レイヴカルチャーを背景に、ロックテクノの融合をエレクトロビートにのせて響かせる1990年代のダンスミュージックシーン。好みの問題もあるけれど身体が受け入れない。でも当時代表的なCD💿は二枚購入し理解出来るよう努力していた。時代に取り残されるような焦りを感じた1997年頃。

この頃は仕事に没頭する日々。月〜金はオフィスにこもって働いて土日の休みは西荻窪のアパートでぐったり。オンオフの切り替えは週末だけ。


当時は幻覚作用がある…Magic Mushrooms「マジックマッシュルーム」に代表される天然ドラッグが今ほど規制されておらず、下北沢のブティックやネット販売で買えた。週末の切り替えスイッチとして利用しハイになったりダウナーな状態に沈んだり、時には気絶したり。トンだ状態で感じるサイケな映像は確かに感性がビンビン刺激され、LSDとかケミカルなドラッグは知らんけど、世のアーティスト達って、みんなハイな状態で感じたモノ事を作品に反映しているんだろうなぁ…と思う日々。アートや創造の世界は幻覚で感じたモノ事の再現なんだ‼️と開眼した精神状態に。

当時ドラッグが合法化されていたアムステルダム(オランダ)に憧れたりした。


いつしか、どんな音楽を聴くと気持ちいいか、どんなフラッシュバックが見れるか試すことが金曜日の夜のルーティンになった。


テクノの単調なループや低音のビートに身を委ねると思考停止しトランス状態からトリップへ。戻るべき日常から隔世される。幽体離脱したり周囲の世界が捻じ曲がったり、壁や天井がフワフワしたり溶け出したり。それがプロジディ-とケミカルブラザーズ。


たぶん楽曲やサウンドのクリエイトに関わっている人は同じ感覚を共有しているんだ。きっとそうなんだ。

……テクノビートやレイヴを理解し、自分がその世界のメンバーに認められて完全に一員になった気がした。そして、テクノで踊る世界中の人たちは皆トリップしてハイになっているにちがいない、ドラッグに侵されているんじゃないか、と不思議な感覚で足元が揺らいだ。地面が歪んで立っていられない。


トリップする時は部屋の中にいないと危ない、と感じていたが気がついたら西荻窪の公園のベンチで普段は呑まない日本酒(ワンカップ大関)を片手に桜🌸を観ていたことがあったり、裸に近い格好で外出していたり知人に電話して意味不明なことを語っていたり。


習慣化するヤバさを自覚してやらなくなった。