最近、ずいぶんと僕の作品が変わった。

なんかこう、優しくなれてる気がする。
日常生活の変化で絵が優しくなれてるのだとしたらいつかまた生活が変わって優しくなれてない絵を描くかもと考えるとちょっといやな気持ちになる。

これ以上に悪くならないといいな。


高校一年生の頃にきたインスタレーションアートをしてた実習生に卒業制作展であったことがある。
その人の作品は教育実習をしている時よりかなり作品が変わっていた。
その時、その人は「もっと優しくならないとなって思って」と言っていた。
僕はその時まったく意味がわからなかったが今ならわかる気がする。

どんな作品をつくってどんなコンセプトがあってもどうしても自分というのは作品に乗っかってしまう。
自分の匂いと同じで麻痺しててしばらくはわからないけどふと気づくときがある。

自分の弱さとかずる賢さとか自信、優しさだったりが作品から匂ってくる。
つくっているときはわからないけど前の作品はより顕著に匂う。

僕の数ヵ月前の絵、数年前の絵から自分が見えてその当時の性格の悪さとか今との心境の差にいやな気持ちになる。


だからこそ今、優しい絵が描けてるのがすごくうれしい。
数年後あーぁって思うかも知れないけど今は満足している。



絵から自分の匂いを見つけるためにはよりたくさんの匂いをかがなければならない。

より素敵なものに触れ、その事象と僕との距離をものさしで図ることが好きな作品を作る近道だと信じている。