立場ですからね。
利権は関係ないですよ。
「利権だめだよ」とおっしゃっているわけで、僕らも共感しますよね、やっぱりね。