今日は
日光へドライブに行った。
彼氏はデート中ずっと
運転をしてくれていたが
ヒマな私はほとんど
うつらうつら
舟を漕いでいた。

ままどおる
だけは
しっかり買っていたが。

店に着くと
ジュンが友だちと
飲んでいた。

以前も
何回か会った事がある
ジュンとはまた違ったタイプの
イイ男だった。

彼氏から
乗り換えたいと
思ったくらいの
好みのタイプだ。
指輪はしていないし。

目敏く
ままどおるを見つけた
ジュンに一袋あげた。
連れの男も
いっしょに食べ始める。

イイ男が二人
ままどおるを食べて
笑っている。
いい景色を眺めていると
彼氏が咳払いをした。

お店の女の子たちに
ままどおるをあげて
相手にされているかと
思いきや
ママのジェラシーを
怖れて、誰も寄って来ない。




彼氏が
私を引っ張り
側に座らせて
囁いた。
あの男は無理だぞ。

おや?
バレていた?

ゲイらしい。
ジュンの大学のときの
同級生らしく
ずっと、ジュンに惚れていて
今も変わらない。

嬉しそうに
私の顔を覗き込む。

なんだか
わからない感情が
溢れてきた。

ずっと好きな
相手に手も出さずに
たまに会っては
酒を酌み交わす。

彼氏の首に
腕を巻き付けて
聞いた。

ジュンは
知ってるの?

知らないらしい。
ただ、一度だけ
聞かれた。

ジュンから兄貴と
呼ばれている男だと
知って
ジュンは
幸せに暮らしているか
と。
その時に男の
気持ちを知った。

ジュン、お前相変わらず
ガキっぽいモノが
好きだな。
ままどおるを頬張りながら
ジュンの顔を見つめて
笑う男。

涙が出てきた
あの男が
かわいそうに思えた
見つめるだけの愛
そんな愛があるなんて。

泣いている私に
抱きつかれている
彼氏を見て
ジュンが
声をかけてきた。

兄貴、
ちゃんと可愛がって
やれよ

振り向いて見た
無邪気なジュンの
横に座った同級生の男

涙に霞んで見えた顔は
目だけが
泣いていた。

なぜか
私の背中に
ママが抱きついてくると
涙が止まらなくなった。

恋女房にゾッコンの
男に
人知れず惚れた気持ちを
隠しながら
酒を飲む男。

私は
ずっと泣いていた。