4度の肉離れ | ムーブメントコーチ ロボラガーのブログ

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ムーブメントコーチ(重心移動のスキルを指導)として、高校生や大学生中心にトレーニング指導をしております。現場での試行錯誤を書きたいと思います!

School of movement 認定 マスターコーチ

大学3年の春、私は人生で初めて肉離れになった。右ハムストリングスの上、お尻の付け根くらいだ。3月終わりに、当時所属していたラグビー部のシーズンが始まったばかりの時だった。

大学からラグビーを始めた私は、2年生の時にウイングとして試合メンバーに選ばれ、いわゆるトライゲッターとしてまずまず活躍する事ができた。当時の主将からも「森下は足が速いのだから、お前はコーナーフラックめがけてとにかく外で勝負しろ」と。自分の感覚としても、その年が生涯で1番足が速かった。


そして、迎えた3年時の春、オフ中も自分でトレーニングも積み、少しの自信を蓄えた私は意気揚々とシーズンを迎えたのだ。

そんな、矢先の肉離れだった。まあ、感覚としては太ももの裏が攣った感じだったのだが、1週間ほど練習を休んだ。トレーナーなる存在はもちろんチームにはいなかったので、痛みもなくなった私は練習に復帰した。すると、すかさず同じ場所を肉離れした。症状的には一度目と同じで軽かったのだが、流石に今度は2週間ほど休んだ。

そして、再び練習に参加。なんと、またもや同じ場所に痛みが走る。思わず走りながらボールを捨てた。3度目やった時は、むちゃくちゃ落ち込んだし、当たり前だが、なかなか治らなかった。痛みというかお尻の下辺りにしこりがある感じだった。約1か月練習を休む、そして練習復帰。まさかまさかの4度目の肉離れ。


大学に入って私の生きがいはラグビーだったので、もうそれはそれは落ち込んだ。もうトップで走れる気がしなくなった。結局そのまま春シーズンを棒に振り、1か月ほどのオフを挟み、夏の練習から復活した。

しかし、以前の走りには程遠い状態。そして迎えた夏合宿。合宿中盤、疲労も溜まってきた私はタックルされた際に右膝前十字靭帯と内側側副靱帯と半月板の、3種の何ちゃらという大怪我をすることになった。そのまま3年のシーズンが終わってしまった。

確かに、当時はトレーナーという存在がいなかったし、パソコンも携帯も無い時代。捻挫や肉離れは怪我のうちには入らないって感覚だったが、それにしても、自分の未熟さに飽きれる。

タラレバだが、もし、あのとき肉離れを最初に治す事ができて膝を怪我しなかったら、どれだけのプレーができたのだろうか。ラグビー選手として3年目を迎えて、どれだけ成長できたのだろうか。もし、タイムマシンがあるならば、肉離れをする前の足に戻りたい。


とは言え、あの経験は、私にとっては人生初の挫折だった。おそらく膝の怪我をしていなかったから、今、私はこの仕事はしていないように思う。

もちろん、出会っていた人達も違うはず。

そう思うと、あの肉離れは、今の私があるためには必要だったのだろう。