スクロールしたいと思うのに、指が震えてスマホを落としてしまった。

落とした音でハッと我にかえる。

…ダメだなぁ。

ちゃんと見なきゃ。

頭をブンブンと横に振って脳に刺激を与え、意識をハッキリさせる。

ふぅ、と深呼吸をしてスマホを拾い、画面をスクロールした。

そこには。

かわいい犬の写真。

…なぁんだ。

「…ははっ。なぁんだ。なぁーんだ!」

思わず声が出て、笑ってしまった。

最初に送ったLINEとは対照的に、とんでもなく短い時間で返事を打つ。

写真も添付。

「うちも実は家族が増えました。」

うちで飼い始めた犬の写真を送る。

すぐに返事が来て。

「まさかの全く一緒😆」

ホントだね。

全く一緒だね。

嬉しくて嬉しくて、顔が緩んだ。

まーくんからのLINEに、心臓が跳ねた。

「家族が増えました」

え…

えっ…

どうしよう。

どうしよう。

その後に添付されている写真を見ようかどうしようか長い時間悩んだ。

でも。

ここで悩んでも、結果は変わらない。

私は覚悟を決めてスクロールした。

「生存確認だよー。

いろいろあってさー、

実家帰ってきたー。

近くなったからまた遊んでー。

ていうか、

元気にしてるのー?」


よく覚えてないけど、こんなことを送ったと思う。

重くならないように必死で、適当な感じを装った。

まーくんからは、すぐに返事が来た。