中学を卒業し、僕は急にグレた。
正確に言うと、グレたぶっていた。
卒業して高校入学までの春休みに、髪の毛を金髪にした。
春休みだけ、のつもりだったが、結局高校の入学式も金髪のまま出た。
春休み中に彼女が出来た。
まあ彼女と言ってもまだ中学卒業したての子供だし、特に何をするわけでもなかった。
夏頃に地元の花火大会を観に行き、
「今度学校の怪談3観に行こうよ」と言われ、「絶対趣味合わないな、、」と思い別れた。
高校に入学し、すぐに悪い先輩から目をつけられそうになったが、三年の先輩に姉の友達がいて、その人がとても綺麗な人で「ひとしくーん!」と呼ばれる姿を見て、なぜか見逃してもらえた。
最初の一週間ぐらいは行っていたが、すぐに高校には行かなくなった。
朝うちを出て、近所にあった友達の家に行くか、浅草まで歩いて行き、一日中映画を観ていた。
たまに高校へ行っても、多分自分が金髪だったからか、怖がられて誰も話しかけて来なかった。
幸い同じクラスに中学から一緒の男子と女子が一人ずついた。
この女子の方が吉田というヤツなのだが、中学の時からかわいいと言われているヤツだった。
僕は一度もそう思ったことはない。
でもこの吉田が、毎回お昼を一緒に食べてくれた。
いいヤツだ。
高校に入学してから、家族とも話さなくなった。
というか、家にあまりいなかった。
不思議なのが、親も姉も何も言って来なかったことだ。
これだけあからさまにグレ出したら、なんか言って来てもいいはずだ。
しかし誰も何も言って来なかった。
後々母に、なぜあの時何も言って来なかったのか?と聞いた事があるが、
「あんたの相手してるほど暇じゃなかった」と言われた記憶がある。
そう、うちは個人事業主の集まりなのだ。
そして高校一年の冬、僕は高校を辞めることになるのだが、それはまた次のブログで。