ママの発案で
ダンスパーティが
開かれた。

難しいルール無し
サンバ ルンバ
チャチャチャ タンゴ
ラテン ワルツ

順次、店内に流れる
曲に合わせて自由に
身体を動かして
ステップを踏む。
飲み放題
踊りたい放題の
楽しいイベントだ。

ジュンやフミヤも
シャツにズボンの軽装、
ツカサ姐さんはピンクの
サーキュラースカートに
ポニーテールが
若々しく似合っていた。

遅れてやってきた
カズミがネクタイを外し
さっそく腰を振って
ノリノリの曲に
合わせて踊る。

私は彼氏と
踊りながら喋って
楽しい時間を過ごした。

二時間半の時が
過ぎて、
いつものメンバー
ジュン、フミヤ、カズミ
ツカサ姐さん、
私と彼氏、ママの七人で
寿司屋に流れた。

寿司を摘みながら
ママが聞いてきた。
赤いミニスカートの
女の子は誰かと。

参加した客数と
会費の合計が
合わなかったらしい。

いつのまにか来て
踊っていた
赤いミニスカートの
女の子の顔は
下を向き髪に隠れて
見えなかった。




トイレから
出てきたカズミが
おしぼりで手を拭きながら
ポツリと、呟いた。

あの赤いスカートの
娘はまだ居るな。

驚く私たちに
カズミが話し出した。
十年以上前に
店の近くの交差点で
白いスカートの
若い娘が車に跳ねられて
亡くなっている。

フミヤが、
驚かすつもりは無いが
赤いスカートは
血塗れだから、そう見える。
今でも、履いていた
白い靴を探しているんだ。

無表情の顔をして
そう、付け加えた。