🎵 海を見つめていた
ハマのキャバレーにいた
風の噂は リル
上海帰りのリル  リル

フミヤが
歌っている根津甚八の
上海帰りのリル

ボソボソつぶやくような
陰鬱な歌と声
ソファに座ったまま
気だるそうに
歌っている。

ジュンは
生きている女に
モテるが
オレは
成仏していない
オンナにモテる

歌う前に
アホなことを
呟いていた。

♬ 黒いドレスを見た
泣いているのを見た
戻れ この手に リル
上海帰りの リル リル

夢の四馬路の 霧降る中で
何も言わずに 別れた瞳
リル 一人さまようリル
誰か リルを知らないか

真っ暗なオーラを
出して
バカじゃねーか?
こんな時の
フミヤの頬をペチペチ叩く
フミヤの膝にまたがり
ペチペチ叩く。

目を開けない
鼻の穴に
指を突っ込んだが
反応がない

ボタンを外し
ベルトを外して
無理矢理
服を脱がせる。
ウオリャー!
すっぽんぽんの刑だ。

抜けた。
シャツを脱がした
だけで気がついた。





骨董の絵を鑑定
したことが キッカケで
入られてしまったらしい。
坊さんのクセに
優しすぎる とは
ジュンの見立てだ。

♫  甘い切ない 思い出だけで
胸にたぐって、探して歩く
リル リル
どこにいるのか リル
誰か リルを知らないか

知らねーよ
死んだ女なんか
知らねーよ!
いつまでも
執念深く彷徨って
自分の人生に
落とし前つけられない
女なんか
知らねーよ。