歩き疲れて、スタバで休憩しようと思った。
店を開けると女性のお客でほとんどの席は埋まっていた。
しかし、夏の暑さに負け、ここで、一息つきたかった。
「ご注文は、いかが致しましょうか。」と聞いてくる。
私は、暑いにも関わらず、反射的にいつもように「ホットコーヒーを。」と応える。
そして、歩く人々が見えるカウンタで、まずストレートで、香りを楽しむ。

ボーっとしてると、ガラス越しの目の前に見覚えのある女性が通り過ぎた。
見間違いだろうか、いや、確かに彼女だった。
私は、過去の事が思い出され、見なかった事にしようと目をつぶった。
あれは、たしか10年前、同じ職場で親しくなり、食事に誘ったりした。
そして、彼女の地元である北九州で、デートらしき事もした。
あの時、彼女は「西新の近くで、過ごしたい。」とさりげなく言った。
でも、押しの弱い私と彼女の間は、それ以上の仲にはならなかった。...
その彼女が今、目の前を。しかし、日曜日の午後だから多くのお客であふれかえっている。
だから、私に気づくはずがないのだ。イヤホーンを耳につけるとエルビス・コステロの「She」が流れた。いつの間にか、隣の席が空いていた。
そして、次なる客が座ると、「お久しぶりっ!」と声が聞こえる。
私が振り返ると彼女だった、想定外の展開にあわてて何と返事したか思い出せない。
彼女は、見違えるほど前向きで、積極的になっていた。
私が、なにか話そうとすると、「白髪、ふえたね~。」と可愛くない事を言う。
気まずくなるのを察してか、彼女は「あ、じゅあ、またね。」と席を立とうとした。
私は、「もう少し、ゆっくりしていかない。」とやっと応える。
彼女は、「ちょっと、友達ときてるので、またね。」とつれなかった。
ほんとに、彼女が友達と一緒かどうかなんて、どうでもよかった。
私は、過去の不甲斐ない自分が呼び起こされ、身動きができなかったのだ。
いつの間にか、イヤホーンから「YESTERDAY」が流れていた。

(このショートショートは、95%フィクションです。)
「孤独を愛しながら寂しがりやで人なつこい、典型的なウィーン人気質をもつシューベルトは、作曲以外のほとんどの時間を友の間で過ごした。...「彼は、報われなくても愛することはやめず、つらさも孤独も静かに肯定した」。ウィーン大名誉教授の前田昭雄さん(72)はそうとらえる。「晩年の曲は、孤独は決して恐ろしいものではない、そこには光もあると教えてくれる」と喜多尾道冬さんも言う。...「僕が愛を歌おうとすると、それは悲しみになった。そこで悲しみを歌おうとすると、それは愛になった」。そう書き残したシューベルトの音楽は今も、孤独な人、絶望した人の心に寄り添い、小さな光をともしている。」(asahi.com beより引用)   「野ばら」、「アヴェ・マリア」、「魔王」等、親しみある曲しかすぐには、思い浮かばないのですが、この記事の「僕が愛を歌おうとすると...」の言葉には、ちょっとグットきました。

asahi.com be
http://www.be.asahi.com/top/e01.html
「ロックシンガーの矢沢永吉(57)が男性用化粧品の老舗「マンダム」のCMに出演する。人気整髪料「ルシード」の広告キャラクターに決まったもので、30~50代の働く男性がターゲット。矢沢は「男もね、ユーズドがいいんですよ。ちゃぁんと磨いてたら」と言い放つなど、9種類の名言による9編のCMを制作。“永ちゃん語録”満載の話題作になりそうだ。...「なんつーのかな。心もひとつやふたつは痛い目にあったほうがいいんじゃないですか。そのほうが強くなると思うけど」と働く男たちの胸にジーンとくるものから、「そーね。自分レベルというか、矢沢レベルというか、ずーっと現役、レベルですか」と、巨人の長嶋茂雄終身名誉監督に似たちょっと難解な?ものまでいろいろ。」(msnニュースより引用)  永ちゃんは、私の弟が熱烈なファン(高校生の頃)でした。キャロル、リーゼント、どれも懐かしい。でも、ソロになって、歳を重ねても、渋い永ちゃんです。

msnニュース
http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/geinou/news/20070823spn00m200013000c.html
夕日を眺めて、想うは若き日の
後悔ばかりか。...
あの感性を呼び覚まそうとしている自分。
多少、感傷的になってもいいんじゃない。
「Oh,baby.No,maybe
 「愛」失くして「情」も無い?
 嘆くようなフリ
 残るのは後悔だけ!!

 Oh,baby.Smile,baby.
 その生命(いのち)永遠(とわ)じゃない
 誰もがひとりひとり胸の中で
 そっと囁いているよ」
(桑田佳祐「明日晴れるかな」より)

sas-fan.net VIDEO CLIP
http://www.sas-fan.net/kuwata2007/clip_repo/index.html
「願わくば深く無常を念じて
 いたずらに後悔をのこすことなかれ

深く無常を念ずるとは、どんな出来事がこようとも、すべては無常の人生の一場面だということなのです。あなたにとって都合のいいことも、不都合なことも、一度だけの「いのちがこめられている一瞬」なのです。だから二度とこない一瞬を味わっていくことが大切なのです。明日のことを教えてくれないなら、これからの人生を怖くて歩けないとおっしゃる方もいるでしょう。明日のことばかり気になるということは、大切なことを見落としているのです。」(僧侶でアナウンサー川村妙慶の日替わり法話より引用)
親鸞(浄土真宗)のお言葉は、川村妙慶さんの説明で、本当にありがたいと理解できるものになってます。諸行無常とは、「人生のはかなさを悲観的に見るのではなく、生じたものは必ず滅するすべては変わっていくという事実を正しく把握すること」とある記事にありました。だから、「深く無常を念ずる」というのは、あるがままにものをみる事が大切なのですね。

僧侶でアナウンサー川村妙慶の日替わり法話
http://blog.livedoor.jp/rococo8787/archives/50794083.html