How the other half live”という3回シリーズの2回目を見ました。

超リッチなファミリーと、超プアなファミリーが登場し、リッチファミリーがプアファミリーを助けるという、プアファミリーにとっては夢のような話です。超リッチファミリーはテニスコートがあり野生の鹿が遊びに来るような広大な庭つきお屋敷に住み、子供たちも何不自由のない生活をしています。一方プアファミリーは、貧しくて荒れている地域の高層カウンセルフラットに住み、パソコンやテーブルといったものもない家にシングルマザー+子供3人で住んでいます。お互いの家を訪ねあって交流し、プアファミリーが欲しがっているもの(パソコン、食事テーブル、子供部屋の家具、ミシンなど)をリッチファミリーが恵んであげるといった内容でした。恵んでもらうたびにプアファミリーは泣きながら感激し、リッチファミリーに感謝していました。


これ、私はものすごく偽善的だと思ったんですが。こんな直接的なチャリティの仕方ってどうなんでしょう。チャリティはイギリスではごく当たり前に浸透していて、特にリッチな上流階級の方たちは日々チャリティにあけくれています。

リッチじゃない普通の人でも、自分に出来るボランティアには積極的に参加しています。そういう意味では、こんなダイレクトな方法でプアファミリーを助けるという番組も、イギリス人にとっては違和感ないのでしょうか。


日本人なら、理由もなく恵んでもらうのにやはり抵抗を感じると思いますし、あげると言われても“自力で買ってみせる”といった意地のようなものがあると思うんです。意地を見せる余裕がないほどイギリスの貧困が深刻であるというのもあるかもしれませんが、それにしても貧困に陥った理由の一端は自分の生き方にもあり、無条件に“かわいそう”と色々なものをあげるのはあげるほうの自己満足以外の何物でもないと私は思います。この“自分にも責任が”という部分がすっぽり抜けていて、プアファミリーはただただ自分の不運をなげくのみ、という部分が見ていていらいらさせられる原因でしょうか。


同じような番組で“Secret millionaire”というのがありました。ビジネスで成功したようなお金持ちの人が自分の身分を隠し貧民街に1週間泊まりこみます。その街の様子を見て人々に会ったり、貧しい人たちを助けている施設を見学したりして、1週間後にどこにどれだけのお金を寄付するかを決めます。街の人たちや施設を案内した人は彼を普通の見学者だと思って対応しているのですが、最終日に彼が“Actually, I am a millionaire”と言った時の人々の顔はまるで水戸黄門が印籠を出したときのように固まっていて、そして寄付の小切手を渡され感激して感謝するというお決まりの結末です。


こっちのほうが“How the other half live”よりもまだ納得できる内容でした。貧しい人たちを助けている施設に寄付することによって、施設の設備が改良されサービスが良くなりその後も長く使えることにつながりますから。しかし寄付する場所は1箇所ではなく、特定の人にも寄付していました。施設を運営している誰それさんは収入につながらなくても一生懸命働いているので、その人に小切手を渡したりはまだ良いとして、1室に子供3人+父親だけでひしめきあって暮らしていた親子が新しく入居したカウンセルハウスで家具を買うためのお金を渡したり、ポーランド移民の親子が極貧生活でかわいそうと新しいフラットの家賃を払ってあげたりなどは、明らかにいきすぎだと思います。


こういう類の施しはホント理解できないです。





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