路傍の疑問~病院・クリニックでのふとした疑問~

路傍の疑問~病院・クリニックでのふとした疑問~

取るに足らない疑問が、日々の診療を深くする。

Introduction

『それは年のせいですね。』というのが私は嫌いです。
もちろん年齢を経ることで出る現象はあります。でも本当に今起こっていることが気のせいなのか、関係ないことなのかは調べてみないとわかりません。

診療の中で患者さんの疑問の一言が次の診療で幅を広げるきっかけになることもあります。
ここではそんな日々生じる疑問や発見について書いています。

ちなみに時々出てくる絵は自作です。医者辞めてイラストレーターになりたいって言ったら、みんなに止められました(笑)。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<お断り>
論文の解釈には注意しておりますが、あくまで個人の解釈になります。
また研究の行われた国、規模、設定により同じ内容でも異なる結果がでることもあります。
その点についてはご理解いただければと思います。

<文献・出典に関して>
PMIDと良く書いて出させていただいておりますが、これはPubmedという論文検索システムでのいわば出席番号みたいなものです。URL(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/)にアクセスして、番号を入れると見れます(一応)。

もうタイトルの通り聞かれます。

製薬会社の方々は一生懸命ご説明頂くんですがよくわかんないんですよね、違いが。

 

添付文書を見てみましょう

 

①フェキソフェナジン:アレグラ

スクリーンショット、ちっさ!

まずフェキソフェナジン、というのは一般的な名称。薬剤の基本名です。

それがアレグラ、とかフェキソフェナジン(サワイ)とか様々な名前になっているんですね。

例えとしてあっているのかわかりませんが、

机、というものを日本ではつくえといい、アメリカやイギリスではDeskといい、イタリアではscrivaniaと呼ぶ(これは翻訳ソフトにぶち込んで調べました)ようなものです。

 

さて本題ですが、くしゃみ発作、鼻汁、眼症状の合計症状スコアの変化量をつけて、投与前からの変化量を見ているようです。

変化量は、

プラセボ(偽薬)が0.07±0.18、つまりほとんど変化しなかったのに対して、

投薬群が−0.36±0.18、ややマイナス方向に傾いています

 

一体合計スコアってのが何点満点になっているかはわかりませんが統計的にも差はついているので、意味があるんでしょう。

 

さて他の添付文書はどうかいてあるのか?

 

②デスロラタジン:デザレックス

小さいなあ~~~

 

アレグラは横書きだったけど。今度は縦書き。

やっぱりベースラインより低下はしていて、治療群の方が−1.40±1.83(プラセボ群は−0.60±1.69)と低下がしっかり見られています。

 

単なる数値勝負であればアレグラ<デザレックスなんですけど、ベースの値も違いますし、そもそもアレグラの時はプラセボでは点数の動きが0.07±0.18、デザレックスは−0.60±1.69となっており、同じプラセボでも変化率が異なっています。

 

ということはアレグラ、デザレックスの直接比較をしない限り白黒はつけられないのですが、実質は個人差があるので難しいでしょう。

 

本日のまとめ

アレグラとデザレックスはともにプラセボと比べて効果はあるが、比較対象試験がないと優劣はわからない。