幼なじみが
青い空を
指さして
ボクは
パイロットになる
そう言った。
見上げている
幼なじみの顔は
眩しくて
見えない。
名前を呼ばれて
目が覚めた。
ジュンが
駅弁を買ってきて
くれたようで
いい夢でもみてたか?
と、お茶のボトルを
手渡してくれた。
両親の墓参りの
帰りだった。
たまには
ゆっくりしようと
神戸に一泊してきた。
駅弁を食べながら
幼なじみとは
誰だったか
思い出していた。
幼いころに
ママゴトに付き合って
くれた、同い年の
男の子がいた。
大きくなったら
お嫁さんにしてやる
と、言ってくれた。
赤い輪ゴムを
指輪だと言って
巻きつけてくれたが
指が紫色になり
二人で泣いた。
学生の頃に
再会したが
パイロットになる
という夢を追って
アメリカに渡って行った。
ついてきてほしい
と、言って欲しかった
あのときは。
ツカサ
あれを見ろ
ジュンが
子どものような声をあげて
空を指さした。
ひこうき雲が
浮かんでいる。
知ってるか。
ひこうき雲を見ると
願いごとが叶うんだぞ
慌てて
箸を持ったまま
手を合わせた。
ツカサは
すぐ引っかかる
そう言って
ジュンがニンマリした。
頬を膨らませて
ジュンの手を叩くと
笑いながら
神戸天徳の
みたらしだんごを
出して来た。
いつのまにか
買っていたらしい。
やっぱり
ジュンがいい!
いつも、私の好きな物を
覚えていてくれる。
駅弁を平らげた
ジュンが
みたらしだんごにも
手をだした。
まるで、
子どもみたい
かわいい!
ジュンで良かった
ツカサ姐さんは
呟いた。
